他社の選考状況の答え方|面接で聞かれる理由・7つのポイント・状況別の回答例を解説

面接でよく聞かれる質問のひとつが「他社の選考状況を教えてください」というものです。どこまで正直に答えればいいのか、嘘をついてもいいのか、と悩む就活生は少なくありません。

結論として、他社の選考状況は率直に答えた上で志望度の高さをアピールするのが正解です。「同業他社も受けていますが、貴社が第一志望です。理由は〇〇です」という構成が最も評価されます。嘘をついても面接官には見抜かれることが多く、一貫性のある正直な回答の方が信頼につながります。この記事では、企業が他社の選考状況を聞く理由・答え方の7つのポイント・状況別の回答例をまとめて解説します。

岩元翔

日本次世代企業普及機構 代表理事

岩元 翔

他社の選考状況を聞かれた場合は、基本的には率直に答える方が良いでしょう。率直に答えた上で、志望度の高さや他社よりも惹かれている点などを伝えるようにしましょう。気を付けるべき点としては、なぜその会社を受けているのかを明確に答えられるようにしておくことです。あまりに違う系統の会社を受けている場合、企業理解が進んでいない・自己理解ができていないと判断されてしまう可能性があります。

◆ この記事でわかること

  • 企業が他社の選考状況を聞く5つの理由
  • 答え方の7つのポイント
  • 状況別の回答例(1社のみ・複数社・内定あり・業界が異なる場合)
  • よくある疑問Q&A

◆ 関連記事:面接の頻出質問と回答例まとめ|逆質問・NGパターンも完全解説

企業が他社の選考状況を聞くのはなぜ?

他社の選考状況を聞く面接官

他社の選考状況について質問する意図は、企業によって異なります。ここでは、主な理由を5つ解説します。

理由1|入社意欲の高さを知るため

他社の選考状況への回答から、入社意欲の高さや志望順位を把握でき、最終判断の参考となります。入社意欲や志望順位の高さは、早期離職や内定辞退を防ぐためにも大切な要素です。同程度の評価の学生が複数いる場合、企業としては自社への入社意欲が高い方に内定を出したいと考えています。

理由2|就活の軸を知るため

企業選びに一貫性があるか確かめたいとき、他社の選考状況が参考になります。似たような業界・職種を複数志望している人材なら、明確な就活の軸があるといえます。一方、さまざまな業種・職種を志望している就活生は、明確なビジョンを描けているとはいえません。

理由3|志望者のスケジュールを確認するため

多くの採用担当者は、就活生が複数社を並行的に志望していることを大前提としています。他社の選考状況を聞く理由は、就活生のスケジュールを把握して最適なスピードで選考を進めるためです。選考スピードに大きな差があると、優秀な学生を逃す要因になります。

理由4|他社からの評価を確認するため

採用の精度を高める目的で、他社の選考状況を参考にするケースもあります。優秀な学生であれば他社からの評価も高く、順調に選考を進んでいるはずです。他社ではどのように評価されているのかを、自社の選考判断の材料として活用しています。

理由5|他社との就活競争に負けないため

就活生が他社から高い評価を受けている優秀な人材の場合、自社も積極的に採用へ向けて行動しなくてはなりません。採用担当者は就活生から選考状況を聞いて、ライバル会社の選考スピードや出方を探っています。

面接で他社の選考状況を聞かれた際の7つのポイント

他社の選考状況の答え方ポイント

面接官から他社の選考状況を聞かれたときは、相手の意図を汲んで答えることが大切です。同じ内容でも、答え方によって相手に与える印象は大きく異なります。

ポイント1|御社が第一志望であることを伝える

答えるときは、良い印象を与えるために「御社が第一志望です」と伝えましょう。他社も受けていることを無理に隠す必要はありません。「他社も受けていますが、御社が第一志望です」と伝えると好印象につながります。

