
面接でよく聞かれる質問のひとつが「他社の選考状況を教えてください」というものです。どこまで正直に答えればいいのか、嘘をついてもいいのか、と悩む就活生は少なくありません。
結論として、他社の選考状況は率直に答えた上で志望度の高さをアピールするのが正解です。「同業他社も受けていますが、貴社が第一志望です。理由は〇〇です」という構成が最も評価されます。嘘をついても面接官には見抜かれることが多く、一貫性のある正直な回答の方が信頼につながります。この記事では、企業が他社の選考状況を聞く理由・答え方の7つのポイント・状況別の回答例をまとめて解説します。
日本次世代企業普及機構 代表理事
岩元 翔
累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきました。他社の選考状況を聞かれた場合は、基本的には率直に答える方が良いでしょう。率直に答えた上で、志望度の高さや他社よりも惹かれている点などを伝えるようにしましょう。気を付けるべき点としては、なぜその会社を受けているのかを明確に答えられるようにしておくことです。あまりに違う系統の会社を受けている場合、企業理解が進んでいない・自己理解ができていないと判断されてしまう可能性があります。
📋 この記事でわかること
📎 面接対策の全体像:就活面接対策の完全ガイド
📎 頻出質問の総合:面接の頻出質問 完全攻略 / 面接の頻出質問と回答例まとめ

他社の選考状況について質問する意図は、企業によって異なります。ここでは、主な理由を5つ解説します。
他社の選考状況への回答から、入社意欲の高さや志望順位を把握でき、最終判断の参考となります。入社意欲や志望順位の高さは、早期離職や内定辞退を防ぐためにも大切な要素です。同程度の評価の学生が複数いる場合、企業としては自社への入社意欲が高い方に内定を出したいと考えています。
企業選びに一貫性があるか確かめたいとき、他社の選考状況が参考になります。似たような業界・職種を複数志望している人材なら、明確な就活の軸があるといえます。一方、さまざまな業種・職種を志望している就活生は、明確なビジョンを描けているとはいえません。
多くの採用担当者は、就活生が複数社を並行的に志望していることを大前提としています。他社の選考状況を聞く理由は、就活生のスケジュールを把握して最適なスピードで選考を進めるためです。選考スピードに大きな差があると、優秀な学生を逃す要因になります。
採用の精度を高める目的で、他社の選考状況を参考にするケースもあります。優秀な学生であれば他社からの評価も高く、順調に選考を進んでいるはずです。他社ではどのように評価されているのかを、自社の選考判断の材料として活用しています。
就活生が他社から高い評価を受けている優秀な人材の場合、自社も積極的に採用へ向けて行動しなくてはなりません。採用担当者は就活生から選考状況を聞いて、ライバル会社の選考スピードや出方を探っています。
▼ 他社の選考状況 答え方の3原則

面接官から他社の選考状況を聞かれたときは、相手の意図を汲んで答えることが大切です。同じ内容でも、答え方によって相手に与える印象は大きく異なります。
▼ 答え方7つのポイント 早見表
| ポイント | 要点 | |
|---|---|---|
| 1 | 第一志望と伝える | 本命であることを明確に |
| 2 | 一貫性を持たせる | 回答に矛盾を作らない |
| 3 | 差別化点を用意 | 他社との違いを語れるように |
| 4 | 落ちた企業は言わない | 不利な情報は不要 |
| 5 | 時期で工夫する | 選考時期に応じて調整 |
| 6 | 内定は保留期間も伝える | 正直かつ前向きに |
| 7 | 嘘をつかない | 誇張・虚偽は後で矛盾する |
答えるときは、良い印象を与えるために「御社が第一志望です」と伝えましょう。他社も受けていることを無理に隠す必要はありません。「他社も受けていますが、御社が第一志望です」と伝えると好印象につながります。
他社と併願している場合も、1社のみに応募しているときも、回答には一貫性を持たせることが大切です。何の関連性もない企業を複数受けていると思われれば、やみくもに企業選びをしている・志望度が低い学生と誤解されかねません。業界・職種が大きく異なる場合は、理由を明確に伝えられるように用意しておきましょう。
他社の選考状況について質問されるとき、「その中でなぜ弊社を志望したのか」と聞かれることがあります。選考企業がなぜ第一志望なのか・どのような点で差別化しているのかを伝えられるように準備しておきましょう。入念な企業研究が差別化のカギです。

すでに選考で落ちた企業がいくつかある場合、併願していたことを伝える必要はありません。他社にも応募中であると伝えるときは、結果が出ていない企業のみにしましょう。落ちた企業があることを伝えると、面接官に「能力が低いのではないか」と不安を与えます。
