社労士が「顧問先の満足度向上」のために選んだ新しいコンサルティングツール

2022.11.15

【インタビューを受けた人】 山田 真由子

山田真由子社会保険労務士事務所

アパレル販売、建設業総務、電器メーカー人事、勤務社労士として15年のOL生活を経て、2006年12月に開業。OL時代に組織が1日にして崩壊してしまう現実を目の当たりにして組織防衛の重要性を痛感する。その経験から「誰もが輝く組織作りをサポートする」ことを事務所のミッションとしている。現在は、社労士業務を行う傍らコンサルタント・講師・筆者という三つの肩書で活動中。

【取材者】 金崎 綾香

日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)

小売業界でバイヤーとして、商品買付けや企画などの店舗管理業務に従事しつつ、販売メーカーの営業として法人営業にも携わってきました。2022年より株式会社ソビアに入社し、これまでの経験を活かし、ホワイト企業認定を取得された企業様の魅力をホワイトキャリアで発信しています。

山田真由子社会保険労務士事務所のポイント

・社労士事務所として、クライアント企業へ「誰もが輝く職場環境改善」に取り組まれている
・ホワイトコミュニティ(ホワイト企業認定紹介パートナー)への加盟で、事務所の課題解決力やコンサルティング力が向上
・「ホワイト企業認定」を活用し、企業の採用や人材育成の強化に成功している

会社紹介

山田真由子社会保険労務士事務所は、労務管理・人材育成・メンタルヘルス・労働法など多岐にわたる案件を扱っております。

 

社労士の仕事は独占業務である「1号・2号業務」といった法律分野をメインに扱いますが、当事務所では法律・心理・キャリアの3点から統合的なアドバイスや提案を提供しています。

 

私自身が一般企業で総務・人事に携わっていた経験もあり、法律からの視点だけでなく心理やキャリアも含めて企業が抱えている課題に一つずつ丁寧に寄り添い取り組んでいます。

 

そのため、最近では人手不足が深刻化している業界の「採用・定着支援・人材育成」などコンサルティング業務にも力を入れています。

 

 

 

社労士 山田真由子様について

—社労士を目指されたきっかけを教えてください

 

大学卒業後は婦人服の販売員として一般企業へ入社しました。

 

洋服が好きでアパレル業界に飛び込みましたが、社会に出て販売員として働く中で「表に立つ仕事ではなく、縁の下の力持ちのような仕事の方が私には向いているのでは?」と感じ、自身のキャリアプランについて考えるようになりました。

 

この頃に『専門的な知識を身に付けてオフィス事務で人の役に立てるような仕事がしたい』と、自分が本当にやりたい仕事についての方向性や目標が見えてきました。

 

専門職でオフィス事務として働くには何から始めたらよいかわからず、資格の専門学校へ相談に行きました。そのとき担当してくださった先生から「社労士の資格を取得したらオフィス事務で働けるよ」と言われ「オフィス事務で働けるんだ!」と、その言葉だけを鵜吞みにして申し込みました。

 

当然のことながら社労士の試験は難しく、2回落ちてしまいした。それでも勉強を続け26歳で見事、社会保険労務士の資格を取得しました。

 

資格の取得後は開業せず、建設会社の総務や大手電機メーカーの人事、勤務社労士として働いていました。

 

 

—貴事務所を開業されたきっかけを教えてください

 

勤務社労士として働いていた頃、方向性の違いから社内で大きな対立があり組織がバラバラになりました。自身が働く組織が崩れていくことに直面したとき「職場環境や組織内の連携・人間関係」の重要性を感じました。

 

働く環境・組織を良くしたいという想いが強く芽生え、同時に社労士の資格を取得したきっかけとなった「専門的な知識を身に付けて、人の役に立てるような仕事がしたい」という自身の目標を思い出すことができました。

 

それまでは、社労士として開業や独立をする意欲は全くありませんでしたが、これがきっかけとなり36歳で「山田真由子社会保険労務士事務所」を創始しました。

 

現在は、『 誰もが輝く職場改善をサポート 』というビジョンを掲げ、日々クライアント企業の課題解決に臨んでいます。

 

 

—どんな時に仕事へのやりがいを感じますか?