ポイント2|回答には一貫性を持たせる

他社と併願している場合も、1社のみに応募しているときも、回答には一貫性を持たせることが大切です。何の関連性もない企業を複数受けていると思われれば、やみくもに企業選びをしている・志望度が低い学生と誤解されかねません。業界・職種が大きく異なる場合は、理由を明確に伝えられるように用意しておきましょう。

ポイント3|選考企業を差別化できるポイントを探しておく

他社の選考状況について質問されるとき、「その中でなぜ弊社を志望したのか」と聞かれることがあります。選考企業がなぜ第一志望なのか・どのような点で差別化しているのかを伝えられるように準備しておきましょう。入念な企業研究が差別化のカギです。

ポイント4|選考で落ちた企業を伝える必要はない

選考で落ちた企業は伝えなくていい

すでに選考で落ちた企業がいくつかある場合、併願していたことを伝える必要はありません。他社にも応募中であると伝えるときは、結果が出ていない企業のみにしましょう。落ちた企業があることを伝えると、面接官に「能力が低いのではないか」と不安を与えます。

ポイント5|面接の時期によって回答を工夫する

面接を受けた時期に合わせて、回答内容を変えることもテクニックのひとつです。一次面接では、前向きな姿勢を見せつつ一定の回答でも構いません。選択肢が絞られてくる最終面接の段階では、志望度が高い企業には他社よりも熱意が伝わるように回答しましょう。

ポイント6|内定が出ている場合は保留期間を伝えておく

他社ですでに内定をもらっていても、評価がマイナスになることはありません。内定を得ていることを正直に話し、保留期間も伝えることで多くのメリットを得られます。他社でも評価されている事実をアピールポイントにできる上、企業によっては内定の保留期間を配慮して選考スケジュールを組んでくれる場合もあります。

ポイント7|嘘をつかない

面接の場では嘘をつかず、志望度の高さや自分の長所をアピールすることが大切です。進学も視野に入れている方は、正直に迷っている心情も伝えたほうが好印象につながります。今後面接を予定している企業や最終選考に進んでいる応募先がある場合も、状況を正直に伝えたほうがスケジュールの面で考慮してもらえます。

! 絶対に避けるべきNG回答

  • 「御社しか受けていません」という嘘をつく(後で矛盾が生じるリスクがある)
  • 「内定が5社あります」など誇張した数字を伝える
  • 業界がバラバラな場合に理由を説明せず「何となく受けています」と伝える
  • 「特に第一志望は決めていません」と志望度の低さを見せる

【回答例】他社の選考状況の答え方

他社の選考状況の回答例

上記のポイントをふまえた上で、ここでは実際にどのように回答すれば良いのかを状況別に解説します。

選考中の企業が1社のみの場合

就活の時期によっては、選考に進んでいる企業が1社のみというパターンは珍しくありません。正直に現在の状況を伝えつつ、選考企業を強く志望していることを伝えましょう。

■ 回答例(1社のみの場合)

「エントリーを検討している企業はありますが、実際に応募して選考に進んでいるのは、第一志望の御社のみです。」

「御社にぜひ入社したいと思っておりますので、企業研究や準備の時間をすべて充てるため、他社の選考は受けておりません。」

選考中の企業が複数ある場合

他社にも応募中で、なおかつ選考が進んでいる場合は、隠すよりも正直に話しましょう。他社との共通点や違い・選考企業に魅力を感じている理由を添えて、他社よりも志望度が高いことをアピールしましょう。

■ 回答例(複数社の場合)

「現在、A社の最終面接を受けることとなっております。私は就職活動をはじめるにあたり、若手でも積極的にチャレンジできる企業で働きたいと目標を立てました。御社では実際に、〇〇のブランドの立ち上げを入社1年目で成し遂げた方がいらっしゃると知り、私の理想とする環境が整っていると感じました。そのため、御社を第一志望としております。」

「御社のほかに、同じ業種のA社とB社を受けております。どちらも二次面接を通過した状態で、次回最終面接を受ける予定です。同じ業種ですが、御社は業界の中でも真っ先にDX化やリブランディングに取り組まれており、柔軟で革新的なところが魅力的だと感じました。内定をいただきましたら、ぜひ御社に入社したいと考えております。」