面接を受けた時期に合わせて、回答内容を変えることもテクニックのひとつです。一次面接では、前向きな姿勢を見せつつ一定の回答でも構いません。選択肢が絞られてくる最終面接の段階では、志望度が高い企業には他社よりも熱意が伝わるように回答しましょう。
他社ですでに内定をもらっていても、評価がマイナスになることはありません。内定を得ていることを正直に話し、保留期間も伝えることで多くのメリットを得られます。他社でも評価されている事実をアピールポイントにできる上、企業によっては内定の保留期間を配慮して選考スケジュールを組んでくれる場合もあります。
面接の場では嘘をつかず、志望度の高さや自分の長所をアピールすることが大切です。進学も視野に入れている方は、正直に迷っている心情も伝えたほうが好印象につながります。今後面接を予定している企業や最終選考に進んでいる応募先がある場合も、状況を正直に伝えたほうがスケジュールの面で考慮してもらえます。
⚠ 絶対に避けるべきNG回答
✕ やってはいけないNG回答
▼ 状況別 答え方の早見表
| 状況 | 答え方の方針 | 回答例 |
|---|---|---|
| 選考中が1社のみ | 正直に伝え第一志望の意欲を強調 | 「選考中は御社のみです」 |
| 選考中が複数 | 社数より「軸の一貫性」を示す | 「第一志望は御社です」 |
| 内定がある | 内定+保留して志望企業を待つ姿勢 | 「御社を第一に考えております」 |
| 業界がバラバラ | 共通する就活の軸で説明 | 「◯◯という軸で選んでいます」 |

上記のポイントをふまえた上で、ここでは実際にどのように回答すれば良いのかを状況別に解説します。
就活の時期によっては、選考に進んでいる企業が1社のみというパターンは珍しくありません。正直に現在の状況を伝えつつ、選考企業を強く志望していることを伝えましょう。
■ 回答例(1社のみの場合)
「エントリーを検討している企業はありますが、実際に応募して選考に進んでいるのは、第一志望の御社のみです。」
「御社にぜひ入社したいと思っておりますので、企業研究や準備の時間をすべて充てるため、他社の選考は受けておりません。」
他社にも応募中で、なおかつ選考が進んでいる場合は、隠すよりも正直に話しましょう。他社との共通点や違い・選考企業に魅力を感じている理由を添えて、他社よりも志望度が高いことをアピールしましょう。
■ 回答例(複数社の場合)
「現在、A社の最終面接を受けることとなっております。私は就職活動をはじめるにあたり、若手でも積極的にチャレンジできる企業で働きたいと目標を立てました。御社では実際に、〇〇のブランドの立ち上げを入社1年目で成し遂げた方がいらっしゃると知り、私の理想とする環境が整っていると感じました。そのため、御社を第一志望としております。」
「御社のほかに、同じ業種のA社とB社を受けております。どちらも二次面接を通過した状態で、次回最終面接を受ける予定です。同じ業種ですが、御社は業界の中でも真っ先にDX化やリブランディングに取り組まれており、柔軟で革新的なところが魅力的だと感じました。内定をいただきましたら、ぜひ御社に入社したいと考えております。」
他社からすでに内定をもらっていても、評価がマイナスになることはありません。正直に内定をもらっている事実を伝えつつ、他社よりも選考企業への入社を強く希望していることもアピールしましょう。
■ 回答例(内定あり)
「御社のほか、2社の選考を受けてどちらも内定をいただいております。しかし第一志望は御社と決めておりましたので、内定承諾はお待ちいただいている状態です。」
「御社以外に1社の選考を受けており、内定もいただきましたが、御社を第一志望と考えております。内定をいただきましたら、就職活動を終了させる予定です。」
就活で軸とする部分によっては、選考中の業界・職種が異なる場合もあります。それぞれの業界でどのような共通点を見つけたのか・何を重視して応募したのかが伝われば、不自然に思われる心配はありません。
■ 回答例(業界が異なる場合)
「御社のほか、2社で選考を受けております。どちらも業種は異なりますが、環境問題へ全社で積極的に取り組んでいる点が共通しており、応募に踏み切りました。中でも御社は、〇〇の開発で環境問題へ新しい視点からアプローチされており、ぜひ入社したいと思い、応募いたしました。」
「御社を含む、4社で選考を受けております。職種は異なりますが、お客様の体験を影から支えるプロフェッショナルである点は共通していると感じました。御社の〇〇職は、中でもクオリティ向上への取り組みが革新的で、大変魅力を感じたため、第一志望と考えております。」
Q1. 他社の選考状況 嘘をついてもいい?
