ホワイト企業認定の審査基準7カテゴリ完全解説|2026年7月改定版

「ホワイト企業認定」は、ホワイト財団(一般財団法人 日本次世代企業普及機構)が、働きやすい職場づくりに取り組む企業を第三者として認定する制度です。2026年7月、社会情勢の変化に対応するため審査基準が改定されました。

この記事では、改定後の7つの審査カテゴリ(人材育成/働きがい・柔軟な働き方・多様な価値観の尊重・健康経営・リスクマネジメント・未来を創るビジネスモデル・労働法遵守)を、就活生・転職者・企業経営者の方が活用できる形で完全解説します。

岩元翔

日本次世代企業普及機構 代表理事

岩元 翔

累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきました。2026年7月の基準改定では、ホワイト財団が定義する「ホワイト企業」=「家族や社会に応援される、次世代に残していきたい企業」という理念により忠実に沿った基準へと強化しました。「ビジネスモデル/生産性」は「未来を創るビジネスモデル」へ名称変更し、社会的価値の創出という経営の意義を明示。「ダイバーシティ&インクルージョン」も「多様な価値観の尊重」へ改めました。各設問の内容も表面的な制度の有無でなく、実際に機能しているかを見る方向に詳細化しています。

📋 この記事でわかること

  • ホワイト企業認定とは何か・2026年7月改定のポイント
  • 審査基準7カテゴリの全体像
  • 各カテゴリの具体的なチェック観点
  • 就活生・転職者が企業選びでこの基準をどう使うか
  • 企業経営者が自社改善に活用する方法
  • ホワイト企業認定に関するQ&A 13問

📎 ホワイト企業の基本:ホワイト企業とは|7つの特徴と見分け方・定義を認定機関が徹底解説

📎 認定制度の詳細:ホワイト企業認定とは|取得メリット・効果を認定機関が解説

1. ホワイト企業認定とは——2026年7月改定のポイント

ホワイト企業認定は、「家族や社会に応援される、次世代に残していきたい企業」を、ホワイト財団が第三者として認定する制度です。求人票の自己申告ではなく、第三者の審査を経て認定されるため、就活生・転職者が客観的に企業を見極める指標になります。

2026年7月の改定では、以下の点を強化しました。

🔄 2026年7月改定の主なポイント

「ビジネスモデル/生産性」→「未来を創るビジネスモデル」へ — 社会的価値の創出という経営の意義を明示

「ダイバーシティ&インクルージョン」→「多様な価値観の尊重」へ — より日本語で分かりやすく改定

各設問の内容を詳細化 — 判定基準・該当例を具体的に明示

「制度がある」より「実際に機能しているか」を重視 — 取得実績・運用状況を確認

2. 審査基準7カテゴリの全体像

改定後の審査基準は、次の7つのカテゴリで構成されます。

🏅 審査基準 7カテゴリ

人材育成/働きがい — 研修制度・評価/フィードバック・キャリア選択・離職率

柔軟な働き方 — テレワーク・フレックス・長時間労働是正・副業・育児/介護

多様な価値観の尊重 — 多様性方針・女性活躍・LGBTQ+・高齢者/外国籍/障がい者雇用

健康経営 — 健康経営方針・メンタルヘルス・健診受診率・カスハラ対策

リスクマネジメント — 情報セキュリティ・労働安全衛生・BCP(事業継続計画)

未来を創るビジネスモデル — 経営計画・黒字経営・成長率・業務のIT化

労働法遵守 — 残業45時間未満・有給5日以上取得・残業代適正支払・ハラスメント防止

3. カテゴリ① 人材育成/働きがい

従業員が成長し、長く働き続けられる土台が整っているかを審査します。社員が「この会社で育てられている」と実感できる仕組みがあるかが鍵です。

主な審査観点

キャリアアップの道筋が明確で全員に周知されているか

階層別/役割別の研修が毎年定期的に実施されているか

評価制度とフィードバック・目標設定の機会があるか

自己申告/社内公募/社内FA制度などキャリア選択の仕組み

入社1年以内の離職率が10%以内であること

💡 就活生の見方:研修制度・評価制度の有無を採用ページで確認しましょう。あわせて従業員エンゲージメントの高さも参考になります。

4. カテゴリ② 柔軟な働き方

働く場所・時間の選択肢があり、ライフスタイルに合わせて働けるかを審査します。今回の改定で、設問内容がより詳細化されました。

主な審査観点

在宅勤務/テレワーク制度の導入と全従業員への周知

フレックスタイム・短時間勤務など就業時間の柔軟性

長時間労働是正(定時退社日・ノー残業デー・勤務間インターバル等)

