高卒就職の現実とは|メリット・デメリット・人気業界TOP5と就職先の探し方を解説【2026年最新】

高校を卒業後、進学ではなく「就職」の道を選ぶ人も少なくありません。「高卒だと就職先が少ないのでは?」「大卒より不利なのか?」という不安を感じている方も多いと思います。

この記事では、データから読み解く高卒就職の現実・メリット・デメリット・人気業界TOP5・就職先の探し方まで、高卒で就活を始める方が知っておくべき情報をまとめて解説します。

岩元翔

キャリアアドバイザーコメント

日本次世代企業普及機構 代表理事 岩元 翔

高卒就職は「不利」というイメージを持たれがちですが、就職率98%・求人倍率約2社というデータが示すように、環境は整っています。大切なのは「学歴」より「どの業界・職種を選ぶか」「どう就職先を探すか」です。若いうちに社会経験を積めることは大きな強みであり、資格取得やスキルアップで年収を高めている高卒社員も多くいます。

◆ この記事でわかること

  • 高卒就職の現実(就職率・求人倍率のデータ)
  • 高卒で就職するメリット・デメリット
  • 「高卒は仕事がない?」という疑問への答え
  • 高卒に人気の就職先業界TOP5
  • 高卒の就職先の探し方・転職活動のコツ

1. データから読み解く「高卒就職の現実」

大卒が増えている現代では「高卒での就職は不利」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし実際には、高卒が就職しやすい環境は整っています。データで確認してみましょう。

高卒の就職率は約98%

文部科学省の調査では、高校卒業者の就職率は98.2%という結果が出ています。高卒が100人いたら、約98人もの人が就職しているという計算です。

高卒就職率データ

高卒求人倍率は1人に約2社

ハローワークのデータによると、高卒の就職希望者1人につき約2社の求人があります。学歴を問わず人材を採用したいと考えている企業は意外と多く、高卒者にとって就職市場は決して狭くありません。

◆ 参考:令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」(厚労省)

2. 「高卒は仕事がない?」という疑問への答え

「高卒だと仕事がない」と感じる方がいる理由として、主に以下の3点があります。

! 「仕事がない」と感じる原因と実態

  • 「大卒以上」という求人が多い:大企業の求人に「大卒以上」と書かれていることは多いが、中小企業や専門職では学歴不問の求人が豊富にある
  • 就活の方法がわからない:高校経由の求人(ハローワーク・学校推薦)しか知らないと選択肢が狭く感じる。実は一般の転職サービスも活用できる
  • 特定の職種・企業だけを狙っている:視野を広げると高卒歓迎の求人は多くある

実際には「高卒だから仕事がない」のではなく、「探し方が限られているから見つかりにくい」というケースがほとんどです。後述する「就職先の探し方」を参考に、複数の方法で求人を探してみてください。

3. 高卒で就職するメリット

 

① 早く自立できる

社会人として、進学した学生よりも早く自立できる点が大きなメリットです。早くから社会人経験を積み、自分の力で稼いだお金で生活費をまかない、経済的に自立できます。20代前半で職場での経験・スキルを積んでいる状態は、転職市場でも評価されます。

② 進学費用が抑えられる

大学進学には4年間で数百万円の費用がかかります。奨学金を借りながら通う場合、卒業後も長期間の返済が続きます。高卒で就職すると、こうした経済的な負担がなく、安定した収入を早期に得られます。

③ 若いうちから転職しやすい

「やっぱり合わなかった」と感じたときに、若ければ若いほど転職しやすいという利点があります。20代前半の若手人材は企業にとって非常に貴重で、未経験者や第二新卒を積極的に採用している企業も多くあります。

4. 高卒で就職するデメリット

 

① 大卒の求人にエントリーできない場合がある

応募条件に「大卒以上」の記載がある企業の場合、エントリー自体ができないことがあります。特に大手企業や外資系企業では学歴条件を設けているところも多く、就ける仕事の選択肢が狭まる点はデメリットです。ただし、学歴不問の企業も多く存在するため、選び方次第で大きく変わります。

② 初任給が大卒より低い場合がある

学歴別初任給

学歴によって初任給に差が生じるケースがあります。同じ企業・同じ職種でも、大卒と高卒で初任給が異なる会社は多くあります。ただしこれは初任給の話であり、スキルや実績で昇給・昇進している高卒社員も多くいます。

参考:令和元年賃金構造基本統計調査結果(厚生労働省)

