就活生の疑問を解決!!適性検査「SPI」とは解説

2023.07.03

はじめに

「次回の選考はSPIを実施します」と聞いて、

 

SPIとは…

どんな対策が必要なんだろうか…

 

このように不安に思われる方も多いのではないでしょうか?

本記事ではSPIについて詳しくご紹介します。

 

 

SPIとは

SPIとは「Synthetic Personality Inventory」の略で、「総合適性検査」を指し、結果から受検者の性格や知的能力を確認します。

 

 

主に就職や転職の際の採用試験で行われる適性検査の1つで、リクルートキャリア社が開発しました。

 

 

パソコンを使用した回答が基本ですが、筆記も受けることができます。

 

 

1974年に「学歴や職歴などの表面的な情報だけではなく、個人の資質をベースとした採用選考に寄与したい」という考え方から誕生しました。

 

一般社会人として広く必要とされる資質(性格・能力)を測定する適性検査として利用されており、今や、9割以上の企業が新卒採用で適性検査を活用しているといわれています。

 

中でもSPIは2023年3月期実績で、利用社数は年間15,500社、受検者数は217万人と適性検査サービス導入社数No.1(直近1年)※の適性検査です。

 

参照記事:https://www.spi.recruit.co.jp/spi3news/000039.html

 

 

SPIのテストの結果は下記のように活用されます。

 

就活生を理解するための参考情報

入社後の配属先の確定

入社後に上司に人柄を理解してもらうための人物情報 など

 

SPIの内容

SPIの受験内容は、大きく下記の2つに分類されています。

 

 

②働く上で必要となる基礎的な能力を測る「能力検査」

①応募者の人となりを把握するための「性格検査」

 

SPIには、はっきりとした合格ラインは企業によって異なり、30%程度の得点率で合格の企業や80~90%の得点を求められる企業もあります。

 

 

受験者の多い大企業は、 一次選考前の足切りとして合格ラインを高めに設定していることも多くなっています。

 

また、採用時に活用する以外にも内定後にテストを実施する企業もあり、適正に合った配属先を決定する参考資料として使われる場合もあります。

 

能力検査

SPIの能力検査は、働く上で必要となる、基礎的な能力を測る検査となっています。

 

具体的に、「言語分野」と「非言語分野」の2種類の問題があり、 『何を問われているか』を正しく理解して、どのようなプロセスで考えれば答えが出そうかを合理的に考え、効果的・効率的に処理していく能力が測れるといわれています。

 

 

簡単に言えば、言語分野は国語、非言語分野は数学のような問題となっていますが、問題数が多いので時間内にどれだけの問題が解けるかがポイントです。

 

企業によって、能力検査に英語の問題が出題されることもあります。

 

検査は、得点が高ければ高いほど良いというものではなく、その企業が求める能力水準を満たしているかどうかという点で評価され、求める能力の水準はそれぞれの企業によって異なります。

 

言語分野とは

言語分野では、国語の問題が出され、主に言葉の意味や話の要旨を的確にとらえて理解できる力があるかどうかを測る問題が出されます。

 

具体的には、2語の関係、空欄補充、語句の意味、文の並び替え、熟語の成り立ち、長文読解などについて出題されます。

 

 

対策としては、文章を読むことに慣れるために新聞や本を読むようにする、意味が分からない言葉は調べて自分のボキャブラリーを増やすなどがあります。数多くの文章を繰り返し読んでいくことで単語の意味を自然と理解できるようになるはずです。

 

SPIの言語分野の問題は、よく出題される単語をよく覚えて、語彙力を伸ばすことが大切だといえるでしょう。

 

対策さえしておけば、高得点を狙える問題といえます。

非言語分野

 

非言語分野では、数的な処理や、論理的思考力を問われる問題があります。

 

具体的には、推論、場合の数、確率、集合、損益算、速度算、表・資料の読み取り、長文読み取り計算、代金の清算、料金の割引、割合の計算、分割払いなどについて出題されます。

 

時間がかかる問題もありますが、分からない場合には次の問題に取り掛かる方が効率良く回答できます。問題集を毎日やり、問題を解くことに慣れておくことが重要です。

 

 

とにかく時間との戦いになりますので、自分で練習する場合にも、時間を計りなるべく早く問題を解いていくようにすると良いでしょう。

 

 

苦手だと感じる人も多くいますが、繰り返し問題を解いて慣れることがポイントとなります。

 

