ホワイト企業認定を展開する一般財団法人日本次世代企業普及機構(本部:大阪市北区、代表理事:岩元翔、通称:ホワイト財団)は、ホワイト企業認定を取得した企業の中で注目すべき人事制度や取り組みを表彰・発信する『ホワイト企業アワード』を開催しています。今年度は全234社からエントリーいただき、その中で第9回ホワイト企業アワード授賞企業として16社が選ばれました。
【ホワイト企業アワードとは】
ホワイト企業認定を受けた企業の中で、世の中に共有すべき制度や取り組みを表彰・発信するイベントです。
本アワードでは、表彰式の他、最優秀賞授賞企業2社の取り組み内容をご紹介する時間を設けておりますので、ぜひご視聴ご参加お待ちしております。
▼ホワイト企業アワード特設サイトはこちら
https://jws-japan.or.jp/lp/award-9th/
▼オンライン視聴の申し込みはこちら(定員300名、途中参加・退出可)
https://qsib.f.msgs.jp/webapp/form/23468_qsib_79/index.do
【受賞企業一覧】
『第9回ホワイト企業アワード』の授賞企業16社は以下の通りです。
■ビジネスモデル/労働生産性
特別審査員:一般社団法人企業価値協会
●株式会社オカモトヤ
創業110 年、オフィスを作ってきた老舗企業がビジネスモデルを進化させ、働く人々に寄り添った制度や商品サービスを次々と創造している点、そして「事務機器」「オフィス空間」というハード中心の概念から 「働くひと」という「人そのもの」への視点の転換を高く評価しました。フェムケアアイテムの仕入販売、災害用レディースキット、従業員向け EC サービス fellne(福利厚生、研修、情報収集の場)、オールジェンダートイレ、企業のフェムケアアクション導入サポートなど、フェムテック市場を開拓し女性活躍を大きく支援している点は特に注目です。また、伝承あそびを体験できるワークショップとしてあそび基地「とらとら」を企画し、日本の文房具の素晴らしさを子供達に伝えるという使命にも取り組んでいます。大きな環境変化をタイミング良く捉え、事業の進化と生産性向上に挑んで成果に繋げており、挑戦する社風も合わせてベンチマークすべき事例が盛りだくさんの企業です。
●株式会社日本動物医療センター
低賃金で長時間の激務という業界の中で初の「完全24時間看護体制」を確立、働く環境を大きく改善しながらサービス向上での客単価アップに成功して生産性を高めた好事例です。 日勤と夜勤を分業、時間外労働を削減しつつ 24時間看護と夜間救急を受入れるという画期的なシステムを構築しました。加えてコンシェルジュ部門を設立し、獣医師の接客の負担を軽減して医療により集中できる環境を整え、且つお客様対応の質を高めています。さらにトリミングと健診をサブスクモデルで開設し、収益の安定化と計画的な運営を可能としました。 マネジメント面においては、業界では稀な全員参画型を推進することでエンゲージメントを高め、改革を促したことが一人当たり付加価値額の着実な向上に繋がっています。また、宮古島では犬の保護活動を通じて社会課題にも取り組んでおり、ハートフルな現場とそれを支える仕組みのバランスが取れた経営は参考にしていただきたい点です。
■ワーク・ライフバランス部門
特別審査員:ホワイト財団
●ヘンケルジャパン株式会社
現在コロナの影響も少し落ち着いてきた中で、在宅勤務継続かオフィス出社かという判断を悩まれている会社が多く存在します。へンケルジャパン社は直近の判断のためではなく、コロナ以降の働き方の在り方がヘンケルジャパンを担う将来の世代とその働き方につながるという考えのもと、スマートワーク(Smart Work)という柔軟性・健康推進を重視した新たな働き方を実施しています。こちらを授賞理由とさせていただきました大きなポイントとしては、コロナ禍が終息を迎えた際、在宅勤務orオフィスという二次元論で終わらせずに具体的な数値目標(出社率60%)をめざし、さらに出社を強制させるということではなく、出社をしたくなるという仕組みづくり、また数値目標にも一律でなく、状況を踏まえ弾力性を持たせていることです。このような連続している取り組みが、今後の働き方を検討する企業様の参考になると期待し評価させていただきました。
●NOSIGNER株式会社
