適性検査を21種類紹介!それぞれの特徴や対策方法を解説

2025.06.23

 

就職活動の中で、多くの学生が不安を感じるのが「適性検査」でしょう。

 

今回は、就職活動中の大学2~4年生向けに、企業でよく用いられる適性検査21種類を紹介します。それぞれの特徴・見分け方・対策方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

企業で多く採用されている適性検査の種類

 

はじめに、多くの企業で採用されている代表的な適性検査を紹介します。

SPI3

SPI3は、リクルート社が提供するもっとも一般的な適性検査で、多くの企業で採用されています。URLが「arorua.net/」となっているのが一般的です。

 

この検査は、言語能力や非言語能力、性格特性を評価するもので、企業はこの検査を通じて応募者の基礎的な能力や性格の傾向などの把握を試みます。

 

具体的な対策としては、まず出題形式や問題の傾向を把握することが重要です。

 

市販の問題集やオンラインの練習問題を活用し、繰り返し解くことで、問題のパターンや時間配分に慣れることができます。

 

非言語分野では、計算問題や論理的思考を問う問題が多いため、基本的な数学の知識を復習しておくのがおすすめです。

 

SPIについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

玉手箱Ⅲ

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル社が提供するWebテストで、金融業界や商社などで広く採用されています。

 

Webの場合、「https://web1.e-exams.jp/」が冒頭にあれば玉手箱である可能性が高いでしょう。ただし、CABの可能性もあるため、ご自身の採用職種を踏まえて判断する必要があります。

 

言語、計数、英語の各分野で構成されており、短時間で多くの問題を解く必要があるため、スピードと正確性が求められる検査です。

 

対策としては、各分野の問題形式に慣れることが重要です。

 

市販の問題集やオンラインの練習問題を活用し、時間を計って解く練習を繰り返すことで、スピード感を養うことができます。

CAB

CABは、主にIT系企業や技術職の採用で使用される適性検査で、論理的思考力や問題解決能力を評価することを目的としています。暗号解読や命令表の読み取り、図形の法則性を見つける問題などが出題されます。

 

見分け方は玉手箱と同様で「https://web1.e-exams.jp/」がURLの冒頭にあり、かつご自身が志望している職種がコンピューター職であれば、CABの可能性が高いでしょう。

 

対策としては、市販のCAB対策問題集を活用し、各問題の解法パターンを理解し、繰り返し練習することで、解答スピードと正確性を高めるのが有効です。

 

特に、図形問題や暗号解読の問題では、パターン認識能力が求められるため、日頃から論理パズルや図形問題に取り組むのも良いでしょう。

GAB

GABは、総合職向けの適性検査で、言語理解、計数理解、性格検査の3つのセクションから構成されています。特に長文読解や複雑な計算問題が出題されるため、時間内に正確に解答するためのスキルが求められます。

 

こちらも玉手箱同様、「https://web1.e-exams.jp/」がURLの冒頭にある場合はGABの可能性が高いですが、玉手箱もしくはCABの可能性もあることを留意しておきましょう。

 

市販のGAB対策問題集を活用し、時間を計って問題を解く練習を繰り返し、スピードと正確性を養うことで、対策しやすくなります。

 

性格検査では、自分の性格や価値観を正直に答えることが求められるため、自己分析を行い、自分自身を理解しておくのも有効です。

TG-Web

TG-Webは、ヒューマネージ社が提供するWebテストで、特に難易度が高いことで知られています。言語、計数、英語、性格の各分野で構成されており、特に計数分野では、複雑な図形問題や論理的思考を問う問題が出題されます。

 

TG-WEBの場合、URLが「assessment.c-personal.com/、assessment.e-gitest.com/、c-personal.com/」となっています。

 

対策としては、各分野の問題形式に慣れておくのが有効です。

 

市販のTG-Web対策問題集を活用し、時間を計って問題を解く練習を繰り返すことで、スピードと正確性を養うことができます。

 

特に、計数分野では、図形問題や論理パズルに取り組むことで、問題解決能力を高めることができます。

CUBIC

CUBICは、基礎能力検査と性格検査の2つのセクションから構成されており、特に中小企業やベンチャー企業で広く採用されています。基礎能力検査では、言語、数理、図形、論理、英語の各分野が出題され、性格検査では、受検者の性格特性や行動傾向を評価します。

 