 

顧問先の担当者と一緒に企業の課題に取り組み問題解決することができたときです。お客様の表情が明るくなった瞬間「頑張ってよかったな」とやりがいを感じます。

 

また、採用コンサルティングを実施した会社が、自社の30周年記念の記事に一緒に取り組んだ内容を掲載してくれたのは、とても嬉しかったです。

 

 

 

ホワイトコミュニティ(ホワイト企業認定紹介パートナー)の加盟について

ホワイトコミュニティとは:ホワイト財団と連携して「ホワイト企業認定」を世の中に広めるパートナー制度

 

 

—なぜ、ホワイトコミュニティに加盟しようと思ったのですか?

 

最初は興味本位でした。

 

『ホワイト企業認定』についても「面白そうなコンテンツだな」と思っていましたが詳細はあまり理解しておらず、深く考えずに申し込みをしました。

 

 

—ホワイトコミュニティへ加盟して良かったと思う点を教えてください

 

今まではクライアントから受けた 1つの課題に対して、最善策を提案し解決に向けて取り組む、というのが業務の一連の流れでした。

 

ホワイトコミュニティに加盟したことで、ホワイト財団と連携しながら顧問先へホワイト企業認定の紹介ができるので、全体最適を一目で見つけることができるようになりました。

 

ホワイト企業認定はジャンル別に70設問で構成されており、企業の取り組むべき課題がとてもわかりやすく表示されるので、「最強のツール」だと私は思っています。

 

 

—サポート内容についての印象を教えてください

 

パートナーに加盟して驚いたのは、ホワイト財団のレスポンスの速さです。

 

認定取得についての質問やコンサルティングの相談に、いつも迅速な対応をしてくれます。

 

ホワイト企業認定の提案は顧問先の人事や経営者に行うのですが、たくさんの業務を抱えた多忙な方ばかりです。

 

先方の細かい質問や要望に対して対応が遅くなると、せっかく紹介してもタイミングを逃してしまうことがあるのでフォロー体制がしっかりしているのはとても心強いです。

 

ホワイト企業認定について

 

—『ホワイト企業認定』の印象について教えてください

 

最初は活用方法が全く分かりませんでした。(笑)

 

企業の健康状態を第三者機関が判定してくれるのでとても良い制度だと言うことは理解していましたが、実際にクライアントへ提案するとなると何をどうしたらいいのかわかりませんでした。

 

そのため、定期的に開催されるセミナーや勉強会へ参加したり、ホワイトコミュニティの営業担当の方に質問や相談をすることで徐々に活用方法を理解していきました。

 

今現在の印象でお伝えすると、

ホワイト企業認定というツールで事務所全体の課題解決能力やコンサルティング能力が向上したと思います。

 

また、企業の取り組むべき課題を可視化してもらえるので、クライアントと一緒に目標を持って取り組む事ができるのも魅力だと感じています。

 

 

 

—『ホワイト企業認定』の提案はどのようにされていますか?

 

ホワイト企業認定をクライアントに提案すると、「知らない」と言われることが多い印象です。その際は、「なぜホワイト企業認定をすすめるのか」簡単な概要をふまえた理由を伝えるようにしています。

 

少しでも興味を持っていただけたらホワイト財団が発行する日程調整ツールを活用し、「私 × ご紹介企業 × ホワイト財団担当者」の三者で WEB打合せのスケジュール登録を済ませるだけで基本的な対応は完了となります。

 

その後の対応は、ホワイト財団のセールスチームが連携して認定取得の詳細やメリット・活用法を丁寧に案内してくれるので安心してお任せすることができます。

 

 

日々の業務内で、ホワイト企業認定の最新情報などを含めて全ての内容を把握していくことは中々難しいと感じております。ホワイトコミュニティに加盟することで、ホワイト企業認定を提案する際、内容を全て把握する必要はありません。

 

概要説明とWEB打合せの機会を調整するところまで実施すれば、ホワイト財団の方々に提案や進行をしてくれるので、パートナーにとって積極的に紹介しやすいサポート体制は、非常に助かっております!

