今回はホワイト財団が考えるホワイト企業の定義についてお話しします。
あなたが思う「ホワイト企業」とは、どんな企業でしょうか?
・残業が少ない
・休日日数が多い
・評価制度が設けられている
・教育制度が充実している
など、いろいろな条件があるかと思います。
企業が目指す目標や方向性、また従業員が持つ価値観によって、それぞれが求める「素晴らしい企業」が異なると考えられます。
では、様々な価値観が混在する組織において、目指すべき「素晴らしい企業」、つまりホワイトな企業とは一体どのようなものなのでしょうか?
今回は私たちが考えるホワイト企業の定義についてお話させていただきます。
目次
私たちが考える「ホワイト企業」とは、いわゆる世間で言われている「ブラック企業ではない企業」ではなく「家族に入社を勧めたい次世代に残していきたい」企業と考えています。
具体的には下記の3要素を併せ持ってこそ「ホワイト企業」と呼ぶにふさわしい企業ではないかと考えます。
1、長期にわたって安全な経営を続けれられる優れたビジネスを行う企業
2、従業員が健康で安心して働き続けられるために優れた労働環境を提供する企業
3、時代のニーズに合わせた従業員の働きがい(エンゲージメント)を高く保つ企業
このような企業経営を実現している企業をホワイト企業として定義しています。
ホワイト企業の要件について、1,000社以上の調査実施により企業のホワイト化で取り組むべき70設問を作成しました。
この70設問を7つの項目にわけ、総合的に判断・評価しています。
例えば、ワークライフバランスが充実していても、人材育成には力を入れていない企業を果たしてホワイト企業と呼んでも良いものか疑問です。
ホワイト財団では専門家を交えて議論を重ね、結果として以下の7つの基準を整備しています。
働く従業員と企業の関係を対等ととらえ、お互いが同じ方向に向かって成長するための取り組みを行い組織力を強化している。
全ての従業員のワーク・ライフバランスの実現に向けて就業場所や時間、ライフステージにとらわれないような柔軟な勤務形態を導入することで、キャリア実現を支援している。
全ての従業員がそれぞれの特色/個性/経験等を活かし、活躍できる会社を目指して多様な人材の活躍支援をおこなっている。
従業員の健康を重要な経営資源として捉えて、個人の健康増進を企業の業績向上に繋げるための施策を取り入れている。
自社で行うビジネスが、高い安全性・安定性を有し長期永続が可能である。 また、生産性向上の施策を積極的に行いビジネスをさらに推進させている。
経営を行っていく上で障壁となるリスク及び、リスクが及ぼす影響について事前に対策し、危機発生の回避をするとともに、危機発生時の損失を極小化するための取り組みを行っている。
従業員が安心して安全に働くことができ企業活動を円滑に行うために、労働に関する法律の内容を正しく理解し遵守している。
指標ごとに10設問ずつ用意し、全70設問を設定しています。
https://jws-japan.or.jp/web_shinsa/より審査を受けていただきます。
各項目が点数で表示されますので、自社の状況・弱み・強みがわかります。
「1.無料WEB審査を受ける」の段階で認定基準を満たしていた場合「仮認定」となり、その後、書類審査に進んでいただきます。
①根拠書類の提出
審査結果に基づいた根拠書類のご提出
➁労働法遵守証明書の提出
「労働法遵守」の項目について専門家によるご証明ご証明が必要
※弁護士・社労士・労働者代表のいずれかのサインが必要になります。
③財務状況証明書の提出
「ビジネスモデル/生産性」の項目について、該当箇所に「はい」と回答した場合は専門家によるご証明が必要
※会計士・税理士のいずれかのサインが必要になります。
ホワイト企業認定はすべての企業を公平に審査するために企業規模で区分けし、企業規模区分ごとに基準を設けています。
ホワイト企業認定の審査7項目は下記のとおりです。
①ビジネスモデル/生産性 ・・・10設問
②ワーク・ライフバランス ・・・10設問
③健康経営 ・・・10設問
④人材育成/働きがい ・・・10設問
⑤ダイバーシティ&インクルージョン ・・・10設問
⑥リスクマネジメント ・・・10設問
⑦労働法順守 ・・・10設問
各項目10設問あり、全部で70設問になります。
設問は「はい」か「いいえ」の二択での回答いただき、スコアが一定以上の点数であれば仮認定となります。
企業規模は、従業員数で3つに区分けをしています。
小規模区分 ・・・99名以上
中規模区分 ・・・1,00名~999名以上
大規模区分 ・・・1,000名以上
また、公平に審査をするために、それぞれの区分ごとの不認定基準(足きり基準)を設けています。
大規模、中規模、小規模区分に共通して「労働法順守」は満点が基準となっております。
「労働法順守項目」は、法令は守っていて当然のものであるため、守られていない時点で足切りとしています。
そのほかの設問については、「労働法遵守」を除く6つの指標すべてを一定の水準で満たしていることを条件としています。
小規模は各1問以上、中規模は各2問以上、大規模は各3問以上満たしていることが基準となります。
すべて企業を公平に審査するために各企業区分ごとに認定基準を設け、高い水準で活動している企業に対して評価を行う仕組みを導入しています。
上記、ホワイト企業とは?という説明をしましたが、もう少しかみ砕いて説明をすると、ホワイト企業とは全ての従業員が今とこれからのキャリアを選択することができる企業であると考えています。
例えば、せっかくの大好きな会社でもビジネスが安定してないと、働きたくても働くことができません。
大切なことは「自分で選べる」こと。
ホワイト企業認定は、そのような基準で認定項目を整備しています。
ホワイト企業認定の取得とメリットについては下記にまとめています!
参考にしてみてください!