就職活動を始めると、最初に壁になるのがES(エントリーシート)の書き方。
「文章を書くのが苦手でESが進まない」「受かるESと落ちるES、何が違うの?」
そんな悩みを持つ就活生に向けて、採用担当者の目に止まるESの書き方・対策をわかりやすく解説します。自己PR・志望動機・ガクチカの例文つきなので、そのまま参考にしてみてください。
ESの基本をしっかり押さえて、書類選考突破を目指しましょう。
◆ この記事でわかること
- ES(エントリーシート)の基本と役割
- 採用担当者がESで見ているポイント
- 内定に近づくESの書き方・対策3つのコツ
- 自己PR・志望動機・ガクチカの例文
- ESを書く前にやっておくべき準備
ES(エントリーシート)とは
エントリーシート(以下、ES)とは、志望企業に提出する応募書類の一つです。
フォーマットは企業によって異なりますが、採用担当者はESの内容をもとに書類選考や面接を行います。つまりESは、選考の第一関門となる最重要書類です。
ここで印象を残せるかどうかが、その後の選考結果を大きく左右します。

ESで企業は何を見るのか
採用担当者がESでチェックしているのは、主に2つのポイントです。
◎ 企業がESで見ていること
- 自社で活躍できる人材かどうか
- どれくらい熱意があるか
たとえ優秀な知識やスキルがあっても、企業が求める人物像にマッチしなければ採用には至りません。
「なんとなく受けた」印象のESよりも、「絶対にこの会社で働きたい」という熱量が伝わるESの方が、面接官の記憶に残ります。働くモチベーションや会社への定着率が高い人材だと判断されるからです。
だからこそ、まずは企業研究と自己分析をしっかり行うことが大前提。自分のどの強みがその企業に適しているかを意識しながら、1社1社に最適化したESを作ることが重要です。
内定に近づく!ESの書き方・対策のポイント3つ
① ESは結論を先に書く
与えられた質問には、まず結論から答えましょう。
採用担当者は大量のESを読みます。「結局何が言いたいのか」が一目でわかる構成にすることが、読んでもらえるESの第一条件です。
そこで活用したいのが、「PREP(プレップ)法」です。
■ PREP法とは
| ステップ |
内容 |
| Point |
最初に「結論」を言う |
| Reason |
その「理由」を述べる |
| Example |
「具体例」を出す |
| Point |
もう一度「結論」を言う |
この4ステップを意識するだけで、ぐっと読みやすいESになります。具体的な例文で確認してみましょう。
PREP法を使ったES例文
【結論】
私は日記を書くことが好きです。
【理由】
なぜなら、日記を書くと自分の気持ちが整理できるからです。
【具体例①】
その日の出来事や感じたことを言語化すると、自分の行動や思考を客観視できます。
【具体例②】
ポジティブな出来事を書いておくと、読み返した時に前向きな気持ちになれるのです。
【結論】
だから、私は日記を書くことが好きです。
② ESは具体的なエピソードを盛り込む
大量のESの中から「この学生に会ってみたい」と思わせるには、オリジナリティのある内容が不可欠です。
採用担当者は毎年何百枚ものESを読んでいます。テンプレ的な文章かどうかは、数行で見抜かれます。自分にしか書けないエピソードを盛り込み、文章に個性を持たせましょう。
さらに、具体的な数字や成果・評価を添えると説得力が格段に上がります。

! 注意:エピソードの詰め込みすぎはNG
複数のエピソードを盛り込むと、一つ一つの内容が薄くなり逆効果。「一つのエピソードを深く掘り下げる」ことがESの鉄則です。
③ ESは入社後の活躍イメージを持たせる
採用担当者が知りたいのは「この人はうちの会社で活躍できるか」です。
強みを伝えるだけでなく、入社後に自分がどう貢献できるかをイメージさせる文章で締めくくることが大切。どの質問にも「自分が役立つ人材だと思わせるにはどう答えるべきか」を意識しましょう。
長所のES例文
私の長所は、相手の気持ちを汲み取り、誠実な対応ができるところです。
アパレル店でのアルバイト中、お客様から「サイズが違っていた」とクレームをいただきました。詳しく経緯を伺ったうえで謝罪し、今後はサイズや色の確認を徹底することを約束して交換対応を行いました。最初は興奮されていたお客様も、誠意を持ってお話しするうちに落ち着かれ、お帰りの際には「ありがとう」というお言葉までいただきました。その後も定期的なダイレクトメールに手書きのメッセージを添え続けた結果、今では常連のお客様になっていただいています。
貴社でも、相手の要望に応える誠実な対応を心がけ、お客様の信頼を積み重ねていきたいと考えています。
ESの最頻出3項目の書き方と例文
