就活中、「入社後に挑戦したいこと・やりたいこと」を聞かれるシーンがあります。「思いつかない」「面接やESでどう答えればいいか」と悩む学生も多いですが、質問の意図を理解したうえで準備すれば十分に対策できます。
結論として、「入社後にしたいこと」でよくある失敗は「どこの会社でも言える内容」になってしまうことです。志望企業固有の事業・サービス・強みに絡めた内容でなければ志望度が低いと判断されます。「なぜこの会社でなければできないのか」を必ず組み込みましょう。この記事では質問の意図・見つけ方・伝え方・NGポイント・業種別・職種別の例文をまとめて解説します。
「入社後にしたいこと」でよくある失敗は、「どこの会社でも言える内容」になってしまうことです。面接官は毎年何百人もの学生の回答を聞いています。志望企業固有の事業・サービス・強みに絡めた内容でなければ、志望度が低いと判断されます。企業研究を深め、「なぜこの会社でなければできないのか」を必ず組み込みましょう。
◆ この記事でわかること
- 「入社後にしたいこと」を聞かれる3つの理由
- 入社後にしたいことが見つからないときの5つの方法
- うまく伝える方法と書き方の構成
- 回答時のNGポイント5つ
- 業種別・職種別の例文7選
- よくある疑問Q&A
「入社後にしたいこと」を聞かれる3つの理由
理由1:学生のキャリア観・ビジョンを知るため
「学生の将来像を実現できる環境が自社にあるか」を確認し、採用のミスマッチを防ぐ意味合いが強い質問です。企業は採用した学生に長期的に活躍してほしいと考えています。「この人のやりたいことは、うちでは実現できそうにない」と感じると、ミスマッチな人材と判断される可能性があります。
理由2:事業内容・企業理念の理解度を確かめるため
事業や理念を正しく理解できていない社員は、モチベーションが低下したり、チームの士気を下げたりするリスクがあります。採用担当者は「入社後にしたいこと」を通じて、企業理解の深さを確認しています。
理由3:実際に働くイメージが湧いているか確かめるため
「入社後にしたいこと」を具体的に答えられるのは、その企業で働くイメージが入社前から湧いている証拠です。働くイメージを持てていれば、入社後に「思っていた仕事と違う」という早期離職も防ぎやすくなります。
「入社後にしたいこと」の見つけ方5つ
方法1:やりたくないことから考える(消去法)
やりたいことが見つからないときは、反対にやりたくないことを書き出してみましょう。消去法で考えると「何ならできるか」「何ならしても良いか」が見えてきます。
◆ やりたくないことの例
- チームプレーより個人で動きたい
- 1日中デスクワークは避けたい
- BtoCより BtoBの仕事が向いている
方法2:自分の価値観・性格を分析する
自分の価値観や性格から客観的に分析することで、自分に合った目標を立てられます。好きなことだけで目標を立てると、現実とのギャップが生じたときに折れやすくなるため、性格・価値観も考慮した目標探しが重要です。
◆ 自己分析のための質問例
- 課題が出たとき、どんな行動で解決を目指したか
- グループ活動での自分の役回りは?
