【インタビューを受けた人】
日本インフォメーション株式会社 代表取締役 加藤 高章 様
正橋 幸夫 様
ゴーティ トゥオン 様
佐藤 陽輔 様
【インタビュアー】
ホワイト財団 金崎綾香
[代表取締役] 加藤 高章 様
正橋 幸夫 様
ゴーティ トゥオン 様
佐藤 陽輔 様
日本インフォメーション株式会社のポイント
・人柄重視の採用は、明るく笑顔溢れる社内環境に
・従業員の不安を全面的にサポートできる体制が整っている
・柔軟性が高い働き方ができる社内制度が整備されている
—貴社について教えてください。
加藤社長:日本インフォメーション株式会社は、あらゆる企業の業務をサポートするシステムを取り扱っている会社です。
事業の主軸は、2つあります。
1つは会計や人事、在庫管理といった基幹業務サポートシステムのパッケージ商品の導入です。
システムのパッケージ商品をお客様の要望に合わせてカスタマイズし、エンドユーザー様が本当に求められているシステムをお届けしています。
もう1つは物流システムです。
倉庫で利用されるコンベアの動きを制御したり、配送の調整を行ったりするシステムを取り扱っています。
物流倉庫の自動化に伴い、物流システムの需要はどんどん増加しており、現在は大手企業が所有する物流倉庫のシステムに携わっています。
ほかにも、自治体や鉄道・ガス・電気等のインフラ関係企業のシステムなど幅広く取り扱っています。
また、2年先の未来を想像しながら、新たなサービスを考え、利用したお客様が自慢したくなるような自社製品の開発にも注力しています。
—貴社では、どんな方が働いていますか?
加藤社長:真面目な社員が多いですね。
「白黒はっきりしたい」「正解が見つかるまで追求したい」という根気強さが長所の集団だと感じています。
しかし、真面目だからと言って寡黙な人ばかりということではありません。
「楽しむときはとことん楽しむ」「仕事はしっかり集中する」というようにオンオフの切り替えができているのだと思います。
トゥオン様:確かに、プライベートでは和気あいあいとした雰囲気が強いですよね。
私は社内のフットサルクラブの練習を何度か見学に行ったことがあるのですが、初めて見学に行ったときに上司も先輩もみんなフランクに接してくれたのが嬉しく印象的でした。
上司部下、部署の垣根を越えて交流のある会社だと感じます。
—加藤社長が感じる、貴社の魅力を教えてください。
加藤社長::若手が責任のある仕事に着手できるところが魅力です。
当社は大手IT企業に比べて少人数で運営をしている会社です。
そのため、「30代で課長へ就任」といった、若いうちからリーダーとなったり、上流工程への参画など責任のある仕事を任されるチャンスがたくさんあります。
若いうちからキャリアを積みたい人にとってとても働きがいのある会社だと思います。
また、上層部に意見を言いやすい環境があることも魅力ですね。
先代の社長はトップダウン型の組織運営をしており、私はその運営方法に疑問を持っていたんです。そのため、社長に就任した際は社員の意見を吸い上げられる組織づくりを徹底しました。
私が社長になって7年。
今では縦横のつながりが厚くなり、さまざまな意見やアイデアが言いやすい風土が根付いてきたのではないかと感じています。
—働きやすい環境づくりに取り組んだきっかけを教えてください
加藤社長:組織を牽引する代表として、「社員の意見をもっと取り入れた会社づくりがしたい」と考えたからです。
社長に就任する前、取締役として参加した会議では、社長の一存で会社の方針が決定し、他の社員が何も意見できないような空気が浸透していました。
私はその風潮に違和感があり、この状況を打破したかったんです。
また、社員の意見を取り入れたい理由として、私自身当社の社員としてのキャリアが薄かったということも挙げられます。
私は元々子会社の立ち上げに携わっており、日本インフォメーションの社員としての経歴は3,4年と浅かったんです。そのため、自分より会社の現状を理解している社員の意見を反映し、経営をしたいと考えていました。
ただ、はじめは社員の声を拾うことに苦労しました。
というのも、今まで自分の意見を上層部に伝える機会がないことが当たり前になっていたんです。会議で発言を促してもなかなか社員から意見が上がらない、なんてこともありました。
そのため、社内イベントや部活動の奨励や、上層部からコミュニケーションを図るなどで社内環境の改善に取り組み、もっと意見の言いやすい文化を根付かせました。
