
就職活動を進めるなかで、こんな不安を感じたことはありませんか?
「入社した会社がブラック企業だったらどうしよう…」
就活生の不安ランキングで常に上位に入るこのワード。でも、そもそも「ブラック企業」の定義って何でしょう?そして、ブラック企業は本当に”悪”なのでしょうか?
今回は、ブラック企業の定義・特徴から、就活生が本当に考えるべき「自分にとってのいい会社」の基準まで、視点を変えながら深掘りしていきます。
目次
そもそも「ブラック企業」とはどういった会社を指すのでしょうか。
実は、厚生労働省もブラック企業を明確に定義していません。同省のHPには「厚生労働省においては、『ブラック企業』について定義していません」と明記されています。
ただし、一般的なブラック企業のイメージとして、以下のような特徴が挙げられています。
つまりブラック企業とは、労働法規を守らず、過酷な労働環境・賃金不払い・ハラスメント・社員の使い捨てが疑われる企業の総称といえます。人を人として扱わない企業は、どう見てもブラック企業です。

就活生がブラック企業を見極めるために、具体的な特徴を整理しておきましょう。
昨今では、パワハラを放置した企業がメディアに取り上げられ社会問題になるケースも増えています。一方でそうした問題が表面化することで、社内体制の改革に力を入れる企業が増えているのも事実です。
ここからが、この記事の本題です。
まったく同じ職場環境にいても、「ブラックだ」と感じる人もいれば、そう感じない人、むしろ意欲的に仕事に取り組む人もいます。
仕事には大なり小なりストレスが付いて回るもの。それをゼロに近づけたい人もいれば、一定のプレッシャーがある方がパフォーマンスを発揮できる人もいます。どちらが正解ということはなく、個人の価値観に起因する話です。
どちらかが良い・悪いではなく、働く本人が何を重視するかがポイントです。だからこそ、「自分にとって何をもっていい会社とするか」「どんな要素があればブラックと感じるか」を、就活前に自分自身で考えておく必要があります。
社員が何を大切にするかが違うように、会社が大切にしているものも企業によって異なります。企業理念やミッション・バリューに「顧客至上主義」「社員満足なくしてサービスの向上なし」と掲げているように、何を優先するかは企業ごとに明確に違います。
ここでは、大きく3つの視点から「いい会社」とは何かを考えてみます。
「顧客第一主義」の会社は、利用者からするととてもありがたい存在です。たとえば大手飲食チェーンには、ワンコインランチや全国均一のクオリティ、24時間365日営業を実現しているところもあります。
しかし従業員目線で見ると、コストを抑えるために少ない人数で大量のオーダーをこなす必要があります。早くから責任ある立場で働けるという見方もできますが、そういった働き方が合わない人にとっては「ブラック」と映るかもしれません。
投資家からすると、強みのある商材を持ち好調な業績を維持している企業が「いい会社」です。株価が下がり続ける企業は、株主にとってのブラック企業になります。
業績を維持するために高い目標・厳しい納期・高いクオリティを求められる職場は、成長志向の人にとっては魅力的。しかし出世や昇給に興味がない人からすれば、プレッシャーが強すぎてブラックと感じる場合もあります。
「給与が高い」「やりがいがある」「ストレスなく働ける」「知名度が高い」。こうした条件が揃っていても、不満は出てくるものです。たとえばこんなケースがあります。
企業規模が大きいほど業務は分散し、ルーティン業務が多い部署も出てきます。業績が安定しているときほど新しいチャレンジには腰が重くなりがち。主体的に裁量を持って活躍したい人にとっては、それがブラックに映ることもあります。
自分に合う枕が人によって違うように、「いい会社」の定義も一律には決められません。
大切なのは、「自分が何をもっていい会社とするか」「ここでの経験は自分の将来に必要か」という基準を、就活前に自分の言葉で明確にしておくことです。
「多少ハードでもあえて厳しい環境で成長したい」「ベンチャー企業で大きな裁量を持って働きたい」という選択も立派なキャリア戦略です。

ブラック企業に明確な定義はありません。厚生労働省も定義しておらず、個人の価値観やとらえ方によって「ブラック」の判断基準は異なります。
世間で「ブラック」と呼ばれる企業でも、自分のやりたいことや将来に向けてすべきことが実現できる環境であれば、あなたにとっては魅力的な職場になる可能性もあります。
「ブラック=悪」をそのまま鵜呑みにするのではなく、今の自分・将来の自分に必要なことを照らし合わせて考えてみてください。この記事が、自分にとっての「いい会社」を考えるきっかけになれば嬉しいです。