- モチベーションが下がる・上がるときの原因は何か
方法3:苦労した経験を棚卸しする
過去の苦労した体験を棚卸しすることで、その経験が業務でも活かせる可能性があります。苦労した経験を思い出すとき、どうやって乗り越えたかも一緒に書き出すのがポイントです。
方法4:WILL・CAN・MUSTのフレームワークで整理する
◆ WILL・CAN・MUSTとは
- WILL(やりたいこと):今の自分が描く将来像
- CAN(できること):今の自分のスキルでできること
- MUST(やらなければならないこと):優先的に取り組むべき課題
3つの輪が重なり合うところが、高い満足度を得られる仕事です。適職に沿った回答ができると、採用担当者から「客観的に自分を理解できている」と評価してもらえます。
方法5:理想像から逆算する
将来の理想像から逆算して考えると、今やるべきことが段階ごとに明確になります。
◆ 逆算思考の質問例
- 将来どんな仕事をしていたいか
- 3年後・5年後・10年後にどんな役職・年収に達していたいか
- そのためにどんな経験・学びが必要か
「入社後にしたいこと」をうまく伝える方法
◆ 伝え方の2大ポイント
- 1. 自分の経験・価値観と、入社後のビジョンを紐付ける
- 2. 企業・業界を深く理解していることを伝える
書き方・伝え方の3ステップ構成
★ 回答の3ステップ構成
STEP 1:結論から伝える
入社後にしたいことを一言で簡潔に伝えます。
例:「私は社会のニーズにマッチした商品開発をしたいです。」
STEP 2:具体的な業務・事業内容を伝える
最初の結論に肉付けして、具体的にどんな仕事に携わりたいかを伝えます。
例:「御社の〇〇商品に感銘を受け、市場調査やユーザーインタビューの業務に携わりたいと考えています。」
STEP 3:自分の経験・価値観をどう活かすか伝える
自分の経験・価値観と結論を紐付けます。
例:「〇〇業界でのアルバイト経験から、お客様の課題を解決する喜びを実感しており、その経験を活かして社会のニーズに応える商品開発に貢献したいです。」
「入社後にしたいこと」のNGポイント5つ
! 避けるべきNGポイント
- NG1:仕事と関係のない目標を伝える(大人向け商品の会社で「子ども用品に力を入れたい」など)
- NG2:目標値が低い(短期的すぎる)(「ビジネスマナーを身に付ける」など)
- NG3:他社でも実現できる目標を掲げている(「営業のプロになりたい」など汎用的すぎる内容)
- NG4:会社に関係のない個人的な目標を掲げている(「経験を積んで独立したい」など)
- NG5:ネガティブな表現を使っている(「現時点では知識がありませんが」「少しずつ学ばせていただければ」など)
【業種別】「入社後にしたいこと」例文4選
金融の場合
■ 例文(金融)
私は、多様化している現代のライフスタイルに対応できる金融商品の企画をしたいです。御社はお客様のライフスタイルに合わせて幅広い返済方法に対応されており、お金の借り方をより多様化させることで、より多くのお客様が気軽にサービスを検討できるようにしたいと考えております。
学生時代はボランティアで地域のさまざまな方から悩みを聞き、最適な行政支援を提案する活動を行いました。この経験で培ったヒアリング能力を活かして、新たな金融サービスづくりに携わりたいです。
メーカーの場合
■ 例文(メーカー)
入社後は、大人の女性が気軽に持ち歩ける上品なコスメシリーズの開発に挑戦したいと考えております。御社の主力商品は手ごろな価格と可愛らしいデザインで若い女性を中心に人気がありますが、説明会で「40代以上の女性にも品質で注目されている一方、若いデザインがマッチしにくい」とお話されていました。
私が入社したら、大人の女性が気軽に持ち歩ける上品な可愛らしさを盛り込んだシリーズを開発し、御社の新たな販路づくりに貢献したいと考えています。
商社の場合
■ 例文(商社)
私は入社後、営業職として国内水産業と御社の共同事業に貢献したいです。実家が漁師であり、中学生のころから家業を手伝ってきました。漁師ならではのコミュニケーションの流儀や現場の課題を体感し、船上では一瞬の判断が重要であることも学びました。
この経験で身につけた水産業者の考え方・知識を活かして、現場の要望に応えられる商社マンとして新たな商品開発につなげたいと考えています。
不動産の場合
■ 例文(不動産)
