ホワイト企業認定アワード受賞企業に迫る!日本ナレッジスペース様の制度定着までの成功ストーリー

2025.03.06

【インタビューを受けた人】

日本ナレッジベース株式会社
松岡 様

 

【インタビュアー】

ホワイト財団  長谷川 颯汰

【受賞理由】

日本ナレッジスペース株式会社様では、「働く人の健康はまさに経営によって創造される未来である」というビジョンのもと、さまざまな施策を実践されています。ホワイト企業認定【ゴールドランク】や健康経営優良法人ブライト500の認定取得をはじめ、睡眠やがん対策への取り組みなど、様々な健康増進関連の福利厚生制度を充実させています。また、ワークライフバランスを実現する為の労働時間管理やGLTDの加入など、幅広い施策を積極的に実施している姿勢は非常に素晴らしいことです。特にガン検査制度や女性疾病の健康診断補助制度、社員のスキルアップのための電子書籍やビジネス書・教養書読み放題制度、さらに睡眠への取り組みとして、睡眠改善アイテムの「オーダーメイド枕」「ブルーカット眼鏡」の配布を行うなど、健康経営の取り組みから能力開発までの幅広い取り組みを実施されている点は他社にはない特徴かと思います。
代表取締役の方が「健康経営エキスパートアドバイザー」の資格を取得されていることからも経営者の方の意識の高さを感じ、これらの点をふまえ評価させていただきました。

 

 

株式会社日本ナレッジスペースのポイント

・福利厚生は「約60個以上」従業員の健康を第一に考えた健康経営
・他社ではなかなか見ることができない数々の魅力的な福利厚生が充実
・福利厚生の利用率を集計しているからこそ皆が積極的に利用できる環境作り

日本ナレッジスペース株式会社ってどんな会社?

日本ナレッジスペース株式会社は大規模システムから小規模システム開発まで、確かなソリューションを提供しているSESの会社です。

 

企業様向け(メーカーなどの大手企業から中小企業まで)にWeb系システム開発を始め、組み込み系、制御系、オープン系ソフトウェア開発などのシステムソリューションを行っています。

 

「働く人の健康はまさに経営によって創造される未来である」を「ホワイト企業」として定義し「感謝と貢献」「信頼関係・人と人の絆」を大切にしながら、IT技術を通して人類社会の進歩、発展に貢献しています。

 

 

ここが課題だった!制度導入前に直面していた壁とは?(制度導入以前の課題)

ホワイト財団
ホワイト財団
日本ナレッジスペース様と言えば健康経営に対する取り組みが非常に充実している印象ですが、その理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

元々、私自身が営業出身の人間でして、エンジニアではなかったんですよ。日本ナレッジスペース株式会社を立ち上げる前、前職は一般企業で営業マンとして働いていたのですが、エンジニアの方と働く際に、エンジニアの皆様がいつも疲れ気味に見えていたんです。

 

もちろん、これは私が関わらせて頂いたエンジニアの方々がたまたまそうだっただけかもしれませんが、総じてお疲れの方が多いなと感じました。

 

そこで、ご縁をいただきこういったSESの会社を作ることになりましたので、できるだけ営業時代の経験からも「身体に気を遣うことができる会社」もっと言えば「エンジニアの方に優しい会社」を作っていきたいなと思ったところが、健康経営に対する取り組みを充実させたきっかけです。

 

ホワイト財団
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ちなみに、健康経営に関する福利厚生でいうとどれぐらいの数があるのですか?

 

制度自体は現在、約60個ほどあります。

 

ホワイト財団
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60個もあるのですね!その中でもまず真っ先に目に飛び込んできたのが「睡眠改善補助制度」だったのですが、そちらについて詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

いわゆる、システム開発の業界って、一般的には残業が多いイメージを持たれてる方が多いと思うんです。そのため、まずは「残業時間を削減して、自宅に帰った後の余暇の時間を作りましょう」という取り組みから始めました。

 

今、HPにも公開しているんですけど、残業時間がだいたい平均7時間ぐらいまで下げることができたので、まず上記で上げた目標は達成できたと思うんです。

 

そうしたら次に「残業時間が削減できた=自宅余暇の時間が増えた」という発想から、自宅で過ごす観点において特に重要な「睡眠」に対して「良い睡眠をとっていきましょう」というところから睡眠改善への取り組みを始めました。

 

 

 

これが解決のカギ!導入した新制度の全貌(導入制度概要)

 

ホワイト財団
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残業平均時間が7時間はすごいですね!睡眠改善補助制度は具体的にどのような取り組みを行っているのですか?

