就職活動や転職活動時に企業を選択するにあたって気になるのは、やはり「年収」ではないでしょうか。社会人として働く上で、平均年収や初任給を考慮しながら、就職活動を進めていく事は、決して悪いことではありません。
そこでここでは、就職活動での初任給と平均年収事情についてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください!!
■人は生活するため、生きるために働いてお金を得ています。
「お金を稼ぐこと」が目的で働いている人ももちろんいますが、就活生の皆さんは、まず「働いたお金で何をしたいか」を考える方がいいでしょう。
どのくらいの年収があれば、自分が理想とする生き方、生活ができるのかが見えてきます。
自分の生活に必要なお金や将来のためのお金、社会人として自分で働いただけのお金を
どれだけ計画的に使えるかで、働くやりがいにも繋がるはずです!
■初めて就職活動をしている方は、求人情報の給与欄で「基本給」という言葉をよく目にするかと思います。
その他にも、「月給」・「月収」・「手取り」といった言葉が出てきますが、このような言葉の違いは何でしょうか?
これらの違いについて、解説していきます。
基本給とは、時間外手当や通勤手当・役職手当などの、手当やインセンティブを除いた基本となる賃金のことを言います。
一般的には、年齢や勤続年数、仕事内容、能力などによって基本給が決められていることが多く、会社ごとに基準が定められています。企業によっては、一部の手当を含め「基本給」としている場合もあるため、気になる方は就業規則を採用担当に確認してみましょう。
月給とは、基本給に役職手当や住宅手当など、毎月固定で支払われる手当を足した月単位の賃金のことを言います。
給与明細を見ると、基本給の他にも支給されている手当が多く、どれが月給に当たるのかよくわからない人もいるかと思います。企業によっては月給に「固定残業代」が含まれて支給するいった会社もあります。
「固定残業代」が含まれている場合は、以下に注意して確認するようにしましょう。
月収とは年収を12分割した金額のことです。
通勤手当や残業手当、ボーナスなども含めた年収を月数の12で割っています。
月収に惹かれて求人に応募したら、月々の支給額である月給が思ったより少ない可能性も考えられますので、応募する際には月収・月給・年収の違いを理解して検討しましょう。
手取りとは、実際に受け取った金額を指します。
月給から様々な費用が差し引かれ支給される金額が手取りと呼ばれ、通常求人情報には控除される費用が、差し引かれる前の金額が記載されています。
↓控除される費用については以下の通りです↓
・健康保険料
・介護保険料
・厚生年金
・雇用保険料
・住民税、市民税 など
これらの費用が天引きされ、支給される金額を毎月受け取るということになります。
それぞれの内訳は給与明細に記載されているので、しっかり確認するようにしましょう!!
ここで紹介した、違いをまとめたものがこちらです。
■初任給とは、新卒で入社し最初にもらえる給料のことを言います。
初任給の平均額はもちろん、業界や業種によっても異なりますが、平均額は近年上昇傾向にあります。
少子高齢化社会が進み、企業側も人材を確保するのに苦労する時代になっています。
2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、就職活動の市場にも変化はありましたが、
売り手市場は継続しています。
■初任給は満額もらえないの?
実は最初に提示された満額がもらえない事があるといいます。
給料の締め日や支払日は会社によって異なるため、入社時期によっては満額貰えない場合があるということですね。
例えば、
⇒締め日が15日の会社:4月1日入社の場合は最初の給料日でもらえるのは、15日分の給料になります
また、会社によって給料日も異なるため「〇日締め、翌月〇日払い」や「月末締め翌月末払い」となって場合は、初任給がもらえるのは5月になるため、給料日も事前に確認しておくことも大事ですね。
■初任給の平均は?
こちらも業界や業種によっても異なりますが、皆さんもよく耳にするのが
「学歴によって決まる初任給」についてです。
平均初任給を学歴別にまとめると以下の通りになります。
やはり、初任給は学歴が高いほうが多くもらえることがわかります。
企業によっては、求人情報に学歴別に給料を提示しているところもありますよね。
大学卒と高校卒では、生涯年収が4,000万円ほどの差がつくとも言われています。
次に業界別での、平均年収を見てみましょう。
初任給は業界によっても大きく異なります。
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、業界別の初任給は以下の通りになっています。
業界によっては約30,000円の差が出る企業もありますね。
初任給が高く、その後の年収アップが目指させない企業も見分けたほうが良さそうですね。
最後に地域によっても、初任給は異なるといいます。
東京の場合、平均初任給は199,300円に対して、沖縄の平均初任給は160,100円。
約30,000円以上の差が生じますね。
これは、地域の人口によって左右され人口が多い都市であればあるほど、優秀な人材が集まり
奪い合いが激しく、物価が高いことも影響していると言われています。
■面接で希望年収を聞かれたら、正直に答えるべきなのかどうなのか迷う方は多いと思います。
そこでここでは、希望年収についての伝え方についてご紹介します。
<新卒の場合>
新卒入社の場合は、社会人経験やキャリアチェンジ経験がまだ無いため
金額交渉するためのスキルや根拠が伴っていません。
高望みせず、先方の提示額を受け入れるのが無難でしょう。
<転職の場合>
新卒採用よりも中途採用の面接時によく聞かれる質問です。
基本的には、求人情報に記載の想定年収の範囲内で、現職(または前職)と同額か少し高めで設定し
伝えるようにしましょう。
転職理由に「年収アップ」や「自らのスキルを試したい」といった理由で転職する人も多いでしょう。
そのため、ここでは正直に範囲内で希望年収を伝えても問題ないでしょう。
逆に、希望年収をあえて低く提示する必要はありません。求人情報掲載の想定年収に比べ低すぎると
「自己評価が低い」「何か問題があるのでは?」といった懸念材料にもなりえます。
現職(または前職)の年収を高めに伝えるのもNGです。
その場で面接官が確認できないとしても、最終面接や入社時に提出する、源泉徴収票で嘘がばれてしまうこともあります。
■就職活動をするうえで、業界・業種選びなど重要なことはたくさんありますが、
長く働くために希望の給料で生活を安定させることも重要です。
「年収が高く、やりがいもあって充実する仕事」そんな仕事がベストですが、そう簡単ではありません。
自分の希望年収を軸に学歴や就職活動に力入れるのも一つの方法でしょう。
また、表面的な情報に惑わされず、給料の見方を正しく理解していただくためにも、
ぜひこの記事の内容を頭に入れた上で企業選びに役立てればと思います。