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自己分析とは、自分の特徴や性格を理解するために、これまでの考え方や経験を振り返って整理整頓することです。
自己分析をしておくことにより「本来の自分自身のこと」と「自分が仕事選びで大切にしていること(軸)」を明確にすることができます。
この2つは面接やエントリーシート(ES)など、就職活動の多くの場面で確認されることが多いため、わかりやすく端的に説明できるよう、自分自身が正しく理解していることが大切になります。
例えば、面接で志望動機を尋ねられた際、
「御社の○○な社風に惹かれたから」
「御社の○○という企業理念に惹かれたから」
「御社の社員の皆さんの考え方を踏まえて、一緒に働きたいと思ったから」
などと伝えれば良いと思うかもしれません。
しかし、これではあなたが入社して何をやりたいと考えているのか、企業側は判断ができず、「あたなと一緒に働きたい」と思ってもらうことが難しいでしょう。
「なぜ惹かれたのか」、「具体的にどの部分に惹かれたのか」など、しっかりとした理由を伝えなければ採用担当者の印象には残りません。
この、「なぜ」を明らかにして企業へ伝えるためには、自分の考え方や、何を大切にしている人間なのかを、自己分析で明らかにしておくことがとても大切です。
就職活動で、面接官に自分の事を分かりやすく伝えることは重要な要素の一つです。
「自分がどのような人間なのか」を伝える際、事実や根拠を一緒に伝えることによって、説得力を増すことができるため、事前に準備しておきましょう!
具体的にいつまでに自己分析をやっておかないといけない、という決まりはありません。
また、「企業研究するまでに、自己分析が終わっていないとまずいのでは…」と就職活動準備の着手の順番について不安に思う方も多いかもしれません。
ですが、自己分析の前に自分が気になった企業を調べ、エントリーシートを書きながら自己分析しても問題はありません。
自己分析は就職活動を通して深めていくものですので、一度実施したら終わりではなく、企業研究や面接を重ねていくにつれ、「自分自身の本当の考え」や「自分が仕事選びで大切にしたいこと(軸)」の理解が深まっていくので、その都度新しく得た観点や考えを整理整頓していきましょう。
しかし、最近は就職活動が早期化しているため、サマーインターンの選考前に自己分析をしておける場合は、早期に取り組みことをおすすめします。100%出来ていなくても、早期から少しでも取り組んでおくことにより、その後の就職活動をスムーズに進められますので、周りの人と相談しながら取り組んでいきましょう。
自己分析の進め方として、
“自分が生まれてから現在までを振り返り、楽しかったこと、努力したこと、挫折したことなど、様々な出来事やエピソードを書き出してみると良い”
と聞くことが多いかと思います。
しかし、これらの対応だけだとエピソードを並べるのみになってしまう可能性が高いです。
今回は、より具体的な自己分析が完成するまでの進め方をご紹介いたします。
これまでの自分史を振り返り、特に印象的なエピソードなどをパソコンや紙に書き出したら、そのうちの1つのテーマについて深掘りしていきましょう。
「頑張ったこと」「辛かったこと」「楽しかったこと」など自己分析するにあたってテーマを1つ決めてみましょう。
今回は、「頑張ったこと」をテーマにして、掘り下げてみましょう。
これまでの人生で「頑張ったこと」に関する、出来事を振り返り、複数挙げてみましょう。
・中学のサッカー部の練習や試合を頑張った
・高校で生徒会活動を頑張った
・志望校に合格するため受験勉強を頑張った
・ゼミで発表するために論文作成を頑張った
・地域のボランティア活動を頑張った
・飲食店のアルバイトを頑張った など
頑張ってきたことを1つずつを掘り下げていくと、自分では気づかなかった考え方、ある程度理解していたが言語化できていなかった価値観などが見えてきます。
(例)『飲食店のアルバイトを頑張った』の掘り下げ方
『ファミレスのアルバイトを頑張った』
「なぜ」頑張れた?
⇓
助け合いながら、一緒に楽しく働けるメンバーがたくさんいたから
「なぜ」楽しく働けるメンバーがいると頑張れた?
⇓
このメンバーで、お店に来てくれたお客様を喜ばせたいという前向きな気持ちになれたから
「なぜ」お客様を喜ばせたいという前向きな気持ちになれた?
⇓
メンバー全体が、各々の長所を活かし、協力しながら仕事に取り組むことができたから
「なぜ」各々の長所を活かして協力しながら、仕事に取り組むことが良い思う?
⇓
自分の長所を活かすと、さらに前向きに仕事に取り組め、チーム全体の団結力も高まるから
「なぜ」このアルバイトが好き?
⇓
チーム全体が好きなことももちろんあるが、
お客様からの「ありがとう」「美味しかったよ」という言葉を頂ける瞬間が大好きだから
このように掘り下げてみると、
「一緒に働くメンバーを大切にし、お互いに高め合っていきたい」
「お客様からの感謝の言葉を大切にしている」
などの価値観が見えてきます。
また、可能であれば1つの「頑張ったこと」に対して、4~5回程度「なぜ」を繰り返すといいでしょう。選んだエピソードによって、掘り下げやすいもの、掘り下げにくいものもあるはずです。
掘り下げやすいものに関しては、自分自身にとって特に印象的だったものである可能性が高く、より具体的に掘り下げることができた方が多いのではないでしょうか?
自分の言葉で企業に熱意や思いを伝えることが重要になる採用選考時には、そのようなエピソードを選択してみることもおすすめします。
自分自身を振り返るためのきっかけ等は、気づいていないだけで様々な場面に転がっています。
どの手法を取るかは、具体的な行動内容を言語化できる、自分が思い出しやすいなど、掘り下げやすいものを選択しましょう。
大切なことは、そこから「深く考えていく」ということです。
自分史の振り返りをし、「活用できるエピソード」を選ぶのではなく、その事実の中に出てきた「自分の本当の性格」「価値観」「個性」などを考えてみることが大切です。
今回は自己分析に関する、一部の例をお話させていただきましたが、他に方法も複数あるかと思いますので周りの知り合いなどにも、どのように自己分析を実施しているかなど情報交換しながら進めていくと良いかと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回の記事が、少しでも皆さんの参考になっていれば幸いです。
納得のいく自己分析や就職活動ができることを応援しております!