【例文あり】選考中の面接/内定後の断り方とは?

2022.08.10
#就活基礎知識#書類対策#面接対策

① 辞退をした時、企業側はどのような印象を受けるのか

「人事担当者を怒らせてしまうのでは…」
「選考の途中や、内定後に、辞退するとイメージが悪いのでは…」など、
心配する人は多いでしょう。選考辞退について、企業はどのように考えているのでしょうか?

企業側も選考辞退/内定辞退は、ある程度想定している

企業の人事担当者は、就活生が複数の企業に応募している前提で選考を実施しています。
そのため辞退者が一定数出ることは想定範囲内であり、辞退については企業もある程度仕方がないと考えているでしょう。重要なのは、辞退を伝える際の対応方法です。

直前の辞退や無断での辞退はマイナス印象になる

最悪のケースは、「辞退の連絡をしにくい」という思いから、辞退する意思は固まっているにも関わらず連絡のタイミングがどんどん遅くなり、最終的に直前での辞退となってしまうことです。

 

そしてそれよりもさらに悪いのは「連絡することを後回しにしていて忘れてしまった」「どのように連絡すべきかわからなかったから」等といった理由で無断辞退してしまうことです。

 

企業側も一人ひとりの面接や、内定後の準備など時間を割いて進めているため、直前の辞退連絡や無断辞退は、迷惑をかけることはもちろんのこと非常に失礼な行為です。

 

これから社会人になろうとしているのであれば、これらのマナーは気を付けるべきポイントかと思います。ご自身だけでなく、ご自身の出身校のマイナスイメージにも繋がるので、自分だけの問題ではないことも頭に入れておきましょう。

 

② 面接を辞退する際の注意すべきポイント

面接を辞退すること自体は失礼ではないものの、相手との約束をキャンセルすることに変わりはありません。就活生とはいえ、社会人としての基本的なマナーを守るのは当然ですので、心掛けていきましょう。

可能な限り早めの辞退連絡を行う

面接を辞退することを決めたら、可能な限り早めに人事担当者に連絡を入れましょう。

人事担当者は、将来会社の戦力になってくれそうな貴重な人材を探すため、スケジュールを調整したり、履歴書やエントリーシートなどを読み込んだりして事前に準備をしています。直前や当日の連絡になってしまうと、その分、人事担当者が面接の準備にかけた時間が無駄になってしまうので、注意しましょう。

無断辞退は絶対にしない

不慮の事故など、余程の事情がない限り、面接の無断辞退はやめましょう。

面接のために時間を空けていた人事担当者の予定を台無しにするだけでなく、出身校のイメージが悪くなって後輩に迷惑をかける可能性もあります。

また、社会人になってから、その会社と仕事をする機会がないとも言い切れません。
仮に入社する気がない会社であっても丁寧で誠実に対応し、良い印象を残しておいて損はありません。

メールでの辞退連絡でも大丈夫だが、前日や当日の場合は電話をしましょう

面接の辞退をメールで行うことは、マナー違反ではありません。

メールで連絡をすることで、人事担当者に電話対応の時間を取らせなくて済んだり、辞退の意思を文章の形で確実に残せるメリットがあります。もし直接話すことに少し気が引けたり、気まずいなどという場合でも、メールなら伝えやすいかと思うので活用していきましょう。

しかし、面接辞退の連絡が前日や当日になる場合は、メールではなく必ず電話をしましょう。メールの場合、人事担当者が他のメールに紛れて見落としていたり、メールチェックをする時間がなかったりと面接の日時までに確認してもらえない可能性があるためです。
また、メールと電話どちらの場合も、会社の「営業時間内」に行うのがマナーのため、会社のHPや求人サイトなどを確認し、営業時間は事前に確認しておきましょう。

