【インタビューを受けた人】
医療法人えがおの会 山崎 慎司様
医療法人えがおの会 長沼 美緒様
医療法人えがおの会 阿部 ひなの様
【インタビュアー】
ホワイト財団 岩元 翔
城南歯科クリニック 院長 山崎 慎司様
城南歯科クリニック 歯科アシスタント 長沼 美緒様
BIG DENTAL OFFICE(ホワイトエッセンス仙台高砂院) 歯科衛生士・セラピスト 阿部 ひなの様
医療法人えがおの会のポイント
・患者様やスタッフを笑顔を増やすクリニックを目指す
・県内に数少ない口腔外科専門医のもとで学べる高度な医療技術
・独自の教育制度と温かい社風が魅力の歯科医院
山崎 様:医療法人えがおの会は、カラーの異なる2つの歯科医院を運営しています。
本院である『城南歯科クリニック(以下:本院)』は、一般歯科に加え口腔外科という専門性の高い医療を提供しているクリニックです。
口腔外科は歯だけでなく口腔内やその周辺、鼻の下から顎の上までの治療も行っており、全国でも珍しい「口腔外科専門医が在籍するクリニック」として幅広い治療分野を網羅しています。
専門医と聞くと堅苦しい印象を持たれるかもしれませんが「昔ながらの街の優しい歯医者さん」というコンセプトで、お子様からご高齢の方まで安心して通っていただける院となっています。
分院である『ホワイトエッセンス仙台高砂院 BIG DENTAL OFFICE』(以下:分院)は、ホワイトニングやデンタルエステなど、医療機関の技術力を活用した審美歯科の治療を行うクリニックです。
お口の中の健康を通して全身の健康に寄与し、なおかつ患者様が持っている本来の美しさを笑顔と共に獲得する「審美」を目標に診療しています。
山崎 様:「はたらくことは、はたを楽にすること」という経営理念に基づいて運営しています。
「はた」とは、自分以外の周りの人である「傍」を指します。
他人のために動き、社会貢献をすることが医療人の充実だと考えています。
『自分自身の言動で相手が喜び満面の笑顔になる。その姿を見て、自分も嬉しくなる。』
そんな価値観を大切にしています。
一人ひとりが、一緒に働くスタッフや患者様、まわりの人たちを笑顔にする「キラキラと輝く人」になってほしいと考えています。
山崎 様:一般歯科のほかに、本院では口腔外科、分院では「ホワイトエッセンス仙台高砂院」として審美歯科の治療をしています。未経験の方はもちろん、中堅・ベテランの方のキャリアアップにも役立つような医療技術を習得できる教育制度を整えています。
私は本院で口腔外科専門医として患者様の治療にあたっています。
高度な医療技術を要する専門医でなければ受け入れのできない症例は意外に多くあります。そのため、ドクターもアシスタントも他のクリニックでは経験できない様々な症例に携わりながら実績を積むことができます。
知識をつけるためには、書籍や教科書、動画などのコンテンツを利用することも有効な手段だと思います。しかし、実際の現場で活用できるスキルを身につけるには経験が一番です。
キャリアアップを目指す方だけでなく、一般開業医を目標とするドクターにとっても、当院で積める経験値は非常に大きいと考えます。
長沼 様:私は本院で歯科アシスタントとして勤務しています。
前職でも歯科アシスタントの経験を積んできましたが、より深い知見を得られていると感じます。
県内でも数少ない口腔外科の専門医である院長のもとで働くことで非常に勉強になりますし、他のクリニックではできない多様な症例を経験する中で自分の成長も実感できるため、成長意欲のある人にとってうってつけの環境です。
※口腔外科専門医:https://jsoms.or.jp/pdf/specialist/senmoni/senmoni_ibaraki.pdf
阿部 様:私が勤務している分院には、全国トップクラスのセラピストの先輩が在籍しています。
ホワイトエッセンス加盟医院であることもあり、審美歯科のプロフェッショナルから直に指導していただくことができ、非常に勉強になります。
