
就活を始めて最初の壁になるのがES(エントリーシート)の書き方です。「文章が苦手で進まない」「受かるESと落ちるESは何が違うの?」——そんな悩みを持つ就活生は多いものです。
結論として、採用担当者の目に止まるESのコツは「結論ファースト・具体的なエピソード・入社後の活躍イメージ」の3つです。基本構成を押さえれば、誰でも読まれるESが書けます。
累計3,625社以上を審査し650社以上を認定してきた当機構の視点で、ESの基本・採用担当者が見るポイント・書き方3つのコツ・自己PR/志望動機/ガクチカの要点・準備スケジュールを完全ガイドとして解説します。
日本次世代企業普及機構 代表理事
岩元 翔
累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきた中で痛感するのは、ESで最も大切なのは「この企業でなければならない理由」を具体的なエピソードと結びつけて伝えることだということです。PREP法の構成を使い、自分にしか書けないエピソードを盛り込んでください。テンプレ的な文章は数行で見抜かれます。企業研究と自己分析を行い、1社1社に最適化したESが内定への近道です。
📋 この記事でわかること
目次
エントリーシート(ES)とは、志望企業に提出する応募書類の一つです。フォーマットは企業ごとに異なりますが、採用担当者はESの内容をもとに書類選考や面接を行います。
つまりESは、選考の第一関門となる最重要書類です。ここで印象を残せるかどうかが、その後の選考結果を大きく左右します。まずはESの役割を正しく理解することが、対策の出発点です。
なお、ESと一緒に履歴書の提出を求められることも多くあります。履歴書は学歴・資格などの事実を、ESは人柄や志望度を伝える書類と役割が分かれています。
採用担当者がESでチェックしているのは、主に2つのポイントです。
▶ 企業がESで見ていること
優秀な知識やスキルがあっても、求める人物像にマッチしなければ採用には至りません。「なんとなく受けた」印象より、「絶対にこの会社で働きたい」という熱量が伝わるESのほうが、面接官の記憶に残ります。だからこそ、企業研究と自己分析が大前提です。
特に熱意は、志望動機の具体性に表れます。「業界大手だから」といった誰でも書ける理由ではなく、その企業の事業や理念に踏み込んだ志望動機が、本気度を伝えます。
読まれるESには共通の型があります。次の3つのコツを押さえましょう。
★ ① 結論を先に書く(PREP法)
採用担当者は大量のESを読みます。「結局何が言いたいか」が一目で分かる構成が第一条件です。PREP法(結論→理由→具体例→結論)を使いましょう。
★ ② 具体的なエピソードを盛り込む
自分にしか書けないエピソードに、具体的な数字や成果・評価を添えると説得力が格段に上がります。ただし詰め込みすぎはNG。一つのエピソードを深く掘り下げるのが鉄則です。
★ ③ 入社後の活躍イメージを持たせる
採用担当者が知りたいのは「この人はうちで活躍できるか」。強みを伝えるだけでなく、入社後にどう貢献できるかをイメージさせる文章で締めくくりましょう。
3つのコツは、自己PR・志望動機・ガクチカのどの設問にも共通して使える普遍的な型です。まずこの3点を意識するだけで、ESの完成度は大きく変わります。
PREP法は、結論から伝えて読み手を迷わせない、ES・面接で最も有効な型です。
▶ PREP法を使ったES例文(長所)
【結論】私の長所は、相手の気持ちを汲み取り誠実に対応できる点です。【理由】アパレル店のアルバイトで培いました。【具体例】サイズ違いのクレームに、経緯を伺い謝罪し交換対応。手書きメッセージを添え続けた結果、常連客になっていただきました。【結論】貴社でも誠実な対応で信頼を積み重ねたいです。
このように「結論→理由→具体例→結論」の順にすると、短い文章でも要点が明確に伝わります。自己PRや志望動機など、あらゆる設問に応用できます。
▼ PREP法の4ステップ
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| P (Point) | 最初に結論を言う |
| R (Reason) | その理由を述べる |
| E (Example) | 具体例を出す |
| P (Point) | もう一度結論を言う |
PREP法は面接の口頭回答にもそのまま使えます。ESと面接で一貫した構成を使うことで、書類と対話の印象がそろい、説得力が高まります。
ESで必ずと言っていいほど問われるのが「自己PR」「志望動機」「ガクチカ」の3項目です。要点を押さえ、詳細は専門記事で深掘りしましょう。
▶ 自己PRの要点
詳しくはこちら
