
「退職を切り出したいけど、まず誰に言えばいい?」「上司より先に同僚に話すのはダメ?」「いつ伝えるのが適切?何か月前?」「メールやチャットで伝えてもいい?」「退職を伝えてから実際に辞めるまで、どんな順番で進む?」——退職の意思を伝える場面は、転職活動の中でも特に緊張するステップです。伝える順番を間違えると、職場に余計な波風を立て、円満退職が難しくなることもあります。だからこそ、正しい手順を知っておくことが大切です。
結論として、退職はまず「直属の上司に、口頭で、二人だけの場で」伝えるのが鉄則です。同僚や他部署より先に上司へ。これが順番の基本です。本記事では、累計3,625社を審査した認定機関が、なぜ上司が最初なのか、いつ切り出すか、伝えてから退職日までの手順、引き継ぎの進め方まで、順を追って解説します。退職理由の伝え方そのものは別記事で詳しく扱いますので、ここでは「誰に・いつ・どの順番で伝えるか」という段取りに絞ってお伝えします。
日本次世代企業普及機構 代表理事
岩元 翔
累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきた中で見えてきたのは、「退職の伝え方には、その人のこれまでの仕事ぶりが表れる」ということです。辞める会社だからと雑に扱うのではなく、最後まで筋を通す人は、巡り巡って次の場でも信頼されます。順番を守り、直属の上司に最初に伝え、引き継ぎを丁寧に行う——この当たり前を貫けるかどうかが、円満退職の分かれ目です。退職は終わりではなく、次のキャリアの始まりでもあります。立つ鳥跡を濁さず、気持ちよく送り出してもらえる退職を目指しましょう。
📋 この記事でわかること
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目次
退職を伝える順番には、明確なセオリーがあります。これを守るだけで、無用なトラブルを避けられます。
★ 退職を伝える順番
①直属の上司
最初に伝えるのは必ず直属の上司。二人だけの場で口頭で
②上司と相談のうえ、さらに上の役職や人事へ
退職日や手続きは上司を通して進める
③同僚・チーム
上司の了承を得てから。勝手に先に広めない
④取引先・社外
引き継ぎの段取りに合わせて、会社の方針に従う
退職を最初に伝えるべき相手は、例外なく直属の上司です。これは、上司が人員配置や引き継ぎの責任を負う立場にあるためです。本人より先に同僚や他部署から退職の噂が伝わると、上司の面目を潰し、信頼関係を損ねてしまいます。
上司にしてみれば、自分のチームのメンバーが辞めることを、本人ではなく周囲から聞かされるのは決して気持ちのよいものではありません。「自分が信頼されていなかったのか」という印象を与えてしまい、その後の引き継ぎや退職日の調整にも影響しかねません。逆に、最初にきちんと上司へ相談すれば、上司は人事や上層部への報告、後任の手配といった段取りを進めやすくなります。順番を守ることは、単なる礼儀ではなく、円満退職を実現するための実務的な配慮でもあるのです。
◆ 上司を最初にする理由
退職を切り出すのは、退職希望日の1〜3か月前が一般的です。就業規則で「○か月前までに申し出ること」と定められていることが多いので、まず確認しましょう。引き継ぎの期間も考えると、余裕をもって早めに伝えるのが円満退職のコツです。
★ タイミングの目安
ただし、転職先の入社日が決まっている場合は、それに間に合うよう逆算が必要です。転職先への入社日と現職の退職日を両立できるスケジュールを組みましょう。引き継ぎや有給消化にかかる期間も見込んで、無理のない退職日を設定することが、双方にとって望ましい形になります。内定後の段取り全般は内定後にやることも参考になります。
退職の意思は、二人だけになれる場で、口頭で伝えるのが基本です。まずは「ご相談したいことがあります」とアポを取り、会議室など人目につかない場所で切り出します。退職理由の具体的な伝え方は退職理由の伝え方を参照してください。
いきなり「退職します」と切り出すのではなく、まず相談の時間をもらうところから始めるのが角の立たない進め方です。忙しい時間帯やトラブル対応の最中を避け、上司が落ち着いて話を聞ける状況を選びましょう。対面が難しいリモートワーク中心の職場では、オンライン会議で一対一の時間を設ける形でも問題ありません。大切なのは、メールやチャットで一方的に通知するのではなく、まず会話の場を持つことです。
上司に伝えたあとは、退職日の確定→退職届の提出→引き継ぎ→挨拶という流れで進みます。多くは会社の手続きに沿って進むので、上司や人事の指示に従いましょう。