③ 平均的な生涯年収に差が出やすい

学歴別生涯年収

統計的には学歴によって生涯年収に差が生まれる傾向があります。ただしこれはあくまで平均値であり、職種・業界・スキルによって大きく変わります。資格取得や専門スキルを磨くことで、高卒でも高い年収を実現している人は多くいます。

参考:ユースフル労働統計 2022(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

5. 高卒に人気の就職先業界TOP5

① 公務員

景気の影響を受けにくく、長期的に安定して働けるのが人気のポイントです。「大卒程度」と書かれている場合でも、これは難易度の目安であり学歴制限ではありません。試験に合格すれば高卒でも就職可能です。学歴に左右されず努力が報われやすい点も公務員の魅力です。

② 建設・建築業

高卒であっても資格を取れば昇進しやすい業界です。現場では様々な年代の人が働いており、コミュニケーション能力が活きます。工業高校からそのまま就職するルートも多く、技術職として専門スキルを磨きやすい環境です。

③ IT業界(情報通信業)

専門的な知識やスキルを習得できるのがIT業界の魅力です。未経験者向けの研修制度が整っている会社も多く、高卒からでもチャレンジしやすい環境が増えています。プログラミングやITスキルは汎用性が高く、転職にも強いため「手に職をつけたい」人に特におすすめです。

④ 福祉・介護業

常に人手が不足しており、高卒でもキャリアを築きやすい業界です。採用や人材育成に力を入れている会社が多く、アルバイトからの正社員登用も充実しています。人と関わることが好きな方・誰かの役に立てる仕事をしたい方に向いています。

⑤ 製造業

工場などで働き、ものづくりに貢献する仕事です。身体を動かすことが好きな方・販売より制作が好きな方に向いています。基本的には労働時間がはっきりと決まっており、シフト制の工場ではプライベートを充実させやすいのもポイントです。

6. 高卒の就職先の探し方・転職活動のコツ

「高卒 就職先 探し方がわからない」という方に向けて、具体的な方法を紹介します。

◆ 高卒の就職先を探す5つの方法

  • 学校のキャリア担当・先生に相談:高校経由の求人は企業からの信頼度が高く、推薦状も使えるため内定率が高い
  • ハローワーク(公共職業安定所):高卒向けの求人が充実しており、担当者に相談しながら就活を進められる
  • 就職・転職エージェント:高卒・未経験歓迎の求人を専門に扱うエージェントも増えている。プロのアドバイスをもとに就活できる
  • 求人サイト(リクナビ・マイナビ・Indeed等):「学歴不問」「高卒歓迎」で絞り込み検索できる
  • 企業の採用ページに直接応募:中小企業の採用ページには「学歴不問」の求人が多い

高卒の転職活動のコツ

高卒で一度就職した後に転職を考える場合は、以下の点を意識してください。

  • 資格・スキルを取得してから転職:学歴より「即戦力性」を示す資格やスキルが評価される
  • 20代のうちに動く:若ければ若いほど「ポテンシャル採用」の対象になりやすい
  • 第二新卒・未経験歓迎求人を活用:高卒・経験1〜3年でも歓迎される求人は多い
  • 転職エージェントを活用:高卒歓迎の求人を持つエージェントは非公開求人も紹介してくれる

まとめ

 

「高卒で就職すると希望の仕事につけないのでは」「高卒はそんなに稼げないかも」と不安を感じる方もいますが、高卒だからといって過度に心配する必要はありません。就職率98%・求人倍率約2倍というデータが示すように、高卒でも就職できる環境は十分に整っています。

大切なのは「どの業界を選ぶか」「どう就職先を探すか」「スキルや資格をどう積み上げるか」という点です。事前にメリット・デメリットを理解した上で、自分に合った理想のキャリアを歩んでいきましょう。

◆ この記事のまとめ

  • 高卒就職率は約98%・求人倍率は1人に約2社と、就職環境は整っている
  • 「仕事がない」は探し方の問題が多い。ハローワーク・エージェント・求人サイトを活用する
  • メリットは「早期自立・進学費用不要・若いうちの転職しやすさ」
  • デメリットは「大卒求人にエントリーできない場合・初任給の差・生涯年収の平均差」
  • 人気業界TOP5は公務員・建設・IT・福祉介護・製造業
  • 転職活動では資格取得・20代のうちの行動・エージェント活用が有効
   
運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。