内定承諾後の辞退メール例文と電話の伝え方|リスク・マナー・お詫び状も解説

2025.06.23

内定を承諾した後でも、さまざまな事情から辞退せざるを得ないことがあります。
「メールで連絡していいのか」「電話で何と伝えればいいのか」と悩む方は多いでしょう。

この記事では、内定承諾後の辞退の可否・リスク・マナー・電話例文・メール例文・お詫び状の書き方・よくある質問をまとめて解説します。

◆ この記事でわかること

  • 内定承諾後に辞退しても法的に問題ないか
  • 内定承諾後に辞退するリスク3つ
  • 辞退する際のマナー4つ
  • 電話・メール・お詫び状の例文
  • 内定承諾後の辞退に関するQ&A

内定承諾後に辞退しても問題ない?

内定承諾後でも、入社日の2週間前までに辞退を申し出れば法的な問題は生じません。内定辞退は退職と同等とみなされるためです。

内定承諾書を提出すると内定者と企業間で労働契約が成立しますが、民法第627条により「労働者が労働契約の解除を申し入れてから2週間経過後に契約終了となる」と定められています。そのため、入社日の2週間前までに申し入れれば入社日に契約が解除されます。

★ 内定承諾書・誓約書について

  • 内定承諾書:労働契約を結ぶ意思を示す書類。「必ず入社する」と法的に拘束されるものではない
  • 誓約書:企業によっては提出を求められることがあるが、法的拘束力はない

ただし、企業にとって内定辞退は採用にかけた時間・コストが無駄になる出来事です。内定承諾書提出後の辞退は慎重に検討し、できるだけ早く伝えることが大切です。

内定承諾後に辞退するリスク3つ

! 内定承諾後に辞退するリスク

リスク1:損害賠償を請求される場合がある
有料の研修を会社負担で受けていた、入社直前に辞退して名刺・社員証・備品などが無駄になったなどの場合、費用負担を求められる可能性があります。「権利だから当然」という態度でいると請求リスクが増すため、誠実な対応が重要です。

リスク2:子会社・関連企業の選考に影響が出る場合がある
企業はグループ内で情報を共有していることが多く、辞退情報が子会社・関連会社の選考に悪影響を及ぼすリスクがあります。同業界内では採用担当者同士がつながっている場合もあります。

リスク3:再応募できない場合がある
企業によっては「〇年以内は再応募不可」のルールがある場合があります。また、内定辞退後に別の内定者が決まって応募自体が終了していることもあります。

内定承諾後に辞退する際のマナー4つ

◆ 辞退のマナー4つ

マナー1:辞退が決まったら早急に連絡する
入社日が近づくほど企業の準備が整い迷惑をかけてしまいます。入社日の2週間前までに辞退の旨を伝えましょう。

マナー2:連絡は基本的に電話で行う
内定辞退は電話が原則です。担当者と直接話すことで申し訳ない気持ちや誠意が伝わりやすくなります。
繰り返し電話してもつながらない場合はメールで連絡しましょう。メールには「何度かお電話させていただいたのですが」と一言添えると失礼と受け取られるリスクを減らせます。

マナー3:辞退の理由を正直に伝える
理由をあいまいにすると誠意がないと思われます。「他社の内定を受けた」「別の道に進むことにした」など正直に伝えることが大切です。感謝の気持ちも必ず伝えましょう。

マナー4:誠実かつ丁寧に対応する
誠実さを欠いた言動が訴訟問題に発展したケースもあります。どのような状況でも丁寧な対応を心がけましょう。

電話・メール・お詫び状の例文

電話の例文(担当者が在席している場合)

■ 電話例文(担当者在席)

内定者:「わたくし、先日御社より内定をいただきました〇〇と申します。お忙しいところ恐縮ですが、採用担当の○○様はご在席でしょうか。」
(担当者が電話に出る)
内定者:「お世話になっております。先日内定をいただいた○○と申します。今、お時間よろしいでしょうか。」
担当者:「はい、問題ありません。」
内定者:「この度は内定をいただき、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。」
担当者:「そうですか。差し支えなければ理由を教えていただけますか。」
内定者:「御社と並行して選考を受けていた企業からも内定をいただきました。今後のキャリアや適性を考えた結果、そちらの企業に入社することを決断いたしました。」
内定者:「内定承諾後の辞退につき、大変ご迷惑をおかけすることになり申し訳ございません。本来ならば御社に直接伺いお伝えすべきところ、電話でのご連絡となり申し訳ございません。」
内定者:「貴重なお時間をいただきながら、このような結果となり大変ご迷惑おかけしました。それでは失礼いたします。」