◆ 退職日までの流れ
有給休暇が残っている場合は、退職日までに計画的に消化します。消化の進め方は有給休暇の消化を参照してください。
退職届と退職願は役割が異なります。一般的には、まず口頭で意思を伝えたうえで、会社の様式や指示に従って書面を提出します。
多くの場合、口頭で意思を伝えて退職日が固まってから、正式な書面として退職届を提出する流れになります。会社によって運用が異なるため、どの様式でいつ出すかは、上司や人事の案内に従うのが確実です。
同僚やチームメンバーへ伝えるのは、必ず上司の了承を得てからです。自分から先に広めると、情報管理の面で問題になります。取引先など社外への連絡も、会社の方針と引き継ぎの段取りに合わせます。仲のよい同僚に早く伝えたい気持ちは自然ですが、上司より先に話が漏れるとトラブルのもとになるため、ぐっとこらえましょう。
⚠ 順番に関する注意
円満退職の鍵は丁寧な引き継ぎにあります。後任者が困らないよう、業務内容・進行中の案件・連絡先などを文書にまとめておきましょう。
引き継ぎは、退職日の直前にまとめて行おうとすると間に合わなくなりがちです。退職日から逆算して、余裕をもって計画的に進めるのがコツです。後任者がまだ決まっていない場合でも、誰が見ても業務を再現できるよう、手順書の形で残しておけば安心です。口頭での説明と書面の両方を用意し、進行中の案件については現在の状況と次にすべきことを明記しておくと、引き継ぎを受ける側の負担が大きく減ります。
◆ 引き継ぎのポイント
退職は、最後まで誠実に対応することが何より大切です。辞める会社であっても、お世話になった感謝を忘れず、引き継ぎを丁寧に行えば、気持ちよく送り出してもらえます。業界が同じなら、退職後も思わぬところで縁がつながることもあります。
退職が決まると、つい気が緩んで仕事への姿勢が雑になってしまう人もいますが、これは避けたいところです。最終出社日までしっかり職務を全うする姿勢こそ、周囲の信頼を保つ最後の仕上げになります。退職を伝えた後の数週間から数か月の振る舞いは、同僚や上司の記憶に強く残ります。気持ちよく送り出してもらえれば、退職後も良好な関係を保て、転職先で同業の人とつながったときにも安心です。最後まで丁寧に、を心がけましょう。
★ 円満退職の心得
⚠ よくあるNG例
Q1. 退職は最初に誰に伝える?
必ず直属の上司。同僚や他部署より先に。上司が人員配置と引き継ぎの責任者だから。
Q2. 同僚に先に相談してもいい?
避けるべき。先に噂が回ると上司の面目を潰す。同僚へは上司の了承を得てから伝える。
Q3. いつ切り出す?何か月前?
1〜3か月前が一般的。就業規則の規定を確認。引き継ぎ期間を考え余裕をもって早めに。
Q4. メールやチャットで伝えてもいい?
まず口頭で対面が基本。アポを取り二人だけの場で。書面はそのあと会社の指示に従って提出。
Q5. どこで切り出す?
会議室など二人だけの場。大勢の前や立ち話は避ける。「ご相談したいことが」とアポを取る。
Q6. 退職願と退職届の違いは?
願は願い出る・届は届け出る。願は受理前なら撤回の余地、届は確定した届出。会社の様式に従う。
Q7. 引き止められたらどうする?
意思が固いなら丁寧に固辞。感謝を伝えつつ決意を変えない旨を伝える。理由は退職理由の伝え方を参照。
Q8. 退職を伝えてから辞めるまでの流れは?
退職日確定→届提出→引き継ぎ→挨拶。会社の手続きに沿って進む。上司・人事の指示に従う。
Q9. 取引先にはいつ伝える?
会社の指示と引き継ぎの段取りに合わせる。後任が決まる前に勝手に伝えない。
Q10. 有給休暇は消化できる?
計画的に消化を相談。退職日までに使い切れるよう早めに調整。有給休暇の消化を参照。
Q11. 退職理由は正直に言うべき?
前向きな表現で伝える。不満をぶつけない。具体的な伝え方は退職理由の伝え方へ。
Q12. 退職を切り出すのが怖い時は?
事前に伝える内容を整理。退職日・理由の要点をメモしておく。一度切り出せば前に進む。
Q13. 転職先が決まってから伝えるべき?
内定確定後が安全。入社日が決まってから逆算して退職日を設定する。内定後にやることを参照。
Q14. 退職を伝えた後に気まずくならない?
丁寧な引き継ぎと感謝で和らぐ。最後まで誠実に仕事をすれば気持ちよく送り出してもらえる。
Q15. 退職を伝えるとき最も大切なことは?
「順番を守り、最後まで誠実に」。上司が最初、引き継ぎを丁寧に、感謝を忘れず。立つ鳥跡を濁さず。
📌 この記事のまとめ
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