 

 

高齢化地域で採用に悩む「社会福祉法人光養会 様」(ホワイト企業認定活用事例)

 

—ホワイト企業認定の取得で採用広報に成功された企業様について教えてください

 

滋賀県にある「社会福祉法人 光養会」という介護福祉を専門とする企業です。

 

最初は、顧問先ではなくスポットでお仕事の依頼を受けていました。

 

あるとき、依頼とは別件の相談を受け、採用に苦戦していることを知りました。ヒアリングを実施したところ光養会様の3つの課題が見えてきました。

 

 

1つ目は、深刻な人手不足です。

ヒアリングをした当時、新しい高齢者施設の開業を翌年に控えており従業員の増員が必要でした。しかし、高齢化率35%の地域ということもあり、利用者は多い反面、施設での働き手の確保が非常に難しいとのことでした。

介護業界ならではの慢性的な人手不足に加え、新施設の開業に向けて従業員の確保は最優先事項だと感じました。

 

 

2つ目は、採用広報として外部への発信がうまくできていないことでした。

職場改善について、とても熱心に取り組まれ社内の定着率も高く素晴らしい企業であるにもかかわらず、それを外部に発信できていませんでした。社内の取り組みを発信し光養会様の魅力を求職者に伝えることができれば採用活動ももっとうまくいくのでは、と感じました。

 

 

そして3つ目は、従業員の自尊感情があまり高くないことです。

同業界と比較すると、素晴らしい取り組みや制度の導入をされており、尚且つ従業員も優秀な方が多い印象だったので「もったいない」と感じました。

1人ひとりが「この会社で働いて良かった!」と実感しながら、プライドを持ってお仕事ができれば、もっと元気な会社になるのでは思いました。

 

 

光養会様の課題を解決するためには「人材確保・魅力の外部発信・働きがいの向上」この3つが必要でした。これらを解決するにはホワイト企業認定がぴったりだと思い、光養会 施設長の澤さんに提案しました。

 

 

 

—初めてホワイト企業認定を提案された際、ご担当者様はどのような反応でしたか?

 

すぐに始めたいと言っていただき、会社に認定取得の承認を取ることに尽力してくださったのが印象的です。

 

また、澤さんには認定取得に至るまでの日々の連携についても、とても感謝しています。

 

ホワイト企業認定は7項目70設問で構成されており各項目ごとに点数が表示される仕組みとなっており、点数ごとに上から「プラチナランク」「ゴールドランク」「シルバーランク」「ブロンズランク」「レギュラーランク」と5つのランクに認定されます。

 

 

 

光養会様の最初の認定はシルバーランクでした。

 

認定取得後は次の審査までに、点数の低かった「健康経営」と「ダイバーシティ&インクルージョン」の改善に向けてサポートを実施しました。改善できる項目に対して澤さんと試行錯誤しながら取り組んだのを覚えています。

 

目標だったゴールドランクへのランクアップが達成できた時は本当に嬉しかったです。

また、澤さんから「目に見える形で会社がステップアップしてるので嬉しいです。」と言っていただいた際にも、取り組んで良かったと心から思いました。

 

自身のサポートで人や企業が喜んでくれたり、元気になってくれている喜びを実感しました。

 

 

—ホワイト企業認定の取得後、効果を実感することはできましたか?

 

課題の1つだった外部への発信で非常に高い反響をいただきました。

 

光養会様の認定取得は「滋賀県の介護福祉業界 初」として京都新聞に掲載され、それに伴いYahoo!ニュースにも掲載されました。

 

ホワイト財団のメルマガ配信や多くのメディアで取り上げていただき、外部の方から「記事見たよ」「新聞に載っていたよ」と言っていただき、たくさんの方に光養会様の魅力を発信することができたと実感しました。

 

PRの効果もあってか、新施設の採用についても少しづつ成果が出てきているとのことで、とても嬉しく思っています。

 

 

ホワイト企業認定の活用方法

 

—クライアントへホワイト企業認定を提案する理由を教えてください

 