性格検査

 

SPIの性格検査は、「行動」「意欲」「情緒」「ライスケール」の4分野に分かれていて、それぞれの性向をテストします。

 

普段の行動や考え方などについての質問があり、その人がどんな人なのか、どのような仕事や組織に向いていそうかなど、人となりを把握するための検査となっています。

 

物事や人、目標などに対する考え方などについて、2つの選択肢の中でどちらが自分に当てはまるかを選択していきます。

 

自信の性格テストなので、どちらが正しい、間違っているなど正解はありませんが、答えに一貫性が無かったり、答えが矛盾していたりすると落ちてしまう可能性もあるため、正直に答えることが大切です。

 

また、極端な回答も避けたほうが無難でしょう。

 

SPIの受検方法

SPIには、大きく分けて4つの受験方法があります。

 

テストセンター方式とは

テストセンター方式とは、企業の採用で実施されるテストを外部会場で受ける方式です。

 

企業から受検依頼のメールが来たら、Webで日程・会場を予約しパソコンやスマホで性格検査を受けた後、予約した日に会場に出向き、テストに臨みます。SPIテストの主流はこの方式で、受検者の65%程度が受けていると言われます。

 

Webテスティングとは

Webテスティングとは、自宅のパソコンでテストを受けるスタイルです。

 

日程・会場が指定されない分、自分の都合に合わせて受けることができます。

 

ペーパーテスト方式とは

ペーパーテスト方式とは、文字どおり通常の紙ベースです。

 

受験者は実施する企業に来社し、マークシート方式のテストをおこないます。

 

能力検査と性格検査を合わせた時間は、センター方式とWeb方式が約65分、ペーパー方式は約110分です。

 

また、前者2つはテスト結果を即座に企業側が把握できますが、マークシート方式は少しタイムラグ(最短3時間程度)が生じるなどの違いがあります。

 

インハウスCBTとは

インハウスCBTとは、企業のパソコンで受検するものです。

 

現在は、インハウスCBTを実施している企業は少なくSPI検査全体の割合から考えると、1%ほどといわれています。

 

家で受けるwebテスティングでの受検に比べ、インハウスCBTでの受検は、不正をしにくい状況となります。

 

SPI実際の受験

SPIを受検した人のほとんどが、問題の数が多いと驚かれます。

 

能力適性検査を例に挙げると、言語問題40問を30分、非言語問題30問を40分で解くことになります。単純な計算問題なら問題はありませんが、語句問題や文章問題もあり、時間が足りなくなることがほとんどです。

 

しかし、早く解くことだけを意識しすぎると、ミスが多くなって不正解を増やしてしまうこともあります。

 

SPIはスピードと正確さの両立が大きなポイントです。

 

最初は、問題を正確に解くことを意識して、慣れてきたら徐々にスピードをつけるように繰り返し練習することが重要です。

 

準備はできるだけ早く始めるほうが良いでしょう。

 

業界研究や会社説明会、会社訪問などやることはたくさんありますが、空いた時間を活用して問題集での対策を進めておきましょう。

 

また、性格検査につきましては正直にご回答頂くことをお勧めします。

SPIにおける性格検査に、正解・不正解はないので問題を読み、正直に答えることが大切です。

 

問題によって答えが矛盾していたり、一貫性がないと、悪い印象を与えてしまうこともあります。また、極端な答えも、望ましくありません。

 

企業の風土や社風と合わない解答をすると、落ちてしまうこともあります。企業の特性をしっかりと事前に理解しておいて、企業に合わせた回答をすることもポイントです。企業のホームページや企業理念などから、どのような人材が求められているかを理解してきましょう。

 

 

 

まとめ

SPIは、時間配分が鍵となっており限られた時間の中で、どれだけ多くの問題が解けるかがとても重要となっています。

 

しかし、その一方で、早ければ良いというわけでもなく、正確さも同時に求められます。対策としては、問題集を繰り返し解くことが挙げられます。

 

インターネットや問題集を利用して、繰り返し練習をしていくことが一番の方法と考えられます。自分の苦手なところを分析して、集中的に取り組むのも良いでしょう。

 

時間を計り、本番と同じような状況で問題を解くことも対策として大切です。

 

毎日のすきま時間をうまく利用して、少しずつでも継続して取り組むことで、SPIへの準備もできていきます。早めに取り組み、SPIに向けて練習を重ねていきましょう。