私は入社後、女性やお子様のいるご家庭が安心して住める物件の提供をしたいと思っています。上京の際、御社の〇〇支店で物件探しをした際、担当者の方が「この地域は街頭が少ないから避けた方がいい」など、快適に生活するためのポイントを丁寧に教えてくださいました。
私も入社後は書類上の情報だけでなく、女性やお子様が安心して通勤通学・生活できるために何を重視すべきかをお客様に伝え、長く住める物件との縁を提供したいです。
【職種別】「入社後にしたいこと」例文3選
営業職の場合
■ 例文(営業職)
入社後は、お客様からご指名いただけるほど信頼される営業職を目指したいです。学生時代はテーマパークで案内スタッフとしてアルバイトをし、言語の通じない外国人のお客様や幼いお子様にも笑顔で対応してきました。
御社の営業職はルート営業が中心と伺いました。アルバイトで培ったコミュニケーション能力と潜在ニーズを探る力を活かして、「まず〇〇社さんに相談したい」とご指名いただけるチーム作りをしたいと考えています。
事務職の場合
■ 例文(事務職)
私は入社後、事務職として縁の下の力持ちを目指したいと考えています。学生時代は陸上部のマネージャーとして、一人暮らしのチームメイトの生活面も含めたサポートに取り組みました。一人ひとりの特徴に合わせて資料をまとめ、ともに記録更新を実現してきました。
このマネージャー経験で培った「個別に合わせたサポート力」を活かし、メンバーや案件ごとに最適なサポートでチームに貢献したいと思っています。
エンジニアの場合
■ 例文(エンジニア)
入社後は、SEとして幅広いリテラシーレベルに合ったソフトウェア開発を行いたいと考えています。中学校時代から趣味でオリジナルのソフト開発を行い、部活の仲間や家族に使ってもらう中で、年齢層やライフステージによってリテラシーレベルが大きく異なることを学びました。
この経験を活かし、「使いやすい」「操作を覚えやすい」と幅広い立場のお客様に感じていただける親しみやすいソフト開発をしたいです。
よくある疑問Q&A
Q. 就活 入社後にしたいこと が思いつかない場合は?
まず「やりたくないこと」から考える消去法が効果的です。また、OB・OG訪問やインターンシップで実際の業務を聞くと具体的なイメージが湧きやすくなります。志望企業の採用ページや中期経営計画を読み、「この会社でしかできないこと」を探すことも有効です。
Q. 入社後やりたいこと 面接 と ES で内容を変えるべき?
基本的な内容は統一しましょう。ESに書いた内容を面接で深掘りされることが多いため、矛盾が生じると印象が悪くなります。ただしESは文字数の関係で簡潔にまとめ、面接ではより詳しいエピソードを添えて話すと効果的です。
Q. 入社後にしたいこと 例文 をそのまま使っていい?
例文はあくまで参考です。志望企業の事業内容・自分の経験に合わせてカスタマイズして使いましょう。例文をそのまま使うと「どこの会社でも言える内容」になりやすく、志望度が低いと判断されるリスクがあります。
Q. 入社後にしたいこと 面接 での回答時間はどのくらい?
1〜2分程度(200〜400字相当)が目安です。長すぎると要点が伝わりにくくなります。「結論→具体的業務→経験・価値観との接続」の3ステップで構成し、結論を最初に簡潔に伝えることで面接官が聞きやすくなります。
Q. 入社後にしたいこと と 今後チャレンジしたいこと の違いは?
「入社後にしたいこと」は具体的な業務・役割への意欲を確認する質問です。「今後チャレンジしたいこと」はより中長期的なビジョン・挑戦への意欲を問う傾向があります。前者は「入社直後から〇〇に携わりたい」、後者は「3〜5年後に〇〇を実現したい」という時間軸で答えると差別化できます。詳しくは今後チャレンジしたいことの記事もご確認ください。
まとめ
◆ この記事のまとめ
- 企業が「入社後にしたいこと」を聞く理由は「キャリア観の確認」「企業理解度の確認」「働くイメージの確認」の3つ
- 見つからないときは「消去法」「価値観分析」「苦労の棚卸し」「WILL・CAN・MUST」「逆算思考」の5つの方法が有効
- 伝え方は「結論→具体的業務→経験・価値観との接続」の3ステップで構成する
- NGは「仕事と無関係」「目標値が低い」「他社でも言える内容」「個人的すぎる目標」「ネガティブ表現」の5つ
- 例文は業種・職種に合わせてカスタマイズし、自分のエピソードを必ず盛り込む
正解はありませんが、企業理解を深めたうえで自分のやりたいことを考えるきっかけとして、この記事の方法を活用してみてください。みなさんの就職活動が、納得のいく形で進まれることを願っています。