【徹底解説】志望動機の書き方|参考にすべき例文も紹介!

2024.11.27
#企業分析#就活基礎知識#採用・教育#書類対策#自己分析#面接対策

就職活動において、エントリーシート(ES)に記載する『志望動機』について悩む方は多いのではないでしょうか。

 

選考方法やスケジュールは異なりますが、ほぼすべての企業で共通して書類選考を実施しています。ESの志望動機は面接前の第一印象が大きく左右される情報とも言えるため、就活において志望動機の作成はとても重要です。限られた枠の中で、「志望した理由」について、熱意とともに伝えられなければ、面接に進むことができません。

 

また、志望動機はESに限らず面接でも必ず聞かれる質問のひとつです。

 

熱意や将来性をアピールできる内容を用意し、しっかりと対策しておく必要があります。

 

今回は志望動機の書き方についてお届けします。

 

採用担当者が志望動機で見ているポイント

 

下記で、採用担当者が志望動機で見ているポイントを3つ紹介します。

自社のどの点に魅力を感じているのか

採用担当者が志望動機において「自社のどの点に魅力を感じているか」を知りたがる理由は、応募者の「why=なぜその点を魅力に感じるのか」に注目しているためです。

 

多くの就活生は「what=何に魅力を感じているのか」を示すために表面的な回答になってしまう傾向にあります。しかし、企業が本当に知りたいのは、その「魅力を感じる理由」の背後にある価値観や人生観です。

 

例えば、「チームワークを重視する姿勢に魅力を感じ、志望しました」といった志望動機の場合、その理由が「学生時代にチームで達成した経験」や「家庭や地域で育まれた協調性」に根差していると、応募者がチームワークの重要性を本質的に理解していることがわかります。このように、魅力を感じるポイントの背景には、応募者の価値観や判断基準が存在します。

 

また、この価値観や判断基準が応募者の経験に基づいているとき、企業はその人の信念や意志を判断しやすくなります。

自社への志望度は高いか

 

志望動機を通じて、自社への志望度の高さや興味関心度を見ています。志望動機は、応募者がどれほど自社に対して熱意や関心を持っているかを示す指標です。志望度が高い応募者は、事前に企業のビジョンや事業内容、強みについて詳しく調べ、具体的に自分がどう貢献できるかを志望動機に反映させます。

 

こうした企業研究と自己分析を経た志望動機には応募者の入社意欲が表れるため、採用担当者は志望動機の内容から、応募者の自社に対する志望度や関心の高さを確認します。

 

さらに、応募者の入社意欲を把握することは、早期退職のリスクを避けるためにも欠かせません。採用活動には、採用プロセスの設計や面接、トレーニングなどに多くのコストがかかります。

 

採用後にすぐに離職されると、また新たな人材の確保に費用や労力をかける必要が出てくるでしょう。そのため、採用担当者は志望動機から応募者の本気度を測り、長期的に企業で働き続けられるかどうかを見極めようとします。

入社後に活躍してくれる可能性はあるか

志望動機は、応募者が何にモチベーションを感じ、どのような環境で力を発揮しやすいかを把握するための重要な項目です。人は、自分が興味を持っている分野や価値を感じる仕事に対して積極的に取り組む傾向があります。

 

志望動機から応募者のやる気の源泉が見えれば、入社後にどのような環境で活躍できるか、あるいは職務への熱意が仕事の成果にどれだけつながりやすいかを見極められます。

 

例えば、「新しい技術を積極的に学びたい」という志向が志望動機に表れていれば、入社後にモチベーションを維持しやすく、仕事で成果を上げる可能性が高いと判断できるでしょう。

 

また、新卒採用では過去の職務経験がないことから、即戦力よりも成長の見込みや将来的な可能性が重要視されます。そこで採用担当者は、志望動機を通して応募者の人柄や考え方、仕事に対する姿勢を確認し、職場環境や仕事への適応性を評価します。

志望動機の作成は、まず企業研究!