職場環境の改善に取り組まれている企業は、外部に発信しなければ評価されることがないので、非常にもったいないと思います。うまく発信できれば自然と採用にもつながり、人手不足が解消されるのではないでしょうか。

 

ホワイト企業認定は、企業の取り組みや努力をしっかりと評価してくれます。そして認定取得後には外部へわかりやすく発信できる仕組みなので提案しやすいと思います。

 

 

また、外部発信以外にも企業の状態を「見える化」できるのも魅力の一つだと思います。

 

売上などの目標は立てやすいですが、人事・労務に関しては取り組むべき内容が分かりにくい部分が多いのが事実です。ホワイト企業認定によって「見える化」することで課題点の把握とそれに向けてやるべきことへの目標が立てやすくなるので、改善に向けて進むべき目印となります。

 

求職者の方に対しても、どの部分が長けている会社なのかをアピールすることができるので、同業他社との差別化をアピールすることができます。

 

 

—今後、ホワイト企業認定をどのような企業・お客様へ提案していきたいですか?

 

職場環境改善にやる気のある会社には、ぜひおすすめしたいです。

 

また、やる気があっても取り組みが適切ではない企業や、取り組みを上手に発信できていない企業にホワイト企業認定はとてもマッチすると感じています。

 

人口が減少していく日本社会で、人手不足は多くの企業で起きています。そのため、企業はますます配慮のあるマネジメントへ変化することが必要な時代になっていきます。逆を言えば、そこに理解のない企業へ提案はしていません。コンプライアンスへの意識があり、理解してくれる企業や仕組みのある企業にしか提案しないようにしています。

 

 

また”ホワイト企業” と聞くと、「働きやい職場」=「ぬるい職場」と思われることがありますが、私は「心理的安全性の高い職場」だと考えています。従業員同士が仲良く、1人ひとり高い水準で業務に取り組める環境がベストだと思っています。

 

ホワイト企業認定には「ビジネスモデル/生産性」や「人材育成」の項目があるので、労働生産についても提案の際にカバーすることができます。

 

 

人材確保や従業員の定着がむずかしい時代ですが、今後もホワイト企業認定を通して元気な会社つくりの支援をしていきたいです。

 

 

—山田様にとってホワイトコミュニティとは

 

ホワイトコミュニティへのパートナー加盟は、クライアントの職場改善に困った時や相談したいときにサポートしてくれる資源の1つだと感じています。

 

また、『ホワイト企業認定』は、私の目標である「組織改善」を達成していただける最強のツールだと思っています。

 

今後の目標

社労士業務以外にも研修事業で講師として登壇したり執筆活動なども行っており、今後もいろいろなことにチャレンジしたいと思っております。

 

求人広告を出すと、たくさんのエントリーが来る元気な会社作りのサポートをしていきたいです。そのためには私自身のコンサルティング力にさらに磨きをかけながら、クライアントの課題解決に全力で取り組んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

取材者のレビュー

 

山田様に取材をさせていただい印象は、事務所のビジョンとして掲げる『 誰もが輝く職場改善をサポート 』の実現に向け一歩一歩、確実に前進されていました。クライアントの「働く環境や組織を良くしたい」という強い想いが言葉の端々から伝わってきました。また、顧問先担当者の方へのヒアリングや連携などのコミュニケーションを密に行うことで、その会社が"本当に必要としている最善策"を正確に提供されているのだと感じました。

山田様は職場改善について、中間管理職に身を置く方々が元気になるような取り組みがしたいとおっしゃっていました。中間管理職の人が楽しく元気に働ける環境は自然と、その方の部下、そして会社、すべてが明るく元気な環境へと変わっていきます。そして元気な会社はその地域を活性化します。素晴らしい連鎖を実現するための1つのツールとしてホワイト企業認定を上手に活用してくださっています。

 

社労士業務以外にも、研修講師として活躍されたり執筆活動に勤しまれたりと多方面化から職場改善に注力されいます。ホワイト財団は今後も山田様の精力的な活動をサポートできる制度・体制を強化していきます。