デザイン会社を始めとするクリエイティブ業界は、仕事のクオリティを上げることに際限がないという旧態依然の考え方が現状においても当たり前であり、長時間や時間外における納品依頼や、長時間労働やサービス残業を自社従業員にも依頼し、従業員も技術成長のために黙認せざるを得ないということが、まだまだ実態にあります。NOSIGNER株式会社は、そのようなデザイン業界に変革を促すロールモデルとなるべく働きやすい社内制度づくりに注力しています。授賞理由とさせていただきました大きなポイントとしては、離職率、評価基準、ストレスチェック、理念方針、労働時間削減といった基本的項目について数値化、目標設定、改善の実施というPDCAを約3年にわたり継続し続け、早期離職者が0%という成果に結びつけることができている点です。このような取り組みは、なかなか労働環境の改善に取り組めないすべての業界にとって参考になる内容であることを評価させていただきました。
■健康経営部門
特別審査員:株式会社Dr.健康経営
株式会社トモエシステム
自社において健康経営に取り組む理由・目的を明確にしている点が素晴らしいと思います。それにより、例えば「外部サービスを契約して終わり」のように形骸化するのではなく、本質的に取り組む姿勢が見受けられました。 また、各施策においてPDCAをまわしている点が評価ポイントです。中でも「2UP3DOWN 運動(階段利用を促進し、健康増進と消費電力の削減を目指す)」においては、KPIと目標値を設定し、毎年計測と改善を繰り返している点が素晴らしいです。また、男性育休や育児短時間勤務を社内に浸透させるだけでなく、その取り組みについて講演会やセミナーで社外・他社へも発信し、啓蒙活動を行っている点も高く評価させて頂きました。これからも本質的な健康経営の取り組みを継続し、事業成長へつなげていかれることを期待しています。
ビットバンク株式会社
リモートワークになり社員の様子が見えないといった課題を起点として、月1回アンケートを実施して社員の声を定期的にキャッチし、かつそれをもとに健康施策を検討していく取り組み方が素晴らしいと思います。また、オンライン化・IT化による健康促進という軸を作り、産業医によるオンラインでの衛生講話や面談、オンラインフィットネスなど、働き方に合った健康施策を取り組んでいる点も高い評価ポイントとなります。そして、各施策において、数値設定と定点観測を行っている点も高く評価させて頂きました。例えばオンラインフィットネスを導入するだけではなく、社内認知度向上に向けた施策、アンケートをもとに運営方法の改善、参加者や満足度の定点観測まで実施している点が素晴らしいと思います。 これからも社員の声を聞きながら自社に合った健康経営を取組んでいかれることを期待しています。
■働きがい部門
特別審査員:株式会社ラフール
医療法人社団勝榮会 いりたに内科クリニック
ウェルビーイング経営のお手本となるような取組みをされているクリニック様で、このような組織が世の中に増えたら良いなと率直に感じ、選出いたしました。5年間の年月をかけて開院当初に掲げていた理念実現に汗をかかれてきた中で、スタッフが幸せだからこそ、患者さんも幸せになるというお考えに至り、スタッフファーストの職場づくりを行われております。「関わる人全てに「安心」と「幸せ」を届 ける企業であり続ける」という理念に再構築され、理念を実現する為には何が必要か思考を深堀された結果「教育」にたどり着き、様々な改革を行われております。 教育の捉え方も「人を育てる」ではなく「人が育つ」風土作りという概念を持ち、ルール作りも基本全員参加で作っていくというボトムアップ型の組織作りにも着手されております。結果、業績 UP に繋がっており、まさにウェルビーイング経営を体現されているクリニック様であると思い、選出いたしました。
株式会社サンテック
社員のみではなく、社員の家族の幸せまで考えたウェルビーイング経営を体現されている点を評価し、選出いたしました。 安全に仕事をすることが、家族の幸せにも繋がるという理念を持ち、朝礼で安全のちかいを唱和した後 10秒間大切な人を思い浮かべる瞑想時間を設けていたり、工場棟には「Family is First」と文字を掲載されていたりと、家族の為に安全作業をすることを徹底的に促されております。また、家族工場見学会も実施されており、家族を巻き込んだ会社作りに着手されております。 また、コンセプトを「ホーム」とした社屋作りや、外国籍スタッフからの要望で実現した最新ゲーム機の導入は、言葉の壁を越えてスタッフ同士の関係性を深めることにも寄与されているなど、環境整備に非常に力を入れていらっしゃいます。このように社員や社員に対する幸せを追求した結果、社員からの自主的な提案で 発足されているプロジェクトが数多く出てきている会社様です。とても素敵な循環で組織運営がされている点を魅力に感じ、今回選出いたしました。