山崎 様:入職後すぐに診療部へ配属することはありません。
当法人の考え方を習得したうえで現場に入って欲しいので、経験者であってもまずは研修期間を設け、環境やスタッフに馴染んでもらえるように努めています。
新任のドクターの方には、研修期間中にバックヤード業務をお任せするとともに、現場の見学をしてもらいます。
これは、使用する機械やシステム、現場のスケジュール感を体感してもらうためです。
その後は実際に現場に立ち、簡単な症例から担当してもらいます。
確実にできるようになってから次のステップをお任せしますので、働くことが初めての方でも安心していただけますよ。
医療事務の方には、ブラザーシスター制で実際の業務をお教えします。
多数の人から意見をもらうのはいいことです。
しかし「あの人とこの人とで言っていることが違う!」となってしまうと、心が折れてしまうきっかけにもなってしまいます。
考え方や行動指針を固め、自信を持って現場に立てるようマンツーマンでレクチャーしています。
長沼 様:私は本院に入職するまでに10年のブランクがありました。
そのため、入職する前は現場についていけるか不安でした。
阿部 様:私も少しブランクがあり、何より専門性の高い環境で自分の技術や経験が通用するのか心配でした。新しい環境は誰でも緊張するものなのかもしれませんね。
長沼 様:そうですね。でもその不安は一切いらなかったですよね(笑)。
阿部 様:はい。
研修もそうですが、自主練習をしたい時も先輩方から声をかけてくれたので嬉しかったです。
一人で頑張らないと、と思っていたので心強かったです。
長沼 様:私はやはり10年のブランクが大きく、必死にくらいついていった覚えがあります。
しかし、ほったらかしということはなく、周りの先輩やドクターが親身にサポートしてくださったのでより頑張るモチベーションになりました。
山崎 様:はい。
私たちが大事にしている言葉に「新人には失敗する権利がある」というものがあります。
どの職種で入職しても、新人には失敗から学ぶ経験を大事にしてほしいと考えています。
近年、失敗を恐れて自分からアクションを起こさない若者が増えていると感じます。
実際、当法人に入職したスタッフの中にも、はじめは失敗を恐れて受動的な姿勢になっていた人がいました。
しかし、私は成功の反対は「失敗」ではなく「何もしない」ことだと考えています。
成功は失敗の積み重ねの上に立っており、その経験を大事にしてほしいんです。
そのため、新人の方には
「新人には失敗をする権利とチャンスがあって、上層部にはそれをフォローする責務がある。だから、安心して色んなことに挑戦してほしい」と伝えています。
この言葉を伝えると、顔がパッと明るくなって、安心してくれていることがありありとわかるんです。失敗して落ち込んだ時や新しい仕事に取り組む時など、仕事の中で挫折や挑戦することへの不安を感じることは誰にだってあります。
そういった時に、元気づけられる言葉を贈ることで、スタッフ自身が自ら働きがいを見つけ自主的にのびのびと働いてくれていると感じます。
山崎 様:患者様へのサービスを向上のために、ディズニーランドや高級ホテルのレストランにスタッフを連れて行っています。
おもてなしやサービスを学ぶには、プロのおもてなしを実際に体験することで習得してただいています。リフレッシュの機会でもありますが、質の高いサービスを受けることでスタッフにとっていい刺激になっていると感じます。
自身が受けたサービスを現場でいかそうとしてくれるスタッフも多いので、有意義な研修だと感じています。
長沼 様:私もサービス研修としてディズニーランドにいきました。
ゲストとして楽しかったですが、一方でお客様との関わり方や接し方、先回りの行動など、非常に勉強になりましたね。
山崎 様:他にも、本人のキャリアに合わせた働き方を提案したこともあります。
