
「有給取得率が高い業界は?」「有給って実際どれくらい使える?」「年間休日が多い企業ってどこ?」——働く時間と休む時間のバランスは、人生の質を決定する重要な要素です。同じ給料でも、有給20日と5日では「実質的な労働価値」が全く違います。
結論、日本の平均有給取得率は約62%(年20日中12.4日)・公務員と大手電力ガスは80%超、一方で宿泊・飲食は50%以下。本記事では、業界別有給取得率ランキング・年間休日ランキング・有給を取りやすい企業の特徴・有給100%取得義務化の実態・落とし穴・面接での聞き方・Q&A 13問まで、累計3,625社を審査した認定機関の視点で徹底解説します。
日本次世代企業普及機構 代表理事
岩元 翔
累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきました。有給取得率は「企業が社員の休む権利をどう守るか」を示す重要指標です。2019年から年5日の有給取得が法律で義務化されましたが、実態は企業によって大きく異なります。取得率80%超のホワイト企業では「有給を取るのが当たり前」の文化があり、人生の質が大きく変わります。年間休日125日超+有給80%取得=年間145日休める計算になります。
🔔 2026年7月、ホワイト企業認定の審査基準が改定されました
ホワイト財団が定義する「ホワイト企業」とは、家族や社会に応援される、次世代に残していきたい企業のこと。今回の改定では、この定義により忠実に沿った基準へと強化されました。「ビジネスモデル/生産性」は「未来を創るビジネスモデル」へ、「ダイバーシティ&インクルージョン」は「多様な価値観の尊重」へと名称変更され、各設問の内容もより詳細化されています。
📋 この記事でわかること
📎 詳しくはこちら:福利厚生ランキング2026|大手企業100社完全比較
📎 残業時間:業界別 残業時間ランキング【ホワイト/ブラック判定付き】
目次
有給休暇には法律で定められた付与日数と、企業独自の上乗せ制度があります。
📋 有給休暇の付与日数(法定)
入社6ヶ月後
10日付与(初回)
入社1年6ヶ月後
11日付与
入社2年6ヶ月後
12日付与
⭐ 入社6年6ヶ月以上
年間20日付与(法定最大)
法律上の有給取得義務(2019年〜)
付与日数10日以上の社員は年5日の取得が義務
※ホワイト企業では入社時から有給付与・年間25日付与のケースも
📊 国際比較 有給取得率
🥇 フランス・ブラジル・ドイツ → 100%(完全取得文化)
🥈 イタリア・スペイン → 95%
🥉 イギリス → 80%
アメリカ → 75%
⚠ 日本 → 約62%(先進国最下位クラス)
※日本の平均取得日数は年12.4日(付与20日中)
⚠ 日本の現実:欧州先進国は有給取得率90〜100%が当たり前。日本の62%は先進国で最下位レベル。だからこそ、業界・企業による差を見極めることが重要です。
🏆 業界別 有給取得率TOP10
🥇 1位 公務員(国家・地方) → 約85〜90%
🥈 2位 大手電力・ガス → 約85%超
🥉 3位 大手化学・素材メーカー → 約80%
4位 大手鉄道 → 約80%
5位 大手食品・自動車 → 約75〜80%
6位 大手通信(NTT・KDDI等) → 約70〜75%
7位 大手製薬 → 約70%
8位 大手電機・機械 → 約70%
9位 大手金融(メガバンク・大手保険) → 約65%
10位 大手商社 → 約60〜65%
※業界の傾向・大手企業ベースの目安
⚠ 有給取得率が低い業界TOP5
⚠ 1位 宿泊業・飲食サービス → 約45%
⚠ 2位 小売業 → 約50%
3位 医療・福祉 → 約53%
4位 建設業 → 約55%
5位 教育・学習支援業 → 約55%
有給取得率と並んで重要なのが年間休日。120日超なら本物のホワイト企業の目安です。
📅 業界別 年間休日数ランキング
🥇 1位 公務員(国家・地方)
年間休日125日超(土日祝+夏季・年末年始休暇)
🥈 2位 大手電力・ガス・通信
年間休日122日(土日祝+夏季・年末年始+リフレッシュ休暇)
🥉 3位 大手化学・素材・製薬
年間休日120日(交代制勤務除く)
4位 大手食品・自動車・電機
年間休日120日
参考:中小企業全般
年間休日100〜115日が一般的
💡 計算ポイント:年間休日125日+有給20日×取得率80% = 年間141日休める計算。年間休日105日(中小)+有給60%だと年間117日。差は年間24日(約1ヶ月分)です。
2019年4月から、年10日以上の有給付与社員には年5日の取得が義務化されました。違反企業には罰則も。
📋 有給取得義務化の影響
義務化の内容
年10日以上の有給付与社員は年5日以上の取得が義務
違反企業には30万円以下の罰金
義務化後の変化
2018年(義務化前):取得率52%
2024年(現在):取得率62%
+10%の改善
課題:形だけ取得
企業から「指定有給」として強制取得させる企業も。「希望日に取れる」かが本物のホワイト企業の見分け方
有給取得率の数値を公開している
採用ページ・IR資料・統合報告書で具体的な取得率を明示している企業は本物
連続有給・リフレッシュ休暇の制度
「5日連続有給+土日で9連休」制度のある企業はホワイト
時間単位有給制度
