
「ワーケーション」という言葉を就活の企業研究で目にする機会が増えてきました。しかし、具体的に何を指すのか・なぜ企業が導入しているのかは、意外と理解されていないテーマです。
結論として、ワーケーションは「Work(仕事)」と「Vacation(休暇)」を組み合わせた働き方で、リゾート地や帰省先など職場・自宅とは異なる環境で働きながら休暇も取得する仕組みです。本記事では、ワーケーションの意味・2種類・企業の3つのメリット・3つの課題・JAL/セールスフォース/三菱UFJ銀行など導入企業事例・就活での確認ポイントを実務的に解説します。
日本次世代企業普及機構 代表理事
岩元 翔
累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきた中で見えてきたのは、「ワーケーション制度あり」と記載していても、リモートワーク体制が整っていない企業では実質的に利用しにくいケースがあることです。制度の有無だけでなく「リモートワーク体制はどの程度整っていますか?」「実際の利用率は?」と実態を確認することが重要です。
📋 この記事でわかること
📎 関連:WLB(ワークライフバランス) / 柔軟な働き方とは?
📎 ホワイト企業:ホワイト企業認定とは?
目次
ワーケーションとは「Work(仕事)」と「Vacation(休暇)」を組み合わせた造語です。リゾート地・帰省先・地方のサテライトオフィスなど、職場や自宅とは異なる環境で働きながら休暇も取得する働き方を指します。
元々は2000年頃のアメリカで広まった概念で、日本では2020年に当時の菅総理が「ワーケーションを新しい旅行・働き方のスタイルとして普及させたい」と発言したことで注目されました。
★ ワーケーションの2つの種類
① 長期滞在型
旅先に滞在する日数のうち、休暇の日と仕事の日をあらかじめ決めておく計画的なワーケーション
② セーフティネット型
緊急性の高い業務を急きょ休暇先で対応するワーケーション
日本の有休取得率は調査国中最下位の63%(エクスペディア調査2024)です。ワーケーション制度があれば、長期旅行中に仕事の日を設けることで長期休暇を取りやすくなるというメリットがあります。
ミレニアル世代・Z世代はワークライフバランスを重視し、働き方の多様性を求める傾向が強いです。ワーケーションも導入することで、より幅広い働き方に対応できる企業として優秀な人材を引き寄せ、定着させやすくなります。
普段と異なる環境で働くワーケーションは、従業員の気分転換効果があります。健康経営の維持・仕事へのモチベーション向上・従業員エンゲージメントの強化につながります。
コミュニケーションツールの整備・ネットワーク環境の準備など、ワーケーション導入には初期・運用コストが発生します。
ワーケーション導入に合わせて管理の仕組みを見直す必要があります。クラウド型勤怠管理システムの導入や、時間ではなく成果で評価する方式へのシフトなどが考えられます。
ワーケーションを実施するには、まずリモートワークができる体制が前提として必要です。
◆ 日本航空株式会社(JAL)
◆ 株式会社セールスフォース・ドットコム
◆ 株式会社三菱UFJ銀行
◆ 株式会社あしたのチーム
◆ 面接・説明会で確認したい質問例
Q1. ワーケーションは誰でも利用できる?
企業による。多くは申請制で、職種・業務内容によって対象が限定されることもあります。
Q2. リモートワークとワーケーションの違いは?
リモートワーク=場所を問わない働き方、ワーケーション=休暇先で働く形式。ワーケーションはリモートワーク体制が前提となります。
Q3. ワーケーション中の給与・経費は?
通常の給与は支給されるのが一般的。交通費・宿泊費は自己負担の企業が多いですが、補助制度を設ける企業も増えています。
Q4. 業種・職種で導入しやすさは違う?
IT・コンサル・クリエイティブ職は導入しやすい。製造業・接客業は職場での業務が中心のため導入が困難な場合があります。
Q5. 1日のうち仕事と休暇の配分は?
企業のルールによる。「午前は仕事・午後は休暇」「平日は仕事・週末は休暇」「1週間のうち2日は休暇」など、企業ごとに運用方法が異なります。
Q6. 海外でのワーケーションは可能?
企業によって異なる。税務・労務管理の問題から国内に限定する企業が多いですが、グローバル企業では海外ワーケーションを認めるケースも。
Q7. 就活で「ワーケーション制度ある」企業の見分け方は?
「利用率」を確認するのが最重要。制度はあっても利用率が低い企業は実質的に使いにくい可能性大。
Q8. ワーケーションのデメリットは?
仕事と休暇の境界が曖昧になりやすいのが個人レベルの課題。集中力の管理・ネット環境の確保が利用者側の責任になります。
Q9. ワーケーション中の労災は?
業務中であれば労災対象。ただし「業務時間中の事故か」を明確にする必要があるため、勤怠管理が重要になります。
Q10. リモートワークが整っていない企業の特徴は?
紙ベースの業務が多い・社内システムが社内ネットワーク限定などが典型。VPN・クラウド型のシステム整備状況を確認しましょう。
Q11. 中小企業もワーケーションを導入している?
むしろ柔軟に対応している中小企業も多い。経営判断が早いため大手より導入スピードが速いケースもあります。
Q12. ホワイト企業認定との関係は?
ホワイト企業認定の評価項目「ワークライフバランス」「ダイバーシティ」の一要素。認定企業はワーケーションを含む柔軟な働き方を整備している可能性が高いです。
Q13. ワーケーション制度の本気度を見抜くコツは?
「自社施設の有無」「利用率」「役員も利用しているか」の3点。本気で推進している企業はインフラ・実例・トップの率先利用が揃っています。
📌 この記事のまとめ