URLが「web-cubic.jp/、assessment.cservice.jp/」のいずれかになっているのが特徴です。

 

十分に対策するには、各分野の問題形式に慣れておく必要があります。

 

市販のCUBIC対策問題集を活用し、時間を計って問題を解く練習を繰り返すことで、スピードと正確性を養うことができるでしょう。

 

また、性格検査では、自分の性格や価値観を正直に答えることが求められるため、自己分析を行い、自分自身を理解しておきましょう。

マイナーな適性検査の種類

 

次に、これまでご紹介したものよりもややマイナーな適性検査をご紹介します。

内田クレペリン

内田クレペリン検査は、作業検査法と呼ばれる心理検査の一種で、受検者が一定時間内に単純な計算作業を繰り返すことで、性格や行動特性を測定します。

 

具体的には、1桁の数字が縦に並んだ用紙が与えられ、隣り合う数字を次々に加算し、結果の1の位を記入していく、といった形式です。

 

この検査はペーパーテストのみなので、URLでの判断ができません。

 

計算の正確さやスピードだけでなく、作業中のペースの変化やミスの傾向、一定のリズムを保てるかといった行動面の特徴が評価されます。

 

判定は「定型(安定した傾向)」か「非定型(ムラがある傾向)」に大きく分類され、特に「定型」とされる場合は、精神的に安定しており、業務において安定したパフォーマンスを発揮できるとされています。

 

対策としては、作業の手順を事前に理解し、同様の練習問題を繰り返し行って慣れておくのが有効です。

TAL

TALは、性格検査のみで構成されており、ストレス耐性やコミュニケーション能力を測定する検査です。金融機関やIT企業で採用されることが多い傾向があります。URLに「tal-sa.jp」が含まれています。

 

対策としては、自己分析を行い、自分の性格や価値観を理解しておくこと。

 

たとえば、ストレスを感じやすい状況や、どういった環境で能力を発揮できるかを客観的に把握することで、一貫性のある回答がしやすくなります。意図的に「企業が求める人物像」に寄せて回答するよりも、素直に回答する方が、結果としてマッチングの精度は高まるでしょう。

BRIDGE

BRIDGEは、能力検査と性格検査の2つのセクションから構成されているのが特徴です。Webテストの場合「generator.cbt.jp、cbt-s.jp」がURLに含まれていたらBRIDGEと判断できます。

 

能力検査では、計数A(図表の読み取り、空欄推測)と計数B(推論、集合)の問題が出題されます。

 

対策としては、各分野の問題形式に慣れておくことです。市販のBRIDGE対策問題集を活用し、時間を計って問題を解く練習を繰り返すのがおすすめです。

YG検査

YG検査は、120問の質問に対して「はい」「いいえ」で回答することで、個人の性格を12の側面から数値化・分類する性格検査です。

 

YGとは「矢田部・ギルフォード」の頭文字を取ったもので、アメリカのギルフォード博士の性格理論を基に、日本で独自に発展させたものです。

 

この検査では、外向性、情緒安定性、活動性、社会性などが測定され、受検者が仕事においてどのような行動傾向を持つか、どのような職場環境に適応しやすいかを把握するのに使われます。

 

もっとも重要なのは「直感で回答する」ことです。無理に良く見せようとせず、素直に回答しましょう。

ミツカリ

ミツカリは、受検者と企業側の相性を測ることに重点を置いたマッチング型の適性検査です。

 

特徴的なのは、企業側の社員も同じ検査を受けている点。その結果をもとに、応募者が企業文化や価値観とどの程度一致しているかが測定されます。

 

特別な対策が必要な検査ではありませんが、自分の価値観や仕事観を明確にしておくことが重要です。本音で答えられるよう準備しておきましょう。

SCOA

SCOAは、主に公務員試験や一部の民間企業で採用されている適性検査で、言語、数理、論理、英語、性格の各分野で構成されています。

 

URLが「apps.ibt-cloud.com」かどうかで見分けることができます。また、「試験時間60分:問題数120問」「5教科からなる試験」と記載がある場合も、SCOAの可能性が高いでしょう。

 

この検査の特徴は、特に数理や論理の分野において、高校レベルの数学の知識が求められることです。

 

各分野の問題形式に慣れるため、市販のSCOA対策問題集を活用し、時間を計って問題を解く練習を繰り返してしっかり対策しておくのがおすすめです。

 