企業研究とは

志望動機に説得力を持たせるためには、まずは「企業について知り、理解する」ことが大切です。企業のことを調べ、深く理解することで特徴や魅力を志望動機に反映させることができます。

 

どの企業でも通じる志望動機は、「企業に興味を持っていない・理解していない」と捉えられてしまい、採用担当に「他の会社でもよいのでは?」と思われてしまいます。

 

反対に企業を理解し、魅力を分析できていると伝われば、「そこまで興味を持って来てくれている」と好印象を残すことができます。

企業研究の取り組み方

まずは、企業のホームページを見てみましょう。

 

事業内容、売上高、資本金・企業の沿革、理念など、基本的な情報はしっかりと押さえておいてください。

 

基本情報の次は、企業のビジネスモデルについて調べていきます。その際に自分の考えや感想も加えながら書き出していきましょう。

 

・顧客ターゲット

・商品やサービス

・市場規模

・強みと弱み

・競合他社

・求める人物像

・自分の考えや感想

・良いと思った点・悪いと思った点

・入社に対する意欲の高さ

・企業への興味や関心

・企業への理解度の高さ

 

情報の整理には一定のフォーマットに沿ったノートを作成したり、収集した情報を自分なりの観点でまとめておくといいでしょう。企業ならではの魅力を志望動機に反映させることで、「その企業に惹かれて志望した」ことを伝えやすくなります。

 

しっかりと企業研究を行い、上手に活用していくことが大切です。企業研究で得た情報の中から、自分に必要な情報を取捨選択しましょう。

 

企業研究のやり方については、下記の記事で詳しく解説しています。

 

【基本】志望動機の書き方

 

志望動機に文字数や内容についての明確なルールはありません。しかし、読み手に伝わりやすい書き方や構成はあります。下記で、志望動機の書き方を3つの項目に分けて紹介します。

 

1.結論から書く

志望動機は結論から伝えるのが基本です。例えば、「貴社を志望したのは〇〇に魅力を感じたためです。なぜなら~」といったように作成します。このように最初に結論を示し、その後に理由や具体例を述べたほうが採用担当者に意図が伝わりやすくなります。

 

また、最初に結論を述べることで「どうしてこの結論に至ったのか」という興味を引き、読み手が続きを読みたくなるようにするのも狙いのひとつです。

 

結論から書く方法に「PREP法」があります。「PREP法」とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論の再確認)」の順に書くスタイルのことです。志望動機にPREP法を用いると、結論が明確で説得力のある文章を作成できるため、意識してみてください。

 

2.具体的なエピソードを交える

志望先企業への応募に至った理由や背景を、具体的なエピソードを交えて記載しましょう。

 

例えば、「貴社の社会貢献活動に惹かれ、志望いたしました。大学時代、ボランティアサークルで地域清掃や高齢者支援活動を行い、人々の生活に直接貢献することの喜びを実感しました。貴社が行っている地域社会との共生を重視した活動に、自分もその一員として参加したいと思っております。」

 

このように多くの学生と同じ志望理由であっても、根拠となるエピソードは人それぞれです。エピソードが具体的であるほど自分らしさを表現できるうえに、志望動機がより信頼できるものになります。

 

エピソードを記載する際は、読み手がイメージしやすいかどうかを意識しましょう。例えば、固有名詞を多く使い過ぎたり、曖昧な表現を使ったりすれば、読み手が情景を思い浮かべにくくなってしまいます。

 

また、採用面接で志望動機について深掘りされる可能性がある点にも留意しましょう。エピソードを誇張したり作り話をしたりすると、面接で採用担当者に嘘を見抜かれてしまいます。

3.入社への意気込みを伝える

志望動機の最後に入社への意気込みを加えることで、自身の決意が明確に伝わります。志望動機で「なぜこの企業を選んだのか」を示したうえで、最後に「入社後、どのように貢献したいか」を述べると、全体の内容に一貫性が生まれ、志望動機がより強い説得力をもちます。

 

また、入社後に「どのように成長していきたいか」「どう貢献したいか」を具体的に述べると、採用担当者は「応募者が自社で活躍する姿」をイメージしやすくなります。

 

入社後の意気込みを述べる際は、これまでの経験から学んだことをどのように活かしていくかを具体的に伝えることが大切です。過去の経験で得たスキルや価値観が入社後の仕事にどのように役立つのかを、具体的なエピソードを交えて伝えることで、採用担当者に「自社が求める人物像にマッチしている」と感じてもらいやすくなります。

 

例えば、「大学時代、プログラミングを学びながら、複数のプロジェクトでリーダーシップを発揮し、チームをまとめることの難しさとやりがいを知りました。貴社でも学生時代の経験を生かし、チームの一員として成果を上げるとともに、自分自身の成長も追求していきたいと考えています。」といったように、成長意欲を示すと良いでしょう。

【新卒向け】志望動機の例文~動機別~

 