嘘をつくことはおすすめしません。
「他社でも内定をもらっています」という嘘は、後の選考過程や入社後に矛盾が生じるリスクがあります。基本的には率直に現状を伝えた上で、この企業への志望度の高さをアピールする方向で回答しましょう。
Q2. 就活 他社の選考状況 何社まで答えていい?
受けている企業数に上限はありません。
ただし、業界や職種に一貫性がある場合は正直に伝えて問題ありません。業界が大きく異なる場合は、共通点と志望理由を明確に説明できるよう準備しておきましょう。
Q3. 選考状況 答え方 で最も印象が良い回答は?
「同業他社のB社・C社も選考中ですが、御社が第一志望です。
理由は御社の〇〇という強みが私のやりたいことに最も合致しているからです。内定をいただいた場合は就職活動を終了するつもりです」という構成が最も評価されます。志望度の高さと一貫性を同時に示せるからです。
Q4. 面接 就活状況 答え方 で内定が出ている場合は?
内定が出ていることは正直に伝えてOKです。
他社からも評価されている事実はむしろアピールポイントになります。「〇〇社から内定をいただいていますが、御社が第一志望のため保留しています」と伝えることで、企業側が選考スピードを配慮してくれる場合もあります。
Q5. 現在の就活状況 答え方 で選考中の企業が1社もない場合は?
「御社が第一志望のため、他社の選考は現在行っておりません。
御社の〇〇という点に強く惹かれており、入社に向けて準備を集中させています」と伝えましょう。志望度の高さとして好意的に受け取られるケースが多いです。
Q6. 落ちた企業も伝えるべき?
伝える必要はありません。
他社にも応募中であると伝えるときは、結果が出ていない企業のみを挙げましょう。落ちた企業を伝えると、面接官に「能力が低いのではないか」という不安を与える可能性があります。
Q7. 業界がバラバラな場合はどう答える?
業界が異なる場合は、共通する就活の軸を明確に説明します。
「環境問題への取り組み」「お客様志向」「DX推進」など、業界をまたいだ共通点を見つけて伝えると、一貫性のある回答になります。
Q8. 「他社の選考状況」を聞かれる時期はいつ?
主に二次面接以降や最終面接で聞かれることが多いです。
フェーズが進むほど志望度を確認したい意図が強くなるため、最終面接では特に「第一志望」を明確に伝えましょう。
Q9. 同業他社を受けていることはマイナスにならない?
むしろプラスになります。
同じ業界内で複数受けていることは、就活の軸が明確で一貫性があると評価されます。同業他社との違いを説明できれば、企業研究の深さもアピールできます。
Q10. 内定が出ている場合、保留期間はどう伝える?
「A社から内定をいただいており、回答期限は◯月◯日です」と具体的に伝えましょう。
企業側が選考スピードを調整してくれる場合があります。
Q11. 選考が進んでいる企業がない場合は?
正直に「現在は御社のみ選考が進んでいます」と伝えてOKです。
「御社が第一志望のため集中しています」と前向きな理由を添えると好印象です。
Q12. 他社の企業名は具体的に伝えるべき?
原則として企業名を具体的に伝える必要はありません。
「同業他社」「金融業界の数社」など、業界・業種レベルで伝えれば十分です。聞かれた場合のみ答えましょう。
Q13. 第一志望と言って大丈夫?他社にも第一志望と言っている場合は?
面接の場では「御社が第一志望」と伝えるのが原則です。
複数社で同じことを言っても問題ありません(企業同士で照合されることはありません)。ただし、本当に内定が出たときに辞退する場合は早めに連絡しましょう。
就職活動の場では、面接官から他社の選考状況について質問されることがよくあります。これは、就活生がどのような回答をするかを通じて、志望する企業への熱意や就職活動全体の一貫性など、さまざまな情報を得るためです。内定を獲得するためには、ただ正直に答えるのではなく、求められている回答内容を考慮することが大切です。
📌 この記事のまとめ
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