数理や論理の分野では、数学の公式や解法を復習しておくことが大切です。

ミキワメ

ミキワメは、特に性格診断に比重が置かれているのが特徴です。性格診断では「ストレス耐性」や「周囲への影響力」「論理的思考力」といった、ビジネスに直結する性質を中心に測定されます。

 

「survey.career-base.jp」がURLに含まれているかどうかで見分けることができます。

 

能力検査については、20分間で20問を解く形式で、問題内容は言語・非言語を問わず、思考力や処理能力を試される構成になっています。

 

難易度自体は一般的な適性検査と大差はありませんが、短時間で確実に正解を導く能力が求められます。

 

対策としては、無理に取り繕うことなく、自然体で回答することです。

 

また、能力検査においては、SPIや玉手箱などの一般的な検査に類似した問題が出ることも多いため、それらでトレーニングしておくのも効果的です。

GPS

GPS(Global Personality & Skill Test)は、SPIのような言語・非言語問題に加え、音声や動画を使った出題形式があるユニークな適性検査です。単なる知識ではなく、状況判断能力や思考の柔軟性、さらにはパーソナリティを多角的に評価します。

 

「gps-cbt.com/」がURLに含まれているかどうかで見分けることができます。

 

特徴的なのは、リスニング能力や視覚的な判断力が問われる問題がある点です。

 

これにより、紙ベースや静的なWebテストでは測りにくい「瞬間的な判断力」や「マルチモーダルな理解力」が試されます。

 

SPIやTG-Webなどで標準的な訓練を積んで対策するのが効果的ですが、批判的思考を鍛えるために、日頃から読書やディスカッションなどを通じて、論理的に物事を考える癖をつけておくことが大切です。

TAP

TAP(Total Assessment Program)は、他の一般的なWebテストと比較しても難易度が高く、特に数学的素養や論理的思考力、言語理解力において高いレベルが求められる適性検査です。

 

URLに「empweb21.com」が含まれていたらTAPです。

 

能力検査を中心に、判断力や文章理解力、場合によっては英語力まで問われる場合もあります。

 

TAPの大きな特徴は、問題数が多く、1問ごとにかけられる時間が非常に短いことです。そのため、素早く問題文を読み取り、的確に処理する「処理能力」と「読解力」が非常に重要になります。

 

対策するなら、まずは時間制限を意識した演習が不可欠でしょう。また、論理パズルやクイズなどで思考力を鍛えたり、新聞や論説記事などの要点をまとめる訓練をしたりするのも効果的です。

不適正検査スカウター

不適正検査スカウターは、企業が「採用してはいけない人物」を事前に見抜くことを目的としており、離職リスクが高い傾向や、組織との適合性が低いとされる行動傾向を測定します。

 

「tracs.jp」がURLに含まれています。

 

設問は性格検査の要素が強く、表面的には好印象な回答でも、矛盾があったり自己中心的だったりするとネガティブに評価される可能性も。結果として、組織適応力、協調性、感情の安定性などの観点から、採用リスクの高い応募者を絞り込む手段として用いられています。

 

対策するには、自分の性格や行動特性を客観的に見つめ直し、自己分析を行っておくことが大切です。自分を良く見せようと意識しすぎると、逆に「不誠実な人物」と判断される恐れがあるため、正直に一貫性のある回答を心がけましょう。

eF-1G

eF-1Gは、心理学や統計学、文化比較の知見を取り入れて開発された独自の適性検査で、他の検査と比べても出題される問題が非常に個性的です。ロジカルな問題と創造的な問題が出題され、受検者の論理的思考力と柔軟な発想力の両面を測定します。

 

「ef-1g.com」がURLに含まれていたらeF-1Gです。

 

対策としては、SPIのような標準的な能力検査対策と併せ、論理パズルやディベート的な思考問題にも慣れておくと良いでしょう。

 

eF-1Gは予測しづらい出題傾向が特徴ですが、その分、普段から「なぜそう考えたのか」「他に考えられる可能性はあるか」と自問する習慣があると有利です。

アッテル

アッテルは、企業と応募者との「カルチャーフィット」を重視した新しいタイプの適性検査です。出題される質問の多くが、価値観や働き方に関するもので、従来の性格検査とは異なり、個人の本質的な「考え方」「感じ方」「判断軸」を評価します。

 

この検査では、「どの選択肢が好ましいか」という明確な正解が存在せず、また受検者が“正解を推測して回答する”ことができないよう、意図的に設問が構成されています。

 