そのスタッフは元々医療の知識がなく、当時は院としても未経験者の採用をしたことがなかったのですが、本人の意志や価値観を評価し採用しました。
そして当院で働き始めたことで仕事のやりがいを見つけ、より専門的な知識を身につけるため専門学校へ通い始めたんです。現在は専門学校へ通いながらアルバイトとして勤務してくれていますが、無事卒業した暁には正規雇用として改めて迎え入れるつもりです。
研修や教育を通して、自分の意志で挑戦することでどんどん優秀になっていく。
経営者としてこれほど嬉しいことはありません。
山崎 様:スタッフの働きがいと患者様の満足度の向上です。
まず、スタッフが働きがいを感じられる環境をつくりたいと考えました。また、院に魅力を感じて入職をしてくれたスタッフに恥じない環境であることを目指しています。
これまで院を支えてくれたスタッフ達や、これから入職する人が、長く働き続けられる環境であるためには、働きがいを充実させることが経営者として重要だと考えました。
そしてスタッフの働きがいは、患者様の満足度の向上にもつながります。
患者様が「困ったときはまた来たい」と思える医院になるためには、スタッフが充実した気持ちでないといけないと考えました。
一緒に同じ目標を持ちながら働くことで、スタッフの満足度を高めるとともに人手不足の時代にも対応する。そして患者様の満足度につなげていくべきだと考え、働く環境の改善に取り組みました。
山崎 様:まずは各院の現状の洗い出しを行い、同時に経営者としてあるべき姿を学びました。
そこで、最初に変化させないといけないのは私たち経営者の考え方だと気づいたんです。
特に、スタッフに対してもっと感謝をしないといけないと実感しました。
もちろん以前から感謝はしていましたが、それは「マニュアル通りに動いてくれたこと」に対してでした。しかし、本当にありがたいのは「自分たちの考えに共感し、同じ方向を向いてくれること」で、経営理念を実現する姿勢を評価し、感謝すべきだと考えました。
改革していくためには、社内環境の変化が伴います。
この変化に全員が納得してくれるわけではありませんでした。これまでの院がよかったと辞めていくスタッフもいました。
途中から改革していくことの難しさ痛感しましたね。
それでも、私たちの目指す「経営理念」と「患者様の満足度を高めるサービスとは何なのか」を具体的に伝え続けることで院内は確実に変わりました。
その結果、徐々に私たちの考え方が浸透し、患者様が満足するサービスは何なのかを自分で考え自発的に行動してくれるスタッフが増えていきました。
経営者の考え方を変えないことには、スタッフを引っ張っていくことはできないと強く実感しました。
山崎 様:両院とも、多様な働き方に理解があり、助け合う風土が根付いています。
急な体調不良などのイレギュラーがあっても、誰一人として嫌な顔をせず「次に困ったことがあった時に出てくれると嬉しいな」と優しくフォローしているシーンを何度も見かけました。
さらに、その時休んだスタッフは、別のイレギュラーが発生したときに「前休んだんで出勤します!」と自主的に手を上げてくれるんですよね。
トラブルに寛大で自主的にカバーしてくれるスタッフが多く、方針を変える前はこんなことなかったので、非常に驚きましたし嬉しかったです。
阿部 様:ドクターやセラピスト、歯科衛生士、アシスタント、クリニック全体が1つのチームとなって同じ目標に向かっているからこそ、一人が困っていたらみんなでサポートする文化が浸透しています。患者様をみんなで笑顔にできるって素晴らしい環境だなと思いますね。
長沼 様:仕事が忙しい時でも報連相が疎かにならないよう、チームワークを大事にして行動しています。無事に診療を終えた時の達成感をみんなで共有できるところも魅力だと感じます。
阿部 様:仕事だけでなくプライベートでも仲がいいですよね。
普段から何かと笑いが絶えない環境ですけど、仕事から離れるとさらにフランクになるというか。