 

まずは睡眠をとるにあたって専門の講師の方を会社にお呼びして「睡眠の講習会」を行っています。

 

あとはアイテムとしてですね、1個あたり約4万円ほどするオーダーメイド枕を希望者全員にプレゼントしています。

 

あとは業務中にも使えるアイテムとして「ブルーライトカット眼鏡」の購入を補助できる制度を導入したり、いろんな取り組みを通じて睡眠の質の向上を目指しています。

 

 

ホワイト財団
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オーダーメイドの枕をプレゼントされてるすごいですね!希望者全員というのは、ほぼ全員ということですか?

 

そうですね、基本ほぼ全員オーダーメイド枕を利用してもらってます。この「希望者全員プレゼント」にしているのは、どうしても会社側から従業員に対して強制的にプレゼントをするということは難しいので。

 

そのため、一応希望制として申し込みをもらってるんですけど、基本は全社員が申し込んでくれてますね。

 

ホワイト財団
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その他の制度も詳しくお伺いしたいのですが、日本ナレッジスペース様は「がん対策優良企業」や「がん対策推進パートナー賞」なども受賞されておられますよね。会社としてのがん対策は具体的にどのような取り組みをされていますか?

 

「がん」対策については、定期健康診断の100%受診はもちろんのこと、オプション検査として、マンモグラフィー検査、エコー検査、子宮頸がん検査も毎回、全額会社負担で実施しております。

加えて、更に「がん」対策を強化する為に、全社員を対象に年に1回の任意でがんのリスク評価を実施しております。

 

こちらは採取した尿を検査しリスクを評価するものでございますが、もしリスクが高いと評価された場合は、全国の100拠点以上の医療機関で「がんドック」を受診できるサービスを取り入れました。いわゆる人間ドックと言われるものですが、通常、20万円ほどする検査費用も会社で負担しております。

 

この「がんドック」受診日は、特別休暇を付与し受診しやすい業務体系を整えました。さらに、本当に「がん」に罹患し入院治療が必要と場合は、その入院費用まで補助出来る制度も福利厚生として整えております。

 

ホワイト財団
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がんの精密検査も会社が負担してくれるのですね!その他、60個近くある制度の中で「この制度は珍しい、ぜひ紹介したい」という制度はございますでしょうか?

 

よく皆様からもご質問をいただく制度が「遺伝子検査」の制度です。

 

従業員の皆様が健康になるための取り組みとして、座学とかでももちろんいいのですが、より説得力をもって進めてもらうために、こちらも希望者全員とはなるのですが「遺伝子検査」を行ってもらってます。

ホワイト財団
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「遺伝子検査」ですか?「遺伝子検査」とは具体的にどのような制度がお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

人間というのは、生まれつきの体質や、どういう食事は体にいいか、あとはどんな運動が体にいいかとかがですね、おおよそ決まっているらしいんですよ。

 

そのため「遺伝子検査」を受けていただいて、個人ごとにカルテを作ってもらって、それを見た上で、より効率的に健康になる取り組みを行っていただくの「遺伝子検査」の狙いとなっています。

 

あとは遺伝子検査に紐づくのですが、福利厚生の中に「あなたに最適な栄養素補助制度」というものがあって、そちらも従業員の皆さんから結構好評です。

ホワイト財団
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「あなたに最適な栄養素補助制度」ですか。そちらも詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

「あなたに最適な栄養素補助制度」は「遺伝子検査」を受けていただいた方が使えるものなんですけど、前提として「食事として栄養をとっていただく」ことができるのが一番なのですが、やはり好き嫌いがあったりすることもあるかと思いますので、そういった方々に向けて会社がサプリメントをプレゼントする、という制度なんです。

 

会社がサプリメントを8個用意しておりますので、毎月1個、社員の方がストップをかけるまで送り続ける、という制度になっています。

 

あと最近導入したものでいえば「野菜摂取補助制度」というものもあります。

ホワイト財団
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「野菜接種補助制度」…この流れですと名前からどんな制度かある程度想像ができてしまうのがすごいところなのですが、詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

こちらは2024年の9月1日から始まったのですが、本当にその名の通り、毎月、ダンボール1箱5キロの野菜を、従業員のご自宅まで送っているんです。

 

その中に8品目ぐらい野菜や果物が詰まっているので、あとは従業員の方で料理してくださいね、という制度なんです。

 

もちろん、こちらも福利厚生ではあるので強制ではないのですが、事前に希望して、申し込みさえしてもらえればOKです。

 

定着の秘密!文化として根付かせるための工夫(制度の定着や文化として根付かせるための工夫について)

ホワイト財団
ホワイト財団
他の企業様とかですと、なかなか「福利厚生としては準備しているけど、実際に使うことができている社員さんは少ない」みたいなこともあるかと思うのですが、その中でも従業員の方々にとってこれだけ制度が定着しているのはなにか秘訣などはあるのでしょうか?