つまり、作為的な回答がバレやすく、企業側は本音ベースでのフィット感をみるのです。

 

対策というよりも準備の段階で、自己分析や価値観マップの作成などを行い、自分がどういった職場で力を発揮できるかを明確にしておくと良いでしょう。アッテルは「優秀な人材かどうか」よりも「その企業に向いているかどうか」をみる検査なので、企業との相性を素直に測ってもらう意識で臨むのがベストです。

デザイン思考テスト

デザイン思考テストは、クリエイティブな発想力を問う内容が大きな特徴です。

 

具体的には、「誰が・どこで・どんなときに」というシチュエーションを自由に組み合わせてアイデアを出す「創造セッション」と、他の受検者が出したアイデアを評価する「評価セッション」の2段構成で進められます。

 

大手商社やコンサル企業などで採用されることが増えている先進的なテスト形式です。

 

この検査に対応するには、日頃から創造力を鍛えることが欠かせません。

 

たとえば、ニュースや日常生活で見つけた課題に対して、自分なりの解決策を考える練習をしたり、友人とアイデアの壁打ちをしたりすることで、発想の柔軟性を高めることができます。

Compass

Compassは比較的新しい適性検査で、試験内容に関する情報が少なく、学生にとっては事前対策が難しい検査のひとつです。

 

この検査は能力検査と性格検査で構成されており、特に能力検査では114問を19ブロックに分けて、1問につき約10秒で解く必要があるという、極めてスピードを重視した構成となっています。

 

内容としてはSCOAと似た傾向があり、国語・数学・理科・社会・英語など、学力系の問題も多く出題されます。時間が非常にタイトなため、1問ごとに迷っている余裕がなく、すばやく処理する能力が重視されます。

 

対策するなら、SCOAの問題集を活用し、問題形式や分野別の対策を進めるのが効果的です。さらに、短時間で情報を読み取り、適切な判断を下すトレーニングとして、日頃から時事問題や学習系アプリなどで反復練習を重ねておきましょう。

Talent Analysis (旧3E-IP)

Talent Analysisは、かつて「3E-IP」として知られていた適性検査の後継で、個人のスキルやポテンシャルを多角的に評価する形式です。この検査は、学歴や専攻に関わらず「現場で活躍できる人材かどうか」を見極めることを目的としています。

 

基礎的な能力検査と性格検査から構成されており、特に性格面では、挑戦心、柔軟性、継続力といった、ビジネスシーンで求められる「行動特性」が重視されます。採点は加点方式なので、とにかく多くの問題を素早く処理し、正答数を最大限に伸ばす必要があります。

 

対策としては、SPIなどの定番能力検査に準じた練習をベースに、判断力やスピード処理を意識した模擬問題を解くことに慣れておくことです。また、性格検査では、リーダーシップや協調性といったビジネスに直結する項目に自信を持って回答できるよう、自己理解を深めておきましょう。

適性検査のために準備すべきこと

 

多種多様な適性検査に備えるためには、いくつかの共通した準備が必要です。

 

まず、能力検査に対しては、各検査の出題形式を理解し、問題集や模試形式で繰り返し演習することが必要不可欠です。

 

制限時間が厳しいテストが多いため、時間感覚を養う練習を意識することが重要です。

 

次に、性格検査については、自己分析を深め、自分自身の価値観や強み・弱みを整理しておくことが必要です。

 

性格検査は基本的に正解・不正解がないため、ありのままに答えることが求められます。虚偽の回答を繰り返すと、整合性が取れず、検査結果の信頼性が下がってしまうことにもつながります。

 

さらに、実際に検査を受けた先輩の体験談やインターンシップ参加者の声などから、生の情報を得ておくと良いでしょう。

 

ネット上には、各種適性検査に関するレビューや感想も多く投稿されているため、事前に読んでおくだけでも心構えが大きく変わるはずです。

まとめ

 

就職活動の中で避けて通れない「適性検査」ですが、その種類は非常に多岐にわたり、それぞれ出題形式や求められるスキル、適性の評価軸が異なります。

 

準備に際してもっとも重要なのは、「自分がどの検査を受けるかを見極め、その検査に合わせた対策を行うこと」です。

 

今回の内容を参考に、1つひとつの検査にしっかりと向き合い、自信をもって選考に臨んでください。

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日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。

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