■福利厚生部門
特別審査員:株式会社リロクラブ
日本ナレッジスペース株式会社
日本ナレッジスペース様では、社員様が業務に集中し、健康に長く安心して働けるように必要なものは積極的に取り入れるという方針で、福利厚生を充実されていらっしゃいます。 福利厚生制度の1例として遺伝子検査に基づいた最適なサプリメント提供や睡眠促進のオーダーメード枕の提供といった50種類を超えるさまざまな福利厚生制度を導入。2023年1月には顧客先での業務、テレワーク等業務における社員様の所在が異なる中、平等な福利厚生を実現するために電子チケット提供による「社員食堂制度」も開始予定とのことです。また福利厚生制度を提供するだけではなく、利用促進のために活用事例の共有や申請方法の簡易化等取組んでいらっしゃいます。社員様より新規導入の福利厚生を公募し、当事者意識を醸成するといった工夫もされており、社員様を手厚くサポートされている点を評価させていただ きました。
株式会社ココロザシ
創業されて4年の株式会社ココロザシ様では、理念である「誰もがココロザシをもてる社会へ」を実現す るために、社員様1人ひとりのココロザシ実現を全力でサポートされています。社員様の声を反映したユニークな福利厚生制度もその一環で、バースデープレゼント、ジムサポート、帰省応援制度、気分転換補助、書籍購入制度、資格取得支援制度、キッズデイ休暇等の福利厚生を提供されていらっしゃいます。1例を紹介するとバースデープレゼントとしてココロザシ様から誕生日に社員様の欲しい物をプレゼ ントされていますが、有名ゲーミングチェアをプレゼントして生産性が何倍もアップしたという例もあるそうです。成果として、参画している社員様がほとんど離職しておらず、98%と高い定着率を誇っており効果が出ている点を評価させていただきました。
■ダイバーシティ&インクルージョン部⾨
特別審査員:株式会社JobRainbow
医療法人 大河内会 おおこうち内科クリニック
「ダイバーシティ」「インクルージョン」を明確に定義した上で、社員それぞれの個性の理解、そして個性の最大化という軸の基で取り組みをしている点が素晴らしいです。 雇用面では、高齢層の雇用、パートタイマー等の多様な雇用形態、女性のキャリアの3点に注目しています。具体的には、社員の「トリセ ツ」「長所カード」「大臣任命制度」などを導入したり、個の尊重に必要である勉強会に全員で参加する だけではなく、資格の取得も推進したりして、クリニック内でのお互いの理解・尊重への促進に落とし込めています。また、患者様への対応の側面では、国籍・言語に特に配慮し、より多様な層への医療の提供ができています。具体的には、国籍での制限がないことや、英語を話すことができるスタッフの採用をしており、日本語に自信がない患者様も安心して医療が受けられるようにしています。
コインチェック株式会社
ウェルビーイングに対する徹底的な取り組み姿勢が素晴らしいです。働き方の多様性を尊重し、対面やリモートの選択肢がある中で、リモートワークへの対応の取り組みとして、心と体の両方を視野に入れたウェルビーイングのサポートが充実しています。身体面では、運動不足解消を目的としたサントリー+の導入や、定期健康診断等の補助をしており、精神面では、心理学の視点を取り入れたワークショップや健康に関する講座、カウンセリング等の導入をしております。また、社員同士で健康について話ができる 社内チャットでの健康チャンネルの設立などもあり、健康に対して徹底して取り組んでいる様子が伺えます。また、社員の多様性の促進にも力を入れている用です、特に女性社員の増加という観点では、ジェンダー平等達成に向かい取り組んでいます。具体的には、女性向けのがん検診だけではなく、不妊治療など大きなプレッシャーとなる部分にも協力的です。また、ジェンダーだけではなく、障がい者の雇用にも前向きに取り組んでいます。
■人材育成部門
特別審査員:株式会社キャリアチアーズ
株式会社ゲオホールディングス