面接を辞退する理由は特に記載しなくてOK

メールで面接辞退を伝える場合、その理由を詳しく記載する必要はありません。「一身上の都合により」など、一般的に使われている理由で大丈夫です。

しかし体調不良など、やむを得ない理由で「自分の中で志望度が高い会社の面接」に行けない場合は、すぐに諦めるのではなく、事情をきちんと説明し、別日に調整してもらえないか相談しましょう。
これらの相談をするだけでも、会社側としても「この人は弊社に興味を持ってくれているんだな」ということが伝わるため、必ず伝えていきましょう。

辞退の理由を聞かれたら「他社の内定が出た」などと伝える

電話などで直接面接辞退の連絡をした際、会社側から理由を聞かれることがあります。そのときは、「他社から内定が出たためです」などと答えるのが良いかと思います。その際、「当初から御社は第2~3志望でした」などの失礼な発言は、本音であったとしても絶対に止めておきましょう。

また、「御社の採用基準や期待値に応えられるか不安になった」「御社で働いていく自信がなくなった」「御社の社員の方や他の学生の方々に、自分がついていけるか心配になった」など、相手に説得の機会を与えるようなことを伝えるのも避けましょう。「どのような判断をするか迷っている」と認識され、そこから説得(相談)されて結果的にさらに断りづらくなってしまう状況になる可能性があるためです。
人事担当者もなぜ辞退になってしまったか、引き留める材料がある場合は説得するなど、上司への報告や、自社の採用活動の成功に向けてなど、真摯に対応していく必要があるため、これらは理解したうえでコミュニケーションを取っていきましょう。

メールで面接を辞退する際の文面(例)

メールは簡潔に用件を伝えることが出来ますが、そっけない印象や、表現が回りくどくなってしまうこともあります。メールで面接を辞退する際に失礼にならない文例をご紹介します。

件名:面接辞退のご連絡【〇〇大学・〇〇】

 

本文:

〇〇株式会社
〇〇様

 

お世話になっております。
〇月〇日〇時より面接のお時間を頂戴しております〇〇大学の〇〇です。

 

この度、一身上の都合により面接を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しい中、貴重なお時間をいただいていたにもかかわらず、
ご迷惑をお掛けしてしまい誠に申し訳ございません。

 

会社説明会で親切丁寧にご対応をいただきましたこと、心より感謝しております。
末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。

 

〇〇大学○○学部
○○○○
住所:
電話:
Email:

電話で面接を辞退する際の伝え方(例)

面接の前日/当日だったり、体調不良などやむを得ない理由で行けなくなってしまった場合は、電話で辞退の意思を伝えましょう。その際のやりとりの一例をご紹介します。

 

自分:お世話になっております、わたくし、〇〇大学の〇〇と申します。〇月〇日の面接の日程の件でご連絡いたしました。人事部の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。

 

(担当者に変わったら)

自分:お世話になっております、〇月〇日の〇時より面接のお約束をいただいております、〇〇大学の〇〇でございます。今、少しお時間を頂いてもよろしいでしょうか。

 

人事:人事部の〇〇です。はい、どのようなご用件でしょうか。

 

自分:恐れ入ります。昨日より体調を崩してしまいまして、申し訳ございませんが、面接を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

 

人事:ご連絡ありがとうございます。体調不良でご辞退されるとのこと、承りました。

 

自分:もし可能であれば、面接の日程を変更させていただけないでしょうか。こちらの体調管理の不備で大変申し訳ないのですが、別日で面接の機会をいただけますと幸いです。

 

人事:承知いたしました。それでは他の日程を確認しまして、折り返しご連絡いたします。どうぞお大事になさってください。

 

自分:ご配慮いただき本当にありがとうございます。かしこまりました。ご連絡をお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。失礼いたします。

(相手が電話を切ってから電話を切る)

 

③ 内定を辞退する際の注意すべきポイント

内定辞退をする際の注意点

内定辞退をする際は、必ず内定通知に対するお礼を伝えた上で、きちんと「内定を辞退させていただきたい」と断りを入れましょう。
また、上記を企業側へ伝えた際「どちらの企業様へ入社を決められたのですか?」などと聞かれることも多いかと思いますが、こちらに関しては社名は伏せておいて問題はないので、無理に回答しなくても大丈夫です。