志望動機の書き方がわかっても、いざ書き始めようとすると筆が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、志望動機の例文を紹介します。

 

例文を参考にしつつ、自分なりにアレンジして志望動機を完成させてみてください。

例文1|企業理念に惹かれた

貴社の「人々の生活をより良くする」という企業理念に深く共感し、志望いたしました。大学時代、地域のボランティア活動に参加し、支援が必要な人々の生活向上に貢献できることの喜びを実感しました。

 

また、貴社の製品が多くの人々の生活に役立っていることを知り、自分もその一員として社会にポジティブな影響を与えたいと強く思っています。入社できましたら、貴社の理念を体現しながら、共に成長し、持続可能な社会づくりに貢献したいと考えています。

例文2|企業の商品・サービスに惹かれた

貴社の提供するタスク管理アプリに強く惹かれ、志望いたしました。直感的な操作性やカスタマイズ機能に感動し、多くのユーザーにとって実生活を豊かにするツールであると実感しています。さらに、貴社がユーザーのフィードバックを重視し、アプリの改善に努めている姿勢にも魅力を感じています。

 

私自身、大学生活ではこのアプリを活用し、学業やサークル活動のタスクを効率的に管理することで、時間を有効に使えるようになりました。

 

入社後は、新機能の提案やユーザーサポートの向上に貢献し、より多くの人々に愛されるアプリを開発していきたいと考えています。

例文3|社風に惹かれた

貴社のチームワークを重視する社風に強く惹かれ、志望いたしました。社員一人ひとりの意見を尊重し、風通しの良いコミュニケーションを奨励している点が貴社の大きな強みだと感じています。インターンシップを通じて、実際に社員の方々が自由に意見を出し合い、チームで課題解決に取り組む姿を目の当たりにし、その雰囲気に魅了されました。

 

また、失敗を恐れずに挑戦し続ける前向きな事業方針も、社員の主体性と成長を促す環境を生み出していると感じています。入社できましたら、先輩社員のように自分のアイデアや熱意を積極的に発信し、素晴らしいチームワークを築いていきたいと考えています。

例文4|社員の人柄に惹かれた

貴社社員の人柄に強く惹かれ、志望いたしました。インターンシップや説明会でお会いした社員の皆様は、温かくフレンドリーで、互いに助け合いながら働いている様子が印象的でした。

 

特に、先輩社員が新入社員に対して親身になってサポートし、成長を促す姿を見て、この環境で自分も成長したいと感じました。

 

入社できましたら、素晴らしい先輩や同期の社員と共に切磋琢磨しながら、自分の力を最大限に発揮し、貴社に貢献できるよう努めていきたいと考えています。

【新卒向け】志望動機の例文~職種別~

 

下記では、志望動機の例文を職種別に紹介します。

例文1|営業

貴社が販売する「〇〇」に魅力を感じ、志望いたしました。貴社の製品は厳選された素材を使用し、独自の製法で作られている点が特徴で、栄養価が高いだけでなく、美味しさも兼ね備えています。

 

大学時代、健康を意識した生活を送る中で、貴社の乳飲料を愛飲し続けた結果、心身ともに好調をキープできました。また、他社にはない風味とクリーミーさは、長年愛され続ける理由のひとつだと思っています。

 

入社できましたら、私の持ち前の明るさとコミュニケーションスキルを活かし、この製品の魅力をより多くの人に伝えていきます。

例文2|SE(システムエンジニア)

貴社の業務用システムの開発における独自のアプローチに惹かれ、志望いたしました。貴社が提供するシステムは、業界特有のニーズを徹底的に分析し、クライアントの業務効率を最大化するためにカスタマイズされている点が印象的でした。

 

大学のプロジェクトで業務改善に関するシステムを開発した経験があり、その際にユーザーの声を反映させることの重要性を痛感しました。

 

入社できましたら、学生時代に培ったプログラミングスキルを活かし、チームと連携しながら、さらに高品質なシステムの開発に貢献したいと考えています。貴社の一員として、多くの企業の発展を支えられることを楽しみにしています。

例文3|企画・マーケティング

貴社のチームワークを重視する社風に魅力を感じ、志望いたしました。貴社が手がけるイベントは、各メンバーのアイデアを尊重し、協力しながら創り上げる点が印象的です。大学時代、サークル活動でイベント企画を経験し、多様な意見を取り入れることで成功を収めたことがあり、その楽しさと達成感が忘れられません。

 