—今回ホワイト企業認定項目で挙げられた、貴社の働きがいについて教えてください。
加藤社長:縦横のつながりを強くすることで仕事にもいい影響を与えると考えています。
そのつながりを強くする施策のひとつとして社内活動を推奨しています。
例えば、有志によるクラブ活動です。
10名以上の有志が集まればクラブ活動として申請でき、会社認定のクラブ活動になれば会社から補助が出る仕組みになっています。
野球部やフットサル部、スポレク部といったスポーツ系やボードゲーム部といったインドア系のものまで多様な部活があり、部署の垣根を超えて活発に活動しています。
佐藤様:私はこれまでにフットサル部やスポレク部、ゴルフ部に参加しました。
スポレク部は、メンバーのやりたいことを出し合って、いろいろな活動しているので、これまでにテニスやボーリング、BBQに参加しました。冬には、スノーボードにも行きましたよ。
普段なかなか交流することのない他部署の社員の方とも交流ができ、業務中も質問がしやすくなりました。また、社内イベントには社長も参加されていて、とても気さくに話しかけてくださるところが日本インフォメーションらしさだなと感じています。
私は就職を機に名古屋へ引っ越してきたんですが、当初は交友関係のある人が周りにおらず不安でした。
しかし、会社がイベントを積極的に開催してくれることで交友関係が社内で広がり、不安も払しょくされました。
会社側が社員同士の交流を活性化してくれることはとてもありがたいです。
加藤社長:日本インフォメーションでは、外国人の社員専用の相談窓口や国際交流センターへのあっせん、社内イベントへの呼びかけなどのサポートも積極的に行っています。
外国籍の社員の雇用を始めた当初は、サポート内容がなかなか思いつかなかったんです。
そこで外国での生活経験のある社員や英語が堪能な社員と案を練り、業務面に加え生活面や社内交流にも着目した取り組みを始めました。
トゥオン様:私は母国の大学を卒業後、新卒で日本インフォメーションに入社しました。日本に来たばかりの頃は、社内の相談窓口や先輩方のサポートに非常に助けられました。
外国人にとって、日本で働くことは大変だと感じる場面が多々あります。
言葉の壁はもちろんのこと、業務中の円滑なコミュニケーションや対人関係、それに慣れない土地での生活にも苦労します。
そんな中で困ったときにすぐ相談できる環境があるのはとても心強かったです。
—ダイバーシティ&インクルージョンについて教えてください。
加藤社長:当社では国籍、性別、文理問わず採用をしています。
それは、ITに対する熱い想いがあれば、ぜひ日本インフォメーションで働いてほしいと考えているからです。
正橋は、IT企業の社員としてだけでなくパラリンピックの日本代表としても活動しています。
元々、選手のサポートをしたことはなかったのですが、採用するにあたって選手としてもサポートしていきたいと考えていたので、特別休暇や遠征費用負担などの制度を導入しました。
正橋様:私は日本インフォメーションに入社する前からアイスホッケーの選手として活動しており、就職活動では選手活動を理解し、サポートしてもらえる会社に入社したいと考えていました。
そんなときに「日本インフォメーション」を知りました。
元々IT業界にも興味があったので求人に応募したのですが、面接を受けるまでは支援してくれるかどうか不安でした。
しかし、お話を聞く中で「競技者としての道をバックアップする」というありがたい言葉をもらい、本当に嬉しかったことを今でも覚えています。
選手の活動としては、月2回の合宿と海外遠征があり、その際には特別休暇を充てることができるので、仕事との両立が実現しています。
また遠征費や道具費などのフォローもしていただいており、バックアップも手厚いです。
社長や先輩方が練習や試合を観に来てくれたりと、活動を応援してくれていることをとても嬉しく思っています。
前例がなかったにも関わらず、柔軟に対応いただけることは非常にありがたいですね。
—今回ホワイト企業認定を取得した理由を教えてください。
加藤社長:当社の取り組みを社内外に知ってもらいたかったからです。
これまで挙げた取り組みを通して、当社には「ホワイト企業」と呼ばれるような特長がしっかり根付いてきていると考えています。
しかし、それが対外的に伝わらず、環境面が評価されることもありません。