ここからは、ESで必ずと言っていいほど問われる「自己PR」「志望動機」「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の書き方を、手順つきで解説します。
自己PRの書き方
◆ 自己PRの構成ステップ
Step1 自分の強みを書く(結論を端的に)
Step2 強みを発揮したエピソードを書く(数字で説得力を)
Step3 その強みを仕事でどう生かせるかを書く(会社への貢献を伝える)
自己PRのES例文
私の強みは、成果を出すために努力を惜しまないことです。
4年間続けた塾講師のアルバイトでは、生徒一人ひとりの習得方法が異なることに気づきました。図や絵で理解する子、書いて覚える子、声に出して定着させる子など、タイプはさまざまです。私は一人ひとりの性格や得意不得意を分析し、個別に指導法を工夫して実践しました。また、授業の冒頭で「今日学ぶこと」を簡潔に伝え、学習ポイントをすぐに把握できるよう工夫しました。
その結果、昨年度は担当した生徒5名が全員志望校に合格しました。
貴社でもこの強みを生かし、現状に満足せず常に改善を追い求める姿勢で取り組みたいと思います。
志望動機の書き方
◆ 志望動機の構成ステップ
Step1 その企業のどこに魅力を感じているかを書く(「なぜこの業界」ではなく「なぜこの企業」)
Step2 なぜそう思うのか理由を書く(自分の価値観や強みを交えてオリジナリティを)
Step3 入社後にどんな仕事がしたいか・どんな活躍ができるかを書く(熱意と心構えを伝える)
志望動機のES例文
私が貴社を志望する理由は、数ある旅行会社の中でも、人気観光地だけでなく地元に特化したツアーを企画されている点に強く共感したからです。
私も貴社と同様、この地域で生まれ育ちました。高校時代の海外留学で初めて日本の素晴らしさを実感し、その魅力を多くの方に伝えたいという思いを持つようになりました。大学では日本文化を専攻し、歴史や伝統芸術への理解を深めてきました。
この地域には、まだ広く知られていない魅力がたくさんあります。貴社の独自ツアーはその魅力を発信する取り組みであり、私が生涯をかけてやりたい仕事と合致していると感じています。これまで培った経験と知識を、ぜひ貴社で生かしたいと考えています。
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の書き方
◆ ガクチカの構成ステップ
Step1 何に取り組んだのかを書く(結論から)
Step2 なぜそれに取り組んだのかを書く(背景・思いを伝える)
Step3 どんな目標を掲げ、どんな困難があったかを書く(数値でイメージしやすく)
Step4 目標達成のために何をしたか・どう乗り越えたかを書く(※最重要。考え方と行動を具体的に)
Step5 その結果どうなったかを書く(数字・実績でアピール)
Step6 経験から何を学び、社会でどう生かすかを書く(入社後への接続)
ガクチカのES例文
私が学生時代に最も力を入れたのは、バドミントン部での活動です。
中学から10年間バドミントンを続けており、大学では部長も務めました。部員30名のうち半数近くが未経験者で、団体戦では一回戦敗退が当たり前の状態でした。
負けず嫌いの私は「県大会の団体戦でベスト4に入る」という目標を掲げ、チームの練習法を一から見直しました。具体的には、筋力トレーニングで基礎体力を底上げし、ノック練習で基礎を徹底反復。さらに練習試合を意識的に増やし、部員全員の「勝ちたい」という意識を高める工夫をしました。
その結果、途中で挫折した部員はゼロ。秋の県大会では3位入賞を果たすことができました。
貴社でも、持ち前のリーダーシップと問題解決力を生かし、小さな課題も見逃さず改善し続ける姿勢で仕事に臨みたいと考えています。
ES対策はいつから始めるべき?
結論から言うと、早ければ早いほど有利です。
ESに必要な自己分析・企業研究には、思っている以上に時間がかかります。就活解禁(3月)に合わせて慌てて書き始めると、内容が薄くなりがちです。
■ ES対策のおすすめスケジュール(2026年卒向け)
- 大学3年6〜8月:自己分析・業界研究をスタート
- 大学3年9〜11月:インターン参加・企業理解を深める
- 大学3年12月〜2月:ES下書き・OB訪問で添削を受ける
- 大学3年3月〜:本選考ESを提出しながら改善を繰り返す
まとめ:ESは「対策」すれば必ず書けるようになる
ES(エントリーシート)は、書類選考から最終面接まで使われる、いわば就活の土台となる書類です。
自分の人生を振り返り言語化する作業は、正直なかなか骨が折れます。でも、一度しっかりした基盤を作っておけば、その後の選考突破の可能性が大きく変わります。
今回紹介した3つのコツと例文を参考に、採用担当者の印象に残るESを仕上げてみてください。