キャリアサイトの内容の充実さ、分かりやすさと、キャリア相談室を併用しての運用が受賞の決め手となりました。キャリアサイトについては、「自分を知る」パートにおいて、自己分析ツールを活用したり、様々なロールモデルの紹介、おすすめ図書の推薦など、非常に分かりやすく構成されていることも評価のポイントとなりました。キャリア相談室についても、事前の10個の選択肢から各自の課題や方向性に寄り添う形での運営は非常に有益であり評価ポイントとなりました。 それぞれの「なりたい姿」を実現させるキャリア形成に多いに役立っているからこそ、PV 数の増加、相談者の増加もあるだのと思います。 これからの時代において社員の自律はどの企業も必要なことであり、社員自律を促進させ、且つ社員と会社のビジョンを結びつける素晴らしい取り組みだと思います。今後も更なる人材育成に期待をしております。
スワロー工業株式会社
制度・取り組みのすべてをコミュニケーションを軸に設計・運営されていることが評価の決め手となりました。中でも、より自発的な学びの機会を生み出す取り組みについては、社員が「成長したい」と思える様々な支援・教育制度が準備されているところも評価のポイントです。 自己申告書・人事面談といった双方のコミュニケーションを活発にさせる制度はもちろん、それ以外にも目安箱や働き方・キャリア相談室の運営も評価ポイントとなりました。また、様々な教育制度がある中でも、外部研修と内部研修(教えることでさらに成長する)両方実施されていることもついても、非常に素晴らしいと思います。 これらの取り組みから、新卒エントリー者の増加、女性管理職登用、女性活躍推進など成果に繋がっていることも、社員一人一人の自律とキャリア形成が促進され、その結果充実度・満足度向上に繋がっていると思います。充実した教育制度のみならず、コミュニケーションを軸とした制度と運用方法について、離職率が比較的高い業界において、同業他社が学べるところも多くあると感じます。今後も更なる人材育成に期待をしております。
■学生審査部門
特別審査員:キャンパスコレクション
小柳建設株式会社
「事業を通じて人類・社会の進化・発展に貢献すると同時に、全従業員とその家族の物心両面の幸福を追求し、誇りをもって会社を後世に伝えるものとする」という経営理念の実現に向けた「生産性の向上」への取り組みが、従業員の成長に大きく繋がっている点が多くあったことから、評価させていただきました。 建設業界の課題である労働環境に対して、社内システムのフルクラウド化等の設備投資のみならず、「社内技術発表会」や毎日の朝礼時に行う「フィロソフィーを読んで感じたことのアウトプットとフィードバック」を通して、従業員の意識改革に積極的に取り組んでいることから、入社後の成長実感さらには「変化を楽しむ」ことが出来る環境であると感じました。さらにはマイクロソフト社と協業して開発した、全建設生産プロセスを可視化するHolostruction(ホロストラクション)を使用し、会社のみならず建設業界全体の進化を推し進める未来ある企業であると思い、評価させていただきました。
株式会社LainZ
コロナ禍で多くの企業が課題としていた「オンライン上での社員同士のコミュニケーション」に対して、ユニーク且つ様々な取り組みをされている事が、非常に魅力的であったので評価させていただきました。 「オンラインコミュニケーション手当」として、顧客とのオンライン飲み会等の参加者に1000円の手当を行っており、また新入社員も参加しやすいように部署を超えての交流が盛んになるように創意工夫されており、社内を超えて顧客とも非常に良い関係性が築けていることが想像できました。 また、新入社員歓迎会等のオンライン上でのイベントのみならず、BBQ等のオフラインでのイベントも積極的に開催されている事が、新入社員も社内になじみやすい制度であることが評価ポイントとなりました。 さらには健康経営面での「歩数バトル」、ワークライブバランス面での「在宅環境自慢」等、ユニークなコンテンツが非常に多いことから、より楽しく働くことが出来ると思い、評価させていただきました。
■参考動画
■ホワイト企業認定について
企業の人事制度や取り組みを総合的に評価する国内唯一の認定制度
ホワイト企業認定審査▶https://jws-japan.or.jp/flow/
ホワイト企業認定は、“次世代に残すべき素晴らしい企業”を発見し、ホワイト企業認定によって人事制度や取り組みを評価しています。人々がそれぞれの個性と特徴を活かしながら、溌剌と創造的に働く。そのような企業を発見、普及する制度です。
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一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団) 広報担当:金崎
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