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「これまで、頑張ってきたのはアルバイトです」
面接でこう答える就活生は多いのではないでしょうか。
はじめはお小遣い稼ぎのために始めたアルバイトが、いつの間にか社会に出る前のお試しのようになっていたなと私は感じました。
さて、このお試し社会人の経験を就活で活かすにはどうすれば良いのでしょうか。
就活時、人事の方に好印象な、有利なアルバイトがあるらしいのです。
私が就活をしていた3-4年ほど前はUNIQLOやマクドナルドは「就活で有利になる」なんて噂が飛び交っていました。
こういった企業の何がいいのかを考えてみると、研修内容がしっかりしている・コミュニケーションが求められるなどの条件が当てはまるのかなと当時は思っていました。
現在はどうでしょうか。
“就活 アルバイト 有利”で検索したところ驚きの結果が出ていました。
1位 IT系エンジニア
2位 コールセンター
3位 イベントスタッフ
4位 営業
5位 飲食店
6位 居酒屋
7位 データ入力
8位 販売店
【引用元】https://j-sen.jp/press/article/2192/
ITエンジニアなんてどこで学生アルバイトするの?!と思いましたが、やはりこれは一部の学生のみで、さらにお給料が発生する長期インターンであることがほとんどのようです。ですので2位以下が一般に「有利なアルバイト」に当てはまります。
上位に来ている、コールセンターやイベントスタッフなどはマニュアルだけではどうにもならない適応力を必要とするお仕事です。やはり会社としても即戦力として自発的に動ける人材を求める傾向があるように思われます。
就職活動でいつ面接が入るかわからない状態で1カ月前などにシフトを出すことなんて難しいですよね。その対応策を2つご紹介します。
【現アルバイト先の場合】
既に働いているアルバイト先の場合、経営者・店長にあらかじめ相談しておきましょう。
経営者側からすると毎年の事かもしれませんが、こちらから事前に相談するというのは社会人として当たり前の行動です。何より事前に相談することで親身になってもらえるケースが多くなります。
●相談内容
・何月から何月までの予定か
・シフトは週に何回くらいは入れそうか
・休みの日に出勤できる場合、いつまでに伝えれば良いか
・急遽、面接の予定が入った場合、他の方とシフトを代わっても良いか
等を先に詰めておくと自身も時間が空いた時に調整できて良いでしょう。
ただ、経営状況や規模によって受け入れられない場合もあるので余裕を持って相談をしておけば、突然バイトが全く入れないなんてことを防止できます。
【短期単発アルバイトの場合】
新たに何か始めることも1つの手です。
短期や単発のアルバイトなら、突然1日予定が空いたからという理由で8時間アルバイトをすることが可能です。Uberパートナーなどの配達員やタイミーなど隙間時間の有効活用が最近では多くあります。
なお、イベントスタッフなどの短期アルバイトは面接後などと時間が空いてしまう可能性があるのでご注意ください。
一人暮らしをしている方はもちろん、面接に向かう交通費や宿泊費で思わぬ出費をすることもありますので、アルバイトをうまく活用して備えていきましょう。
なぜガクチカ(学生時代に力を入れたこと)について質問されると思いますか?
就活生がこれまで何をどう頑張ったのかを知ることで人間性を知ろうとするというのが大まかな質問の意図です。次いで職場にマッチする人材かどうかなどを見ています。
面接官はあなたの人となりを知るために質問をしています。
なので「アルバイトリーダーをしていました。業務は●●で…▲▲を頑張りました!」なんてことに興味はありません。それどころかアルバイトリーダーをしていました・サークルで幹部をしていますなんていうのは正直毎年あふれかえって聞き飽きていると思っていいでしょう。
大事なのはそこからで、できればサクセスストーリーなんてものが聞ければ面接官は満足します。
例えば、アルバイトリーダーをしていたとすると
「その職場で何かを変え、業績を□%アップさせました」なんて言うと聞こえがいいですよね。その他にも人間関係がうまくいかなかったことに打開策を打ち出したなんていうのもどんな人なのか想像ができて良いと思います。
就活で運動部が強いことの理由の1つがここにあります。
もちろん、前提として何かに打ち込んでいるだとか休みを返上してまで頑張っているというイメージもあります。ですが、スポーツをしている限り必ずどこかで挫折をしてそれを経験に変えているという点があります。その経験があれば、その他大勢と同じ「頑張りました」にしっかりとした肉付けを行っていくことができるので運動部は就活に強いと言えます。
アルバイトを転々とすることは悪い事でしょうか?
問題を起こしてクビになり続けているのであればそれは良くないことだと思いますが、そういった方はあまり多くないでしょう。とすると、合わない・人間関係がうまくいかなっかったというところが理由になるかと思います。これは必ずしも悪いことだとは思いません。アルバイト先が合わなかった場合、「なんで合わなかったのだろう。次は合うアルバイト先を探すぞ!」と考えるはずなので、色々なアルバイト先を検討し選択します。ということは、その中で自分が譲れないものは何か考え他の方よりもより自分に合った働き方がわかっているということになり、これは就活において十分強みになります。他にも、様々な業種での働き方を知っていれば、業界ごとのアプローチの仕方も自然に覚えることができます。これは社会に出てからでは得難い経験になると思います。また、人間関係がうまくいかなかった場合も、うまくいったのはどういう勤務形態をとる仕事なのか知ることができますし、その場で適応している人はどう動いているのかなどの人の動き方をたくさん観察する機会があります。
転々としたことがある方は自分が今までどうだったのか一度考えてみましょう。
先ほども少し記述しましたが、正直、これをいう方はとても多いと思っていただいた方が良いです。
一見アルバイトリーダーなんて選ばれた役職に思えますが、年齢的に指名された場合もあれば、噓をつくことも簡単にできます。大事なのはアルバイトリーダーとして何をしたかです。それを話せなければその他大勢と同じになってしまいます。もし、何かを成し遂げたと言えない方は、これまでの働いていた環境とアルバイトリーダーに指名されてから何か変わったものはないか、職場の見え方・人の動きは何か変わっていないかよく考えてみてください。その違いが責任だと私は思っています。アルバイトリーダーには他の人より責任があると事実として理解することはできていても自分にどんな責任があるかまで理解ができる学生はそう多くありません。
そしてその責任にどう向き合うのかを考えることができれば自分だけのアルバイトリーダーの経験に必ずなります。これからアルバイトリーダーとしての経験ができる年齢の学生さんは責任が何なのかから考えていければいいのではないかと思います。もし、アルバイトリーダーとして指名されなかった場合でもできることはたくさんあります。
職場によって役職すらない場合も多いでしょう。
そんな中でアルバイトのメンバーをまとめたり、何か改善を行うことは間違えなく自主性になります。役職があっても指名されなかった場合、進んでサポートをしたり・選ばれたリーダーの動きを見るのは今いる職場を客観視するのにとても向いています。なので、役職がなかった場合も焦る必要はありません。あなただけの経験を面接官に伝えましょう。
就職活動は誰しもが初めての経験で、焦ってしまったり不安を感じてしまったりするでしょう。ですが、怖く見える面接官も、あなたはいったいどんな人なんだろう。一緒に働くとしたら何をしてくれるのだろうか。という風に、突き詰めると人となりを見ています。
自己分析なんて難しいものと捉えずに今まで自分はどう生きてきたのか、何が好きで何を苦手に感じているのか。自分の心と向き合う機会にして楽しんでもらえればいいと思います。