他社からすでに内定をもらっている場合

他社からすでに内定をもらっていても、評価がマイナスになることはありません。正直に内定をもらっている事実を伝えつつ、他社よりも選考企業への入社を強く希望していることもアピールしましょう。

■ 回答例(内定あり)

「御社のほか、2社の選考を受けてどちらも内定をいただいております。しかし第一志望は御社と決めておりましたので、内定承諾はお待ちいただいている状態です。」

「御社以外に1社の選考を受けており、内定もいただきましたが、御社を第一志望と考えております。内定をいただきましたら、就職活動を終了させる予定です。」

選考中の業界が異なる場合

就活で軸とする部分によっては、選考中の業界・職種が異なる場合もあります。それぞれの業界でどのような共通点を見つけたのか・何を重視して応募したのかが伝われば、不自然に思われる心配はありません。

■ 回答例(業界が異なる場合)

「御社のほか、2社で選考を受けております。どちらも業種は異なりますが、環境問題へ全社で積極的に取り組んでいる点が共通しており、応募に踏み切りました。中でも御社は、〇〇の開発で環境問題へ新しい視点からアプローチされており、ぜひ入社したいと思い、応募いたしました。」

「御社を含む、4社で選考を受けております。職種は異なりますが、お客様の体験を影から支えるプロフェッショナルである点は共通していると感じました。御社の〇〇職は、中でもクオリティ向上への取り組みが革新的で、大変魅力を感じたため、第一志望と考えております。」

よくある疑問Q&A

Q. 他社の選考状況 嘘をついてもいい?

嘘をつくことはおすすめしません。「他社でも内定をもらっています」という嘘は、後の選考過程や入社後に矛盾が生じるリスクがあります。基本的には率直に現状を伝えた上で、この企業への志望度の高さをアピールする方向で回答しましょう。

Q. 就活 他社の選考状況 何社まで答えていい?

受けている企業数に上限はありません。ただし、業界や職種に一貫性がある場合は正直に伝えて問題ありません。業界が大きく異なる場合は、共通点と志望理由を明確に説明できるよう準備しておきましょう。

Q. 選考状況 答え方 で最も印象が良い回答は?

「同業他社のB社・C社も選考中ですが、御社が第一志望です。理由は御社の〇〇という強みが私のやりたいことに最も合致しているからです。内定をいただいた場合は就職活動を終了するつもりです」という構成が最も評価されます。志望度の高さと一貫性を同時に示せるからです。

Q. 面接 就活状況 答え方 で内定が出ている場合は?

内定が出ていることは正直に伝えてOKです。他社からも評価されている事実はむしろアピールポイントになります。「〇〇社から内定をいただいていますが、御社が第一志望のため保留しています」と伝えることで、企業側が選考スピードを配慮してくれる場合もあります。

Q. 現在の就活状況 答え方 で選考中の企業が1社もない場合は?

「御社が第一志望のため、他社の選考は現在行っておりません。御社の〇〇という点に強く惹かれており、入社に向けて準備を集中させています」と伝えましょう。志望度の高さとして好意的に受け取られるケースが多いです。

まとめ

就職活動の場では、面接官から他社の選考状況について質問されることがよくあります。これは、就活生がどのような回答をするかを通じて、志望する企業への熱意や就職活動全体の一貫性など、さまざまな情報を得るためです。内定を獲得するためには、ただ正直に答えるのではなく、求められている回答内容を考慮することが大切です。

◆ この記事のまとめ

  • 企業が他社の選考状況を聞く理由は入社意欲の確認・就活の軸の把握・スケジュール調整・他社評価の参考・競争に勝つための5つ
  • 基本方針は「率直に答えた上で志望度の高さをアピールする」こと
  • 選考で落ちた企業は伝える必要なし。内定が出ている場合は正直に伝えてOK
  • 業界が異なる場合は共通点と志望理由を明確に説明できるよう準備する
  • 嘘をつかず、一貫性のある回答で志望度の高さを伝えることが最重要

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運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。

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