また、他社比較の参考がほとんどないため、社内環境の改善に取り組んでいることが社内でも認知されにくいんです。みんなで協力して作り上げてきた『 働きやすい環境』が社内外で評価されないというのは、非常にもったいないと感じておりました。
そこで、ホワイト企業としての認定を受けることで社外や社内へのアピールにもなるのではないかと考え、今回取得する運びとなりました。
この記事が多くの人の目に留まり「日本インフォメーションはこんな取り組みをしている会社なんだ!」と知ってもらう機会になればいいなと考えています。
—ホワイト企業を受けて、今後の課題について教えてください。
加藤社長:女性の働き方に関して、強化すべきだと感じています。
現状、当社では産休・育休を推奨しており、女性の取得率は過去3年間で100%をキープしています。休業復帰後も時短勤務を活用できるので、家庭と仕事を両立している社員も少なくありません。
そのため、ライフステージに合わせた働き方ができる風土はしっかり根付いていると感じています。
しかし、業界としてまだまだ女性エンジニアの割合が少ないのが現状で、当社も例にもれず全社員の女性割合が伸び悩んでいます。
そのため、今後も性別や経歴を問わず熱意あるメンバーを積極的に採用し、女性のマネージャーや役員の層も厚くしていきたいですね。
—社員の皆様に質問です。現在のお仕事内容とやりがいを教えてください。
佐藤様:現在は、物流システムに関するプログラミングやシステム導入のための現地調整、稼働立ち合いを担当しています。
納入したシステムが無事に稼働した時に、達成感を感じます。
また導入前に、不具合を見逃さずしっかりとテストすることで、自分が品質向上に携わることができることにもやりがいがありますね。
トゥオン様:私も物流ソリューション事業部でシステム開発に携わっています。
大規模なシステム開発にチームの一員として携われていることがやりがいです。
業務では思うように行かないことも多いのですが、チーム全員でサポートしながら一つのものを作り上げることがとても楽しいと感じています。
私は人付き合いが好きで、仕事上でもコミュニケーションを大事にしながら働きたいと考えていました。
慣れない日本語でしっかり対話ができるのか入社前は不安もありましたが、業務やイベントを通じて交友関係を広げることができ、またフランクに接してくださる社員の方も多いので、すぐに会社に馴染むことができ楽しんで働いています。
正橋様:入社・退社の書類作成や労務管理が主な仕事です。
また、当社の子会社の事務代行を担当することもあります。
社員の方々に感謝されるときに、仕事のやりがいを感じます。
社内の業務を担当することが多いので、さまざまな部署の方と交流することが多く、日々のやり取りの中で「ありがとう」と言ってもらえることが非常に嬉しいです。
—貴社の魅力に感じるところを教えてください。
佐藤様:手当や福利厚生が充実していることに魅力を感じています。
たとえば、私は実家を出て一人暮らしをしているため、住宅補助の制度はとても助かっています。
ほかにも奨学金返済支援制度や財形貯蓄など、生活をバックアップしてくれる制度が充実しています。
金銭面の不安を解消してくれるため、心にゆとりを持って働くことができています。
トゥオン様:やはり外国人のサポート体制が充実していることが魅力ですね。
私が印象に残っているエピソードは、採用を担当してくれた社員の方が私に国際センターを紹介してくれたことです。
入社して間もない頃、日本での友人ができず不安に感じていました。
そんな私に、地域で暮らしている外国籍の人が集まる国際センターを紹介してくれました。
さらに、国際センターで紹介してもらったボランティアの活動に参加し、同じ地域に住むベトナム国籍の人と交流することができました。
慣れない土地での生活は不安だらけでしたが、面倒見の良い皆さんのおかげで今は仕事も生活も充実しています。
また、社長の人柄も日本インフォメーションの魅力だと感じています。
日本での就職を志望して就職先を探していた時にジョブフェアで加藤社長に出会いました。
誰よりも優しく気さくに話しかけてくれたのを今でも覚えています。
正橋様:困っている社員がいたらすぐに手を差し伸べてくれる社風が魅力だと思います。
以前、社内向けのメールを作成していたときに手間取ってしまったことがありました。
