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企業向け
ワーク・ライフバランスの問題点とは?導入事例と解決するための方法

女性の働き方の変化や、一億総活躍社会の実現に向け、働き方改革が推奨されるなど、社会全体が変わりつつあります。

そんな中注目を集めているのが、職場におけるワーク・ライフバランスです。
女性の社会進出に伴い、ワーク・ライフバランスという言葉を耳にする機会が増えてきました。
ワーク・ライフバランスの目的などを見ながら、導入事例と想定される問題点・課題や解決法についてご紹介したいと思います。

ワーク・ライフバランスとは

そもそもワーク・ライフバランスとはどのようなことを指すのでしょうか。

ワーク・ライフバランスとは、

  • 仕事と生活の調和を意味するものであり、生活を充実させることで仕事の生産性の向上を図ること
  • 仕事とプライベートの両立を実現させるために良いサイクルを作り出すこと

です。

つまり、余暇や自己啓発、その他生活を充実させるさまざまな活動を可能にする労働環境を作り、豊かな生活を送る。そして私生活に余裕がある状態になることで、仕事へのモチベーションや生産性が向上する…という好循環こそがワーク・ライフバランスが保たれている状態といえるでしょう。

ワーク・ライフバランス導入における問題点、解決策

ワーク・ライフバランスを取り入れるためには、導入準備と実際に従業員に活用してもらうために周知を図る必要があります。

導入時において起こりうる問題点とその解決策をみていきましょう。

担当部署の指名

【問題点】担当部署が不明瞭・負担が大きいため進められない

どんなプロジェクトでも、軸となる人材やチームは必要不可欠です。

ワーク・ライフバランスに関する制度等は人事部もしくは労務部が担当するが多いかと思いますが、人事や労務が忙しい場合、他の部署も連携して進めなければけません。しかし、どこの部署にお願いしたらいいのか、難しい部分があります。

担当にするためには、通常の業務を誰かに引き継いでもらい、集中してプロジェクトを遂行できる環境を作ること。

みんなで分担すれば、代表者の負担も減らすことができます。

【解決策】担当部署を明確に決定し、企業全体で進める

まずはどの部署が率先して導入を進めていくのか決定しましょう。

次に、導入について全社への告知期間を設け業務の振り分け・引継ぎを行い、担当となる部署の負担を軽減しましょう。企業全体で取り組むという意識を持ち、みんなでサポートする環境を作ることからスタートします。

そのためには、事前の告知期間や準備は必要不可欠なので、準備期間を含めた計画を立てるようにしましょう。

新しい制度が混乱を招く

【問題点】多くの制度を一気に導入しようとして理解が得られず混乱する

ワーク・ライフバランス推進プロジェクトが決まったら、いよいよ導入する制度を検討していきます。
企業の制度を新たに作るにあたっては、もちろん実際に利用する立場である従業員の理解を得る必要がありますし、理解が得られず導入された制度は導入してもうまく機能しないでしょう。

様々な導入事例がありますが、それらが全て自身の企業に適しているとは限りません。せっかく制度を作っても、メリットがない制度なら意味がありません。

【解決策】まずは企業の現状を把握し、導入制度の取捨選択を行う

まずは勤務実態や企業風土、従業員の特性などの現状を把握し、効果が得られる制度を選定しましょう。

従業員みんなが使いやすい制度を目指すためには、社内でアンケートを取ることも有効です。

例えば、ワーク・ライフバランスの導入事例を示した上で、「どのような制度があったら、仕事と生活の調和が図れると思いますか」というようなアンケートを取るという方法もあります。

本導入前に試験的に導入を行い、効果を計るのも良いでしょう。

導入には経営層から従業員まで、企業全体での協力が不可欠です。全員が納得して取り入れることができる制度づくりを目指しましょう。

経営陣の承認を得られない

【問題点】経営陣の理解・承認を得るのに労力がかかる

実際に導入する制度を選定した後は、経営陣の判断と承認が必要になります。
しかし「社会全体で取り入れる動きがあるから、ワーク・ライフバランスに向けた制度を取り入れる」など、あいまいな根拠では経営陣の理解を得られません。

制度を作るにあたって、会社にどのような成果や効果が期待できるのかを数字として示し、納得させるための資料作りには労力がかかります。

【解決策】メリットを数値化する

会社は費用対効果を重要視するため、制度の導入に対する効果を数字として示すなど、根拠の提示も必要不可欠になってくるのです。

企業が仕事と生活の調和に取り組むメリットとして、内閣府はさまざまな角度からメリットを検証しています。
例えば、1人の残業が30分短くなることで、1000人規模の企業で308,140,000円、500人規模の企業では135,880,000円ものコスト削減につながるのです。
このメリットを数字として示すことで経営陣の理解も得やすくなるのではないでしょうか。
参考:内閣府男女共同参画局 企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット

ワーク・ライフバランス推進における問題点、解決策

ワーク・ライフバランスに向けて具体的な取り組みが決まったら、従業員に告知して活用してもらいます。
導入後、実際の推進においてもいくつか問題点があるため、対策を行いましょう。

実際の運用に至らない

【問題点】制度の周知不足のため、導入はしたが利用されない

さまざまな手続きを経て、制度を整備したら次は社員への告知・啓発を行う必要があります。作ったらそれで終わりではなく、使ってもらわなければ意味がないのです。

企業側が独断で制度を制定しても、従業員側にメリットがなかったり、概要についての理解が及んでいなかったりすると実際に使ってもらうことはできません。
ひいては不信感に繋がる可能性もあります。

また、制度を利用したくても、一緒に働く上司や同僚の理解が得られないと、取得しづらい従業員も出てくるでしょう。

【解決策】制度の定着に向けて時間と労力をかけ、運用しやすい環境を作る

制度の概要についての説明や、利用するメリットを伝え、継続的に発信していきましょう。制度が定着するまでには時間と労力をかける必要があるのです。

制度ができてから周知させる方法もありますが、より関心を高めるためには、プロジェクトの見える化が有効です。事前のアンケート、途中経過の報告など、社員の関心を引く手段として活用してみてはいかがでしょうか。

また、自分が対象者でない制度に対しては関心を持ちにくいものですが、運用しやすい環境を作るためには全員の理解と協力を得る必要があります。
導入により会社全体がどう変化するのかを伝え、業務の分担や情報共有を行いましょう。対象者だけにメリットがある制度になっていないか、社員間で不公平感が出ないよう確認する必要があります。

期待される効果と実際の効果にギャップがある

【問題点】運用してから問題が発生し、期待していた効果が出ない

制度を作り、運用をしていく中ではさまざまな問題点も見えてくるものです。

例えば、出産・育児を控える従業員のために、短時間勤務やリモートワークを制度化したとします。
しかし、子供が保育園に入れず、在職することすら困難な状況になってしまっては制度の取得に至りません。
制度が利用されなければ、作る前と変わりませんし、期待していた効果が得られません。
では、問題が発生した場合どのように改善していったら良いのでしょうか。

【解決策】効果検証を行いながら、制度内容を更新していく

あらゆるシチュエーションを想定して制度化したとしても、定着し活用されるまでにはさまざまな問題をクリアしていかなければいけません。

解決する方法として、ワーク・ライフバランスの導入実績の報告会を行うことをオススメします。
部署ごとで定期的な報告会を行い、問題点を検証します。
そして、事例に応じて制度の内容を更新していきます。
問題点に対して、どの部分を改善すれば実現可能になるのか。
これを繰り返していくことで、実際に働く社員に合った制度が確立されていくのです。PDCAを回し、長期的な視点で取り組んでいきましょう。

企業側がワークバランスを取り入れるメリット

仕事と生活の調和が取れれば、プライベートを充実させることができ、仕事にも意欲的に取り組めるので、従業員にとってメリットが生まれます。

では、企業側がワーク・ライフバランスを取り入れるメリットは何なのでしょうか。

政府から表彰される

ワーク・ライフバランスは政府として取り組む制度のひとつなので、仕事と生活の調和に向けて取り組んでいる企業は表彰され、企業のイメージが良くなるというメリットがあります。
実際に「仕事と生活の調和推進サイト」では、過去の表彰事例を紹介しています。
こちらの導入事例を見ると、今後の導入に向けてイメージも膨らむのではないでしょうか。

参考:仕事と生活の調和推進サイト

従業員のモチベーションアップ

働く環境が整備されていれば、従業員は仕事に集中することができ、仕事へのモチベーションがアップします。

モチベーションが上がると、意欲的・効率的に仕事に取り組むようになり、社内のコミュニケーションも活発になります。業務効率化・生産性向上にもつながります。

仕事の生産性が上がれば、売り上げの増加につながり、従業員へ還元できるという良いサイクルが生まれるのです。

従業員の定着・良い人材の確保

労働環境が悪い職場は、退職者も多く、人材も集まりにくいものです。
しかし、従業員のことを考えられて整えられた環境には、良い人材が集まり、また既存従業員の定着にもつながります。

例えば、育児・介護などの事情で仕事との両立が難しくなってきた場合でも、育児休暇や時短勤務などの制度が整っていれば離職せずとも働き続けることが可能になります。

人材の定着は、採用コスト・教育コストを抑えることになり、低い離職率は「優良企業である」というイメージを世間に与えることができます。

まとめ

先述したように問題点があり導入には手間がかかりますが、ワーク・ライフバランスを保つ取り組みを行うことは企業の将来にとって様々なメリットがあります。
あなたの会社でもワーク・ライフバランスを推奨するための仕組みについて考えてみましょう。

2019.05.15 up
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