ドクターもスタッフも全員交えてわいわいおしゃべりしています。
長沼 様:確かに、仕事では敬語や呼び方など、礼儀や作法を重んじるコミュニケーションを大事にしていますが、プライベートになると冗談を言ったり世間話をしたり、休みの日にごはんにいったりと先輩後輩の垣根を越えて仲がいいですよ。
長沼 様:患者様との関わり合いが嬉しいです。
本院は地域密着型の歯科クリニックです。そのため、治療中の声かけはもちろん、挨拶や他愛のない話も交えながら、信頼関係を築くことを心がけています。
そのお陰で、院内だけでなくプライベートでも患者様から声をかけていただくことが増えました。
一個人として私を覚えてくれていることが嬉しく、働くモチベーションになっていると感じます。
阿部 様:私は患者様の喜ぶ姿を間近で見られることが仕事のやりがいです。
何度も足を運んで治療することで、よりきれいになる喜びを素直に伝えてくださるのが嬉しいです。
それだけでなく、自分に自信を持てるようになったり、気持ちが前向きになったりとその患者様の生活も改善されたという報告を受けることもあります。
人の人生を素敵なものにするお手伝いができるこの仕事ならではのやりがいを実感します。
長沼 様:現在、私は幹部候補生として後輩教育や経営など、院全体をより良くするための勉強をしています。
特に、未経験の方への教育は難しく「歯科の魅力」を知識のない方に伝えるにはどのように接すればいいのか、四苦八苦します。しかし、今の課題を解決し、ゆくゆくは本院を担当する主任になりたいです。
阿部 様:ホワイトニングに関する資格を取得することが目標です。
ホワイトニングの資格の一つである「ホワイトニングクリーニングコンシェルジュ」をはじめ、様々な資格を取得し、現場でさらに活躍できるようになりたいです。
また、現在も新しいスタッフが入職してくれているので、先輩として寄り添えるような余裕を持つことも目標です。
これまでの経験をしっかり伝え、後輩の成長をしっかりサポートできる先輩を目指しています。
山崎 様:今後はさらに組織を大きくしていきたいです。
来院してくださった患者様が満足して笑顔で帰れる、そんな院を今以上に発展させることが私の役目だと考えています。
具体的には、歯医者の怖いイメージを覆し、癒しや憩いの場になるような心理的な部分にウェイトを置いたクリニックを開設したいですね。
また、かかりつけや審美、安心できる空間など患者様のニーズに合わせた歯科医を複数つくることで、一緒に働くスタッフもそれぞれのライフスタイルやキャリア、働き方を自分で選び、専門性を追求できる組織を目指します。
そのためには、スタッフの力が今よりも必要だと考えています。
柔軟な働き方や患者様の数を増やすためには、人員を強化し、より強固なチームをつくらないといけません。
自分以外の人の役に立ちたい。人に喜んでもらうことが嬉しい。
そんな思いを持った人と志をともにし、互いを高めあえる日を楽しみにしています。
取材者のレビュー
専門性のある2つの院で高度な医療技術と最高のサービスを提供する、医療法人えがおの会。今回インタビューをした2名のスタッフ様は、溢れる笑顔でとても丁寧にインタビューに答えてくださりました。
そんな、患者様第一のサービスを提供する背景には、院長のスタッフへの熱い感謝がありました。スタッフを「宝物」と表現されていたことがともて印象的で、働く人がキラキラと輝ける環境にしていきたいと話す院長の理想は着実に実現しているのだと感じました。
新たな院の開設や幹部候補生・スタッフの成長など、今後の成長が非常に楽しみです。
日本次世代企業普及機構金崎 綾香
小売業界でバイヤーとして、商品買付けや企画などの店舗管理業務に従事しつつ、販売メーカーの営業として法人営業にも携わってきました。2022年より株式会社ソビアに入社し、これまでの経験を活かし、ホワイト企業認定を取得された企業様の魅力をホワイトキャリアでたくさんの方に発信していきます。