1時間単位・半日単位で取得可能=育児・通院との両立がしやすい
経営陣が率先して有給取得
「上司が休まないと部下も休めない」のが日本企業の現実。経営陣からの率先垂範が鍵
業務の属人化を排除する仕組み
バックアップ体制があれば「自分しか分からない仕事」がなくなり休める
⚠ 有給取得率の5つの落とし穴
落とし穴①「強制取得」で取得率を水増し
→ 会社指定の日に有給を取らせて数字をアップ。希望日に取れるかを確認
落とし穴②「夏季休暇・年末年始休暇」を有給扱い
→ 本来の休日を有給とカウントして取得率を増やすケース
落とし穴③「平均値」で本当の実態が見えない
→ 部署・職種により大きく異なる。配属予定部署の実態確認が必要
落とし穴④「申請しづらい雰囲気」
→ 制度はあっても「忙しいから無理」「上司の許可が下りない」企業も
落とし穴⑤「年5日のみ強制取得」型
→ 義務化対応で5日のみ取らせて、残り15日は使えない企業もある
🏢 業界別 有給文化の特徴
公務員・電力ガス・通信(取得率85%超)
「有給を取るのが当たり前」の文化。連続取得・夏季休暇との組み合わせもOK
大手メーカー(取得率70〜80%)
工場のシフト制で計画的に取得しやすい。年5日連続取得を会社が推奨
大手金融(取得率60〜70%)
「連続休暇(マネロン防止)」が義務化されている。1週間以上の連続休暇を取らせる文化
大手商社・コンサル(取得率50〜65%)
激務だが、長期休暇は取りやすい。プロジェクト合間に2週間休む文化
⚠ 宿泊飲食・小売(取得率45〜50%)
人手不足で有給を取りづらい業界。シフト制で代休扱いになるケース多
💬 聞き方の例
⚪ OKな聞き方
「働き方の柔軟性について教えてください」
「配属予定部署の有給取得率はどれくらいでしょうか」
「リフレッシュ休暇の取り方を教えてください」
✗ NGな聞き方
「有給はちゃんと取れますか?」(攻撃的)
「年5日以上取れますか?」(義務化されてるので当たり前)
「休みは多いですか?」(漠然としすぎ)
Q1. 有給取得率の全国平均は?
日本の平均は約62%(付与20日中12.4日取得)。義務化前(2018年)の52%から10%改善しましたが、フランス・ドイツ(100%)に比べると先進国で最下位レベルです。
Q2. 有給取得率が高い業界は?
公務員(85〜90%)・大手電力ガス(85%超)・大手化学素材(80%)がトップ3。インフラ系・装置産業ほど計画的に休める文化が定着しています。
Q3. 有給取得率が低い業界は?
宿泊飲食(45%)・小売(50%)・医療福祉(53%)が低水準。人手不足とシフト制が要因。代休扱いになるケースも多いです。
Q4. 新卒1年目で有給は何日もらえる?
入社6ヶ月後に10日付与が法定基準。ホワイト企業は入社時から付与するケースもあります。年5日の取得が義務化されています。
Q5. 有給取得は義務化された?
2019年4月から年10日以上の付与社員は年5日の取得が義務化。違反企業には30万円以下の罰金があります。ただし「希望日に取れるか」は別問題です。
Q6. 年間休日が多い業界は?
公務員(125日超)・大手電力ガス通信(122日)・大手化学製薬(120日)がTOP。120日超なら本物のホワイト企業の目安です。
Q7. 有給取得率の数値はどこで調べる?
①企業の採用ページ ②有価証券報告書 ③統合報告書 ④就職四季報 ⑤OpenWorkの5ステップ。大手企業は具体的な数値を公開しているケースが多いです。
Q8. 有給100%取得は可能?
企業によります。大手電力ガス・公務員の一部部署では100%のケースも。100%取得を目標にしている企業を就活時に探しましょう。
Q9. 連続有給は何日取れる?
企業文化次第ですが、ホワイト企業は5日連続+土日=9連休を推奨。大手金融はマネロン防止の連続休暇(1週間以上)が義務化されています。
Q10. 残った有給はどうなる?
付与日から2年で時効消滅します。20日付与×2年=最大40日まで貯められる計算。ホワイト企業は時効有給の積み立て制度(病気時に使える)もあります。
Q11. 有給を取ると評価が下がる?
本来は違法な不利益取扱いです。しかし旧来型企業では暗黙のプレッシャーがあるケースも。OpenWorkの口コミで実態を確認しましょう。
Q12. 時間単位有給とは?
1日単位ではなく1時間単位で取得できる制度。年5日まで時間単位での取得が可能。通院・育児・介護との両立がしやすく、ホワイト企業に多い制度です。
Q13. 有給取得率以外で見るべき指標は?
①年間休日数 ②残業時間 ③離職率 ④平均勤続年数 ⑤くるみん認定の5指標を合わせて確認。残業時間ランキングと離職率ランキングも合わせて確認しましょう。
有給取得率は「企業が社員の休む権利をどう守るか」を示す重要指標です。日本平均62%は先進国最下位レベルですが、業界別では公務員・大手電力ガス通信・大手化学素材は80%超と高水準。年間休日125日+有給80%取得で年間141日休める計算になります。ただし「強制取得で水増し」のケースもあるため、希望日に取れるかを口コミで確認することが大切です。
📌 この記事のまとめ
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