▶ 志望動機の要点
詳しくはこちら
▶ ガクチカの要点
詳しくはこちら
3項目に共通するのは、結論を先に述べ、具体的なエピソードで裏付け、入社後の貢献で締めるという流れです。詳細は各専門記事で、例文とともに深く解説しています。
結論から言うと、早ければ早いほど有利です。ESに必要な自己分析・企業研究には、思っている以上に時間がかかります。
就活解禁(3月)に合わせて慌てて書き始めると、内容が薄くなりがちです。下のスケジュールを目安に、余裕を持って準備しましょう。
▼ ES対策のおすすめスケジュール
▼
① 3年6〜8月
自己分析・業界研究
② 3年9〜2月
インターン・ES下書き・添削
③ 3年3月〜
本選考ESを改善しながら提出
早く始めるほど内容が深まり、内定に近づきます
インターンシップの選考は大学3年の夏から始まるため、本選考だけを見据えていると出遅れます。早めに自己分析と企業研究に着手しておきましょう。
質の高いESは、書き始める前の準備で決まります。次の2つを先に済ませましょう。
▶ ① 自己分析
▶ ② 企業研究
自己分析で「自分の軸」を、企業研究で「企業の軸」を明確にし、その重なりを示すことがESの説得力につながります。準備が浅いとエピソードも志望動機も抽象的になりがちです。
自己分析と企業研究は一度きりで終わらせず、選考を受けながら更新し続けることが大切です。面接で気づいた点や新たに調べた情報を、次のESに反映していきましょう。
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)は、結果よりも「課題にどう取り組んだか」のプロセスが評価されます。
▶ ガクチカ例文(部活動)
バドミントン部で部長を務め、未経験者が半数のチームで「県大会ベスト4」を目標に練習法を一新。基礎体力の底上げとノック反復、練習試合を増やし全員の意識を高めた結果、離脱者ゼロで県大会3位入賞。貴社でもリーダーシップと問題解決力で課題改善に臨みたい——という流れ。
「何を→なぜ→目標→行動→結果→学び」の6ステップで構成すると、取り組みの過程と人柄が伝わります。数字(部員30名・県大会3位など)を入れると具体性が増します。
次のようなESは、採用担当者の印象に残らず通過しにくくなります。
✕ やりがちなNG
逆に言えば、これらを避けて「結論ファースト・具体的・企業ごとに最適化」を徹底するだけで、ESの通過率は大きく上がります。
Q1. エントリーシートと履歴書の違いは?
履歴書は客観情報、ESは個性を伝える書類です。
履歴書は学歴・職歴・資格などを記載し、ESは志望動機・自己PR・ガクチカなど企業独自の質問に答えます。両方求める企業も多いので書き分けましょう。
Q2. ESはいつ提出する?
本選考は3月以降、インターンは大学3年の夏からです。
志望度の高い企業に向けて、早めに準備しておくことが重要です。
Q3. ES対策で一番やってはいけないことは?
他人のES文章の使い回しです。
テンプレ的な文章はすぐ見抜かれます。同じESを企業ごとに変えず使い回すのも避け、志望動機は1社ごとに最適化しましょう。
Q4. ESを書いたら添削を受けるべき?
ぜひ受けましょう。
自分のESは思い込みや伝わりにくい表現が混じりがちです。複数の視点で添削を受け、共通指摘を優先的に直すと効果的です。
Q5. ESの設問はどんな内容が多い?
自己PR・志望動機・ガクチカの3つが必出です。
他に長所短所・入社後にやりたいこと・困難を乗り越えた経験なども頻出。業界独自の質問もあるため過去問を調べましょう。
Q6. ESの文字数はどのくらい書けばいい?
指定欄の8〜9割を埋めるのが目安です。
空欄が多いと熱意が低く見え、はみ出すと読みにくくなります。指定字数いっぱいまで具体的に書くのが基本です。
Q7. 手書きとパソコン、どちらがいい?
企業の指定に従うのが原則です。
指定がなければ読みやすいパソコン作成で問題ありません。手書き指定の場合は丁寧に、修正液は使わず書き直しましょう。
Q8. エピソードに書くネタがない場合は?
日常の小さな経験で十分です。
派手な実績は不要です。アルバイト・サークル・学業で「課題にどう取り組んだか」を掘り下げれば、立派なエピソードになります。
Q9. ESはコピーを取っておくべき?
必ず保管しましょう。
面接ではESの内容を深掘りされます。提出したESの控えを手元に残し、面接前に読み返して回答を準備しましょう。
Q10. ESが通らないときは何を見直す?
結論ファーストと具体性を見直します。
結論が先に来ているか、エピソードが具体的か、入社後の貢献を示せているかを確認し、第三者の添削も受けましょう。

📌 この記事のまとめ