入社できましたら、学生時代に培った分析力やコミュニケーション能力を活かして新しい価値を創造し、多くの人に喜んでもらえるイベントを実現していきたいと考えています。

 

例文4|一般事務

貴社の多様性を大切にする企業文化に惹かれ、志望いたしました。医療機器メーカーとして、さまざまなバックグラウンドをもつ社員が協力し合い、革新的な製品を生み出している姿に感銘を受けました。

 

また、医療現場のニーズを理解し、製品を通じて患者さんや医療従事者に寄り添う姿勢も、貴社の大きな魅力だと思います。

 

私は大学で国際交流の活動に参加し、多様な価値観や考え方に触れることで、柔軟な対応力とコミュニケーション能力を身につけました。入社できましたら、正確な事務処理を通じてチームをサポートし、効率的な業務運営に貢献したいと考えています。

志望動機を書く際の注意点

 

下記では、志望動機を書く際の注意点を3つ紹介します。採用担当者にマイナスな印象を与えないためにも、しっかりと押さえておきましょう。

文字数に気を付ける

エントリーシートによって、文字数が設けられていることがあります。字数制限が「ある場合」「ない場合」それぞれの文字数の目安を解説します。

 

■文字数(字数制限がない場合)

 

300文字程度で書くことが望ましいです。

 

志望動機の行数や文字数などに厳密な規定はありませんが、要約しすぎて文字数が少なくなったり、熱意が伝わらない文章にならないように気を付けましょう。

 

また、書きたいことが多く、小さな文字でぎっしり書いてしまうと、読みづらくなってしまいます。

 

簡潔で読みやすく工夫することで、読み手への配慮をしつつ、あなたの想いと熱量をしっかり伝えましょう。

 

■文字数(字数制限がある場合)

 

企業から文字数を指定されている場合や、提出する書類によって指定がある場合は、9割以上書くことが望ましいです。

 

具体的には、300字以内の指定があるエントリーシート(ES)であれば、270字まで書くことが望ましいです。8割の240字程度で書くことを考えると、270字と比較して、伝えられる情報量が乏しくなってしまい評価されにくいエントリーシート(ES)となってしまうので、注意しましょう。

 

ただし、文字数が不足していても必要な情報を論理的に伝えられているのであれば、無理やり言葉を付け足して読みづらい志望動機になることは避けた方が良いでしょう。

 

しっかりと企業研究を行い、上手に活用していくことが大切です。企業研究で得た情報の中から、自分に必要な情報を取捨選択しましょう。

書き言葉を意識する

エントリーシートや履歴書に記載する文章は、話し言葉ではなく「書き言葉」を使用しましょう。下記は、話し言葉と書き言葉の違いを示す表です。

また、「です / ます」と「だ / である」の使い方についても注意が必要です。これらの文体はすべての文章で統一していれば、どちらを使用しても問題ありません。「です / ます」を用いると、丁寧で柔らかい印象を与えられますが、文章が長くなりやすいため、要点を明確にする工夫が求められます。

 

一方、「だ / である」を使うと、より確信を持った印象を与えられますが、上から目線に感じられたり、大学のレポートのような堅苦しい表現になったりすることがあります。使用する文体は、自分の意図や企業の文化に応じて使い分けると良いでしょう。

誤字脱字をしない

志望動機を書き終わった後は、誤字脱字がないかチェックすることが大切です。誤字脱字があると、採用担当者に「この人はミスを確認しない人」「雑な人」などとネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。

 

誤字脱字をしないことは、エントリーシートの志望動機だけでなく、他の記入項目や企業に提出する書類全般に当てはまります。すべての書類において、記載が終わったら一度読み直し、誤字脱字や不自然な表現がないか確認しましょう。

 

また、手書きの書類で誤字・脱字を見つけた場合には、修正テープを使わずに、新しい紙に書き直すのがマナーです。

まとめ

志望動機で、合否が左右されるといっても過言ではありません。そして、エントリーシートの中で唯一「あなたの入社に対する熱意と入社後の可能性」を伝えることができます。

 

面接においても、熱量を込めて話すには企業研究は欠かせません。

 

心の底から興味のある企業については話し続けることができますが、興味が無ければ話すことはできません。

 

どの企業にも当てはまる内容では、強い志望動機を持つ他の応募者には勝てません。しっかりと企業について研究し、採用担当者が「一緒に働きたい」と思える志望動機を作成しましょう。

 

 

 

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