ボランティア経験を就活に効果的に活用する方法

2022.09.15
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就活生からガクチカで「ボランティア経験」は有効的か、と質問を受けることが多くあります。

 

就活において面接時に学生時代に何を取り組んできたかなど、質問されることが多々あり、自己PRの題材選びに頭を悩ませる人は少なくありません。

 

大学生活の学業成績はもちろんのこと、クラブ活動やサークル活動、アルバイト経験も題材として使うことができるので、自己PRの選択肢は幅広くあります。ボランティア経験もそれに含まれると考えられ、ボランティア経験も立派な自己PRの題材であり、伝え方で高評価が得られる場合もあります。

 

ボランティア経験は貴重な経験で、褒められるべきものです。

しかし、ただやっただけ、経験しただけでは評価の対象とはならず、場合によってはマイナスの印象を与えてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。

 

本当に評価されるかどうかは、ボランティア活動の取り組み方によって変わってきます。せっかくの経験を就活に活かすためにも、ボランティア経験をアピールすべきか、方法を知っておきましょう。

 

■ボランティア活動は就活に有利なのか?

ボランティア経験の有無で就活に影響は全くありません。

 

企業に評価されるとすれば、そのボランティアの経験であなたがどんなことを学び、どのように成長したか、ということです。

 

ボランティア活動をする大学生は割合として多いため、ただ参加するだけの内容では友好的なアピールにとはならない可能性が高いです。内容として浅く、よくあるような同じ自己PRにならないよう工夫する必要があります。

 

就活では個人の経験が問われますが、これは何を経験したかが重要というわけでなく、その体験から何を得たのかが非常に重要です。ただ何となくやっただけ、就活のために話題作りとしてやっただけでは、経験値として得るものはなく、企業からの評価はされづらいでしょう。

 

何事も目的意識を持ってやることが大切で、なぜ、その活動をやろうとしたのかという明確な目的と目標がない場合は印象が悪くなります。惰性でやったと思われないよう、動機からアピールの内容まで工夫しなければなりません。

 

 

■企業側からみたボランティア活動の評価

ボランティア経験を就活でアピールしたいなら、企業側がボランティアに対してどのような印象を持っているのか、どのような評価するかを知りたくなります。

 

就活生と企業側の価値観が違っていることも多々ありますので、このギャップを埋めない限り、評価を得ることは難しいです。認識のずれをなくすためにも、企業側が就活生のボランティア活動に対して、どのような評価を下すのか、見られているポイントも含めて知っておきましょう。

 

ボランティア活動内容や自己PR内容にもよりますが、面接担当者がボランティア活動を伝えられて抱く印象をまとめてみました。

 

・社会的問題意識を持っている

自己PRでボランティア経験をアピールすると、高い問題意識を持っているイメージを与えられる可能性があります。ボランティア活動の多くは、社会が抱える課題(SDGsなど)に向き合う活動です。

 

学生時代は身近な人たちの狭い世界の中にいても、ボランティア活動を通して視野が広がり、社会が抱える多くの課題について、触れ学ぶことができます。

 

普段の生活から社会に対して広くアンテナを張っているとみられ、日常や時事ニュースから問題を感じ取れる学生だという印象にもつながることがあると思います。

・主体性があり積極性のある

ボランティア活動のきっかけとして受動的な動機で始める学生は珍しいと思います。

 

個人の目標や目的がないと、ボランティア団体に入ることすらないかもしれません。活動内容もマニュアルがあり、頼まれた業務をこなすアルバイト体験と異なり、相手の指示を待つだけではなく、自分から主体的に動いて活動の幅を広げることが多くあると思います。

 

 

■ボランティア経験をPRする時の注意事項

PRの伝え方で良くも悪くも相手が受け取る印象や評価が変わるように、マイナス評価を招いてしまうこともあります。せっかく貴重な時間を割いてボランティア活動をしたのに、その経験がマイナスに伝わってしまうのは非常にもったいないことです。

 

企業が知りたいと思っていることは、「ボランティア活動の内容や実績」ではなく、個人の「人柄」や「価値観・考え」です。

 

もったいないマイナス評価を避けるためにも、PRの注意点を知っておく必要があります。注意すべきポイントを知り、ボランティア経験をミスなく伝えましょう。

・ボランティア経験自体をアピールする(自慢話)

ボランティア活動をアピールの題材にする場合は、その経験から何を得たのか、実際に仕事に対してどのように活用し役立てられるかという点を踏まえて自分自身を売り込むことが重要です。

 

つまり、アピールすべきなのはボランティア活動の経験そのものではなく、「ボランティア活動内容から得たもの」「将来的に企業の利益に繋がるもの」にしましょう。

 

ボランティア経験そのものをアピールの軸に据えてしまうと、単に経験を伝えるだけで終わってしまいます。「このボランティアで〇〇を経験した」という事実だけを言及した内容では単なる自慢話にしかなりませんので、始めた動機や企業で強みを活かせるポイントを盛り込んで、魅力的な自己PRを作成しましょう。

・経験を嘘で盛る

ボランティア経験だけではありませんが、就活で嘘の内容をアピールするのは絶対にダメです。嘘がバレると評価と信頼を下げられ、その場で即不合格になることもあります。

 

ボランティア活動の証明書など根拠に基づくものがないため、嘘をつくことは出来ますが、深掘りされて質問を受けるとどうしてもボロが出ます。

 

企業側は就活生が嘘をつく可能性があることも念頭に入れて質問をしているため、怪しいと思われた時点で評価が下がると考えなければなりません。

 

また、全て嘘ではないとして、誇張し過ぎたり、話を盛るのもNGです。

 

自分を少しでもよく見せようと見栄を張りアピールしてもよいことはないため、事実を伝えて、余計なリスクを負わないようにしましょう。

 

■まとめ

ボランティア活動がその他の活動との大きな違いは、人の為に役に立ちたいという意思であるという点だと思います。

 

もちろん、アルバイトや部活動などにも、社会貢献をはじめとする理念がないということではありませんが、報酬という目に見える見返りがない以上、その純度は非常に高いと言えると思います。

 

企業側の立場で見れば、利己的な仕事をする人物よりも、会社や周りの人のために献身的に仕事をする人の方が採用したいと思える魅力的な人材として見られるということです。この視点でいうと、一見逆説的ですが、「就活での成功(=自己の利益)のためにボランティアをする」ということが、結果的に、就活での成功可能性を下げるということに気が付きます。

 

打算的ではなく、ボランティア活動に参加したり、もしくは立ち上げ、主体的に行動することを通して得られる何かが、自分の大きな一歩になるかもしれません。

 

ボランティア経験を効果的に伝える際に大切なことは、その経験を通して自分自身がどのような考えに至り、どれだけ成長したかを伝えることです。ご紹介した内容を意識して、魅力的な自己PRにしてみてください。

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