退職届の書き方と提出マナー|テンプレートと注意点を認定機関が解説

「退職届の書き方が分からない」「退職願との違いは?」「いつ・誰に提出すればいい?」——退職届は社会人にとって重要な書類です。円満退職のためには、退職届の前に口頭で上司と話し合い、合意形成を進めることが原則です。書類は最後の正式手続きとして提出します。

結論として、退職届は「縦書き手書き・黒のボールペンか万年筆・所定のフォーマット」が基本です。退職願と退職届の違いを理解し、適切なタイミング(退職日1〜2か月前)で直属上司と相談の上、正式な書類として提出することで、円満退職につながります。

岩元翔

日本次世代企業普及機構 代表理事

岩元 翔

累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきた中で、健全な労使関係を持つ企業では、退職届はあくまで「上司との口頭合意の後の正式書類」として扱われます。いきなり退職届を提出するのではなく、まず上司との対話で意思を伝え、合意の上で書類を提出するのが円満退職の基本です。本記事では、対話プロセスを前提とした退職届の書き方を解説します。

📋 この記事でわかること

  • 退職届と退職願の違い
  • 退職届の基本フォーマットとテンプレート
  • 記入時の5つの注意点
  • 提出のタイミングとマナー
  • 受理されない時の対応(内容証明郵便)
  • Q&A 13問

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📎 関連:退職理由の上手な伝え方

1. 退職届と退職願の違い

★ 3つの書類の違い

退職願
意味:退職を「お願い」する書類
撤回:可能
場面:円満退職を望む時の最初の意思表示

退職届
意味:退職を「届け出る」一方的な通知
撤回:原則不可
場面:確定した退職意思を正式に伝える

辞表
意味:役員・公務員が使う書類
撤回:原則不可
場面:取締役・公務員が職を辞する際

一般的な転職では「退職願→退職届」の順に提出するケースが多いですが、引き止めが厳しい場合は最初から「退職届」を出すのも有効です。

2. 退職届の基本フォーマットとテンプレート

★ 退職届のテンプレート(縦書き)

退職届

私事

この度、一身上の都合により、令和◯年◯月◯日をもって退職いたします。

令和◯年◯月◯日
所属部署 氏名 ◯◯ ◯◯ ㊞

株式会社◯◯
代表取締役 ◯◯ ◯◯ 殿

基本要素は以下の6つです:

  • タイトル:「退職届」
  • 私事(わたくしごと):書き出しの一行
  • 退職理由:「一身上の都合により」が定型
  • 退職日:具体的な日付を明記
  • 提出日・所属・氏名・印鑑
  • 宛先:代表取締役社長宛(部長宛ではない)

3. 記入時の5つの注意点

◆ 注意すべき5ポイント

  • ① 縦書きが基本:横書きも可能だが縦書きが伝統的
  • ② 黒のボールペンか万年筆:消えるペン・鉛筆はNG
  • ③ 白の便箋・無地:罫線ありでもOK、柄物はNG
  • ④ 退職理由は「一身上の都合」で統一:具体的な不満を書かない
  • ⑤ 宛先は代表取締役社長:直属上司ではない

4. 提出のタイミングとマナー

タイミング

退職日の1〜2か月前に提出するのが一般的です。法律上は「2週間前」で良いですが、引き継ぎや有給消化を考慮すると1〜2か月前が現実的。

提出マナー

  • 直属上司に直接手渡し:メール・郵送は基本NG
  • 白の封筒に入れる:三つ折りで封筒に「退職届」と表記
  • 事前に時間を確保:「お話があります」と別室で渡す
  • 勤務時間内に:始業後・終業前のタイミングを選ぶ

5. 受理されない時の対応(内容証明郵便)

退職届を受け取ってもらえない場合は、内容証明郵便で送付するのが法的に有効な手段です。

★ 内容証明郵便の特徴

  • 郵便局が内容と日付を証明:法的証拠として使える
  • 配達証明と組み合わせる:受け取り日も証明
  • 費用:約1,500円:本文+書留+配達証明
  • 郵便局で書式が用意されている:形式に従って書く

退職届に関するQ&A(13問)

Q1. 退職届はパソコンで作成してもいい?

作成可能ですが、署名と日付は手書きが推奨です。手書きの方が誠実な印象を与えるため、可能なら手書きが望ましいです。

Q2. 退職理由を具体的に書くべき?

「一身上の都合により」だけでOKです。具体的な不満を書くと退職時のトラブルになりやすいです。詳しくは退職理由の上手な伝え方へ。

Q3. 退職届は何枚必要?

原則1枚ですが、自分用のコピーを取っておくと安心です。記録として残しておきましょう。

Q4. 退職届の用紙はどこで買う?

コンビニ・文房具店・百均で買えます。白色の便箋(B5サイズ)・無地〜罫線あり、白の封筒(長形4号)で十分です。

Q5. 退職届を受け取らないと言われたら?

内容証明郵便で送るのが最も有効です。法的証拠として残り、退職届提出から2週間後に退職が成立します。

Q6. 退職届の撤回はできる?

原則できません。退職届は一方的な通知のため、提出後の撤回は不可。撤回したい場合は「退職願」を使うべきです。

Q7. 印鑑は必要?

押すのが慣例ですが、法的には必須ではありません。シャチハタは避け、認印か実印を使いましょう。

Q8. 退職届を提出後、出社したくない

有給消化を活用すれば実質的に即日退職が可能です。退職届提出と同時に有給申請を行いましょう。

Q9. メール・LINEで退職届を送ってもいい?

基本はNG。対面or郵送が原則です。ただしブラック企業や対面困難な状況なら、退職代行や内容証明郵便を活用しましょう。

Q10. 在宅勤務で対面が難しい場合は?

オンライン面談+郵送提出が現実的です。事前に上司にオンラインで意思を伝え、その後郵送(書留)で退職届を送ります。

Q11. 退職届に書く日付は?

「退職日」(将来の日付)と「提出日」(その日の日付)の2つを書きます。混同しないよう注意しましょう。

Q12. 引き継ぎを理由に退職日を延ばされたら?

法的には2週間後に退職成立します。会社の都合での延長要請は応じる義務はありません。引き継ぎ書を作成して提出すれば十分です。

Q13. 退職届の最大のコツは?

「上司との事前対話+フォーマットを守った正式書類」です。書類だけ突然出すのではなく、口頭での意思表示と合意の後に提出することで、円満退職につながります。書類自体はシンプルに、感情を込めず事務的に作成するのが正解です。

まとめ

📌 この記事のまとめ

  • 退職届は確定意思の通知、退職願は相談的意思表示。退職願→退職届の順が一般的
  • 基本フォーマット:縦書き・黒ペン・白便箋・「一身上の都合」・社長宛
  • 提出は退職日の1〜2か月前、直属上司に直接手渡しが基本
  • 受理されない時は内容証明郵便で送付(法的証拠)
  • 退職届は一度提出すると撤回できないため慎重に
  • 「上司との事前対話+正式書類」が円満退職のコツ

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運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。

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