電話の例文(担当者が不在の場合)

■ 電話例文(担当者不在)

内定者:「わたくし、先日御社より内定をいただきました〇〇と申します。採用担当の○○様はご在席でしょうか。」
担当者(別の方):「申し訳ございません、○○は席を外しております。」
内定者:「承知いたしました。改めてお電話させていただきたいのですが、○○様はいつごろお戻りになるご予定でしょうか。」
担当者:「〇時ごろになると思います。」
内定者:「承知いたしました。それでは〇時ごろに改めてお電話させていただきます。それでは失礼いたします。」

メールの例文(電話がつながらない場合)

■ メール例文

件名:内定辞退のご連絡 / ○○ ○○(氏名)

株式会社○○
人事部 ○○様

お世話になっております。
先日、御社の内定をいただきました○○ ○○(氏名)と申します。

この度は、内定をいただき誠にありがとうございました。
内定承諾書を提出した後に誠に恐縮ですが、今後のキャリアや適性を考えた結果、別の会社に入社することを決意したため、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。

貴重なお時間を取っていただいたにもかかわらず、このようなお返事となり大変申し訳ございません。

何度かお電話させていただいたのですが、連絡が取れなかったためメールでご連絡させていただきました。本来ならば御社に直接伺いお伝えすべきところ、メールでのご連絡となり申し訳ございません。

採用担当の○○様をはじめ、皆さまには大変お世話になりましたことを心より感謝しております。

末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

・○○ ○○(氏名)
・携帯電話番号
・メールアドレス

お詫び状(手紙)の例文

電話で辞退を伝えた後にお詫び状を送ると、より丁寧な印象になります。特に紹介によって選考を受けた場合はお詫び状を送ることをおすすめします。

◆ お詫び状を書く際のポイント

  • 白のビジネス向け便箋を使い、手書きにする
  • 間違えたときは修正液などを使わず書き直す
  • 縦書きなら書き出しは「拝啓」、横書きなら企業名から始める
  • 辞退の理由は記載しない(お詫びに徹する)

■ お詫び状例文(縦書き)

拝啓 ○○の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。
このたびは内定承諾後の辞退となり、大変ご迷惑をお掛けいたしました。また、辞退の旨をご了承いただき、誠にありがとうございます。
貴重なお時間を取っていただいたにもかかわらず、このようなお返事となり心よりお詫び申し上げます。
末筆ではございますが、今後も貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
敬具
・年月日 ・○○ ○○(氏名) ・株式会社○○ 人事部 ○○様

■ お詫び状例文(横書き)

株式会社○○ 人事部 ○○様
拝啓

○○の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。

このたびは内定承諾後の辞退となり、大変ご迷惑をお掛けいたしました。また、辞退の旨をご了承いただき、誠にありがとうございます。
貴重なお時間を取っていただいたにもかかわらず、このような結果となり心よりお詫び申し上げます。

末筆ではございますが、今後も貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具
・年月日 ・○○ ○○(氏名)

内定承諾後の辞退に関するQ&A

◆ よくある質問(Q&A)

Q1. 内定承諾後の辞退はよくある?
内定承諾後の辞退は少なくありません。ただし損害賠償請求などの問題が起こることもあるため、慎重に考えた上で内定承諾書を提出しましょう。

Q2. 内定承諾後の辞退は誰に連絡すべき?
選考で直接やり取りした採用担当者に連絡するのが原則です。担当者が明確でない場合は人事部に連絡しましょう。連絡先がわからない場合は企業の採用情報ページを確認してみてください。

Q3. 辞退したら怒られたり引き止められたりする?
通常は怒られたり強く引き留められたりすることはありません。採用担当者は内定承諾書に法的拘束力がないことを理解しています。
万が一口調が強い場合は「残念な気持ちの裏返し」と冷静に受け止め、辞退の意思はしっかり伝え続けましょう。

まとめ

◆ この記事のまとめ

  • 内定承諾後でも入社日の2週間前までに申し出れば、法的問題はない
  • リスクは「損害賠償請求」「子会社・関連企業の選考への影響」「再応募不可」の3つ
  • マナーは「早急に連絡」「電話が原則」「正直に理由を伝える」「誠実に対応」の4つ
  • 電話がつながらない場合はメールで連絡OK。「何度かお電話した」旨を一言添える
  • お詫び状は縦書き・横書きどちらでもOK。辞退理由は記載しない

内定承諾後の辞退は企業に多大な迷惑をかけます。
どうしても辞退する場合は、早めに・誠実に・丁寧に対応することを心がけましょう。

   
運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。