内定辞退に家庭の事情や、入社したいけどできないというやむを得ない辞退理由の場合は「機会があれば、どこかで改めて選考を受けたい」などの言葉を添えると次回の応募で、再度選考に進める機会もあるかもしれないので、きちんと伝えることを推奨します。

返事を待ってもらう際の注意点

辞退の内容とあわせて、返事を延期してもらう際の注意点もお伝えします。
返事を延ばしてもらうということは、企業側に様々な手続きなどを先延ばしにしてもらっているということになります。
そのため、返事の延長を伝えた際に、他の候補者の状況も踏まえて内定を取り消されてしまう場合もあります。返事をどうしても延長する必要がある場合は、そういった可能性を理解したうえで相談するようにしましょう。
また、返事を待ってもらう場合は他社の選考待ちであることは伏せておいた方が無難かと思います。先方に対する志望度が低いように捉えられてしまう可能性が高いため、伝え方には気を付けましょう。

メールで内定を辞退する際の文面(例)

内定辞退は、基本的に「検討した結果、辞退させていただくことにしました」という理由で特に問題はありません。しかし、企業によっては内定辞退を伝えた後、
詳細な理由を聞かれる場合もありますので、連絡を入れる前にきちんと理由も考えておく方が良いと思います。
メールで内定を辞退する際に失礼にならない文例をご紹介します。

件名:内定辞退のご連絡【〇〇大学・〇〇】

 

本文:

○○株式会社
人事部 ○○様

 

お世話になっております。先日内定のご連絡を頂いた、○○(氏名)と申します。

 

先ほどお電話にてご連絡差し上げましたが、ご不在とのことでしたのでメールにて失礼いたします。

 

この度は、内定のご連絡を下さり誠にありがとうございました。

このようなお知らせを受け、非常に心苦しいのですが、検討した結果、内定を辞退させていただきたくご連絡をさせていただきました。

 

貴社には、採用に際して長い時間を割いていただいたのにも関わらず、ご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。何卒、宜しくお願いいたします。

 

○○(署名)

電話で内定を辞退する際の伝え方(例)

上記に続き、電話による伝え方の一例もご紹介します。

大変お世話になっております。先日内定のご連絡をいただいた○○(氏名)と申します。

人事担当の××様はいらっしゃいますでしょうか。

 

(担当者に変わったら)

お世話になります。先日内定のご連絡をいただきました、○○(氏名)と申します。

 

この度は内定のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。大変恐縮ではありますが、検討の結果内定を辞退させていただきたく、ご連絡させていただきました。

 

就職(転職)にあたり、私自身がどのような社会貢献をしていきたいのか検討したところ、他社とのご縁を感じ、そちらに入社することを決意いたしました。

 

これまで何度もお時間を割いて頂いたのにも関わらず、本当に申し訳ございません。
何卒よろしくお願いいたします。

 

④ 最後に(まとめ)

企業側にとって、応募した学生が面接や内定を辞退すること自体は、珍しいことではありません。ですが、「連絡することに対して気が引けるから」「辞退した後は関係がなくなるから」などの理由で無断辞退をすることは、人事担当者や企業側に対して非常に失礼なので、絶対に止めましょう。

面接や内定を辞退する際は、一時でも自分のために時間を費やしてくれた相手に感謝の気持ちを伝え、誠実に対応することが大切です。

 

特に内定の返事は先方の都合もありますので、出来るだけ早くに返事をすべきですが、将来の選択だからこそ慎重に考えたいものです。

 

だからこそ、内定を辞退する場合と返事を待ってもらう場合の注意点と対応方法を把握し、失礼のない範囲で転職、就職活動をしていってもらえればと思います。

今回の記事で、少しでも就職活動に関する疑問や不安に対して、参考にして頂ければ幸いです。

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