周りの先輩方はそれぞれの業務で忙しそうにしていたので、正直声をかけることに躊躇しました。
しかし意を決し質問したところ、快く教えてくださったんです。
おかげで無事に作成することができましたし、何より「相談してもいいんだ」と安心感も得られました。
日本インフォメーションには、困っている人がいたら優しく丁寧に教えてくれる人が多いです。
それは、社内交流が活発で、意見や相談がしやすい風土が浸透しているからだと考えています。
—貴社での今後の目標を教えてください。
佐藤様:現在私はプログラムの作成を中心に担当しているのですが、今後はシステムの設計にも携わっていきたいです。そしてゆくゆくは、システムの制作を管轄するプロジェクトリーダーやマネージャーになり、チームの管理に携わる人物になることが目標です。
トゥオン様:目標は2つあります。
1つは、日本語のスキルを上げて、今よりも円滑なコミュニケーションができるようになりたいです。そのためにも、日々の交流を積極的に行い、社内の交友関係をさらに深めていきたいです。
そしてもう1つは、2023年3月に開設されたベトナム駐在員事務所での現地責任者になることです。
現地のメンバーを牽引できるようなスキルを身に着けるためにも、今任されている業務をおろそかにせず、自分のスキルアップにもどんどんチャレンジしていきたいです。
正橋様:会社にさらに必要とされる人物になりたいです。
そのためにも、自分が担当できる業務を増やし、これから入社してくる後輩のサポートもできるようなスキルを身に着けていきたいです。
現在は、子会社の労務管理のサポートをしていますが、ゆくゆくは一人ですべての業務を担当できるように、日頃から実力をつけていきたいですね。
—会社の長期的な目標を教えてください。
加藤社長:ITの需要が拡大する一方で、労働人口の減少や技術の急激な進歩からITエンジニアの不足が問題視されています。
そのため、今後は開発の下流工程は海外の企業にアウトソーシングする時代が来るのではないかと考えています。
そんな流れで大事になるのは、クライアントの要望を引き出し、可視化していく上流工程の人材の育成です。上流工程を任せられる人材を育成するためにも、今後は教育や人事評価のアップデートを図っていきたいです。
さらに、海外との取引が増加する将来を見越して、外国籍の人材採用や外国語教育にも力を入れたいと考えています。
現在、外国語学習の奨励としてオンライン英会話講座の受講支援を実施しています。
この制度を社内にどんどん浸透させていきたいですね。
急速に変化するIT技術にも柔軟に対応し、業界の最前線で活躍できる社員を輩出できる会社を目指します。
—貴社で一緒に働きたい人について教えてください。
加藤社長:当社で働くにあたって、コミュニケーション能力が大事だと思います。
業務時の報連相はもちろん、休憩時間などでもしっかり社員同士で交流ができる人は人間関係の構築もうまくいき、結果としてスムーズに仕事ができる環境を自分で作り上げていくことができると感じます。
社内外でのコミュニケーションが自身の活躍につながるのではないでしょうか。
専門的なスキルは業務上もちろん必要です。
しかし、わからないことがあったときに周りに質問ができる能力は非常に価値があると考えています。実際、学校などでスキルを培った人でも、コミュニケーションがうまくいかずにキャリアも伸び悩んでしまう、ということもあります。
周りの意見を取り入れながら、しっかりと成長していってほしいですね。
取材者のレビュー
社員の「ITに対する熱い思い」を尊重し、さまざまな社内制度を取り入れている日本インフォメーション株式会社。社員の意見を反映したうえで会社を牽引するという社長の信念は、新しい環境で働く社員の不安を安心に変え、のびのびと働ける環境にしっかりと反映されています。今回インタビューした3名の社員様も、皆さんいきいきとインタビューに答えてくださり、厳しくも優しい加藤社長のお人柄についての話題が多かったのが印象的でした。「本当にこの会社でよかった」という喜びの様子をうかがうことができました。
日本次世代企業普及機構 代表理事 金崎綾香
小売業界でバイヤーとして、商品買付けや企画などの店舗管理業務に従事しつつ、販売メーカーの営業として法人営業にも携わってきました。2022年より株式会社ソビアに入社し、これまでの経験を活かし、ホワイト企業認定を取得された企業様の魅力をホワイトキャリアでたくさんの方に発信していきます。