 

やっぱり福利厚生も「制度としてはあるけれど、実際のところほとんどの人が使えてない」みたいな状態だと「絵に描いた餅」になってしまうので、弊社では「個人ごとに福利厚生の利用率」を集計しているんですよ。

 

実際、私と話をする機会が多い幹部の社員たちの会議の度に福利厚生の話をするのですが、幹部達の利用率は非常に高いと感じています。

 

一方でメンバー層になると福利厚生に対する認識も少しづつ落ちてしまうところもあるので、中には「自分たちが福利厚生を利用してもいいのかな?」という風に、遠慮してしまう方もどうしてもでてくるんです。

 

そのような従業員の方々を置き去りにしないためにも、1人1人の福利厚生の利用率を取らせていただき、例えば「〇〇さんの利用率が低いので、声をかけて取ってもらうようにしてくださいね」と周知をさせていただいております。

 

ホワイト財団
ホワイト財団
「福利厚生の利用率を集計する」というのはすごいですね。確かに利用率を集計することで可視化することができるので、1人1人取りこぼさずに把握することができますよね。ちなみに福利厚生の利用には何か許可とかはいるのですか?

福利厚生の利用は基本、申請なしで使っていいことにしております。

 

事前申請にしてしまうと、どうしてもハードルが上がってしまうので、従業員の方々も積極的に使いにくくなってしまう。それだと意味がないので、例えばふらっとお店によって、福利厚生の対象になる商品を買ったりした場合だと、領収書さえだしてもらえればOK、ぐらいのハードルの低さで利用してもらっています。

 

ホワイト財団
ホワイト財団
福利厚生がそこまで気軽に利用できるのなら、これだけ従業員の方に定着しているのも納得できます。

 

そうですね。なかなかここまでやっている企業様は少ないかとは思うのですが、それぐらいしないと従業員の方は福利厚生を使ってくれないんです。

 

福利厚生がせっかくあるのに、いざ使うとなった時に、いちいちメールで申請して、許可をもらってから始めて使用できる、みたいなのは面倒じゃないですか。

 

だから、例えば休みの日に街を歩いていて、良さそうなマッサージ屋さんがあったら、そこに飛び込んでもらう。その店で領収書さえもらって後日提出いただければOK、ぐらいの気軽さで利用してもらってます。

 

気構えて「福利厚生を使う」というより思ついたときに気軽に使ってもらおうかなという風に常に考えています。

 

 

リアルな声!制度がもたらした変化とは?(社員の声)

 

ホワイト財団
ホワイト財団
実際これだけの福利厚生が充実していて、従業員さんのリアルな声というのをお聞かせいただきたいのですが、皆様はやはり喜びの声が多いですか?

 

実際の従業員の声というのはHPにも一部公開させていただいてるのですが、やはり身だしなみ補助制度や遺伝子検査制度など、他社ではなかなか見ない福利厚生に対して魅力を感じている声は多いという印象があります。

 

また弊社では1週間に1回の「残業報告」を徹底しているので、働きやすさという点でも、従業員の方には感じて頂けてるのではないと思います。

 

週単位で残業報告をいただくことで、前週と今週の差分が出た際に「何か今週は問題が発生してしまってるのではないか」と判断し、可能性が高い事象を確認し対策を行う、といった活動を行っています。

 

また、定期的に従業員の方の声を聞いて、例えば「この福利厚生が欲しい」という意見があれば、しっかりと受け止めて、積極的に導入なども行っています。

 

 

労働環境改善をがんばる企業へのメッセージ(がんばる企業へ一言)

 

健康経営、と聞くと、まだまだ「それ以外の部分」に力を入れざるを得ない企業様もたくさんいらっしゃるかと思います。

 

ただ、健康経営に関しては「社員の方に健やかに働いてもらう」ことによって、長い目でみれば会社の利益として返ってくるので、すぐに結果を求めるのではなく、継続的に良い制度を取り入れていくのがコツかな、と思います。

取材者のレビュー

 

健康経営が充実している会社にしようと決心することになるきっかけのエピソードも、代表が自ら会社員の際に体感した「エンジニアの方の労働環境」を基に、ここまでの福利厚生を導入し、従業員の方が利用できる環境づくりをできているのはすごいと思いました。

その中でも「睡眠改善補助制度」や「野菜摂取補助制度」など、なかなか通常ではみかけない福利厚生を導入されており、なおかつ「福利厚生の利用率」をとることで従業員の方の福利厚生の利用定着に繋げている姿勢は、これから働く求職者の方にとっても会社選びのポイントになるのではないでしょうか。

従業員の声を聞いて、必要だと感じた福利厚生は積極的に取り入れていると仰せだったので、これからどこまで健康経営などに関する福利厚生が増えていき、さらに魅力的な会社になるのが楽しみです。

貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。