副業/兼業の許可とガイドライン整備

育児・介護休業の法定超え制度(取得しやすい環境づくり)

💡 就活生の見方:テレワーク・有給取得率・育休取得率は採用ページで数値確認可能。リモートワーク可能な大手企業ランキング育休産休制度が充実した企業ランキングも参考になります。

5. カテゴリ③ 多様な価値観の尊重

性別・年齢・国籍・障がいの有無、ライフスタイルの違いに関わらず、誰もが活躍できる環境かを審査します。今回の改定で「ダイバーシティ&インクルージョン」からこの名称に改められました。

主な審査観点

多様性方針の策定と社内外への発信

女性活躍推進法の法定基準を上回る取り組み

LGBTQ+/SOGIに関する制度・配慮(差別禁止規定・同性パートナー対応など)

66歳以上の高齢者の就業機会確保

外国籍従業員が働きやすい環境(言語サポート・在留資格対応など)

障がい者雇用が法定雇用率を超えている

💡 就活生の見方:関連の公的認定としてえるぼし認定(女性活躍)、くるみん認定(子育てサポート)があります。

6. カテゴリ④ 健康経営

従業員の心身の健康を経営課題と捉え、組織的に支援しているかを審査します。今回の改定で、カスハラ対策などの新項目が追加されました。

主な審査観点

健康経営方針の策定と社内外への発信

カスタマーハラスメント対策(基本方針・マニュアル・相談窓口)

メンタルヘルス対策(ストレスチェック・外部連携・教育)

運動機会の提供(スポーツ大会・フィットネス補助など)

治療と仕事の両立支援制度

定期健診受診率100%(やむを得ない場合を除く)

💡 関連認定:健康経営優良法人の認定を受けているかも、健康経営の取り組みの目安になります。

7. カテゴリ⑤ リスクマネジメント

情報・労働安全・事業継続のリスクを組織的に管理し、従業員の安全を守る体制があるかを審査します。

主な審査観点

リスクマネジメント方針の策定と周知

リスクアセスメント(リスクの特定・分析・評価)の仕組み

情報セキュリティ方針・研修・資産台帳

労働安全衛生方針と定期教育

BCP(事業継続計画)の策定と教育研修

・重要機密情報の複数箇所バックアップ

💡 詳細解説:リスク管理の考え方はリスクマネジメントとはで詳しく解説しています。

8. カテゴリ⑥ 未来を創るビジネスモデル

事業として持続可能か、社会的価値を生む経営をしているかを審査します。今回の改定で「ビジネスモデル/生産性」からこの名称に変わり、社会的価値の創出という経営の意義がより明示されました。「長く働ける会社」の前提として、企業自体が長く続く必要があります。

主な審査観点

社会的価値の創出目標を含む経営計画書の策定

自社の強み・選ばれる理由の整理と明文化

売上高成長率が企業規模に応じた基準を超えている

直近2期の経常利益が連続して黒字

基幹業務のシステム化(ERP・販売管理・顧客管理など)

環境・社会への配慮(環境負荷低減・地域貢献・公正取引)

9. カテゴリ⑦ 労働法遵守

労働関連法令を守り、従業員の権利を保護しているかを審査します。最も基本的でありながら、ホワイト企業の絶対条件となるカテゴリです。

主な審査観点

労働時間・残業時間の適正管理(サービス残業なし・残業代適正支払)

月の法定時間外労働が45時間未満(原則)

定期健康診断・ストレスチェックの適切な実施

ハラスメント防止措置(パワハラ・セクハラ・マタハラ)

同一労働同一賃金ガイドラインに沿った取り組み

年次有給休暇5日以上取得の実施

💡 数値で確認:残業時間は業界別残業時間ランキング、有給取得率は有給取得率ランキングで業界水準と比較できます。

10. 就活生・転職者がこの基準をどう使うか

この7カテゴリは、企業選びの「チェックリスト」として使えます。求人票や採用ページを見るとき、各カテゴリの観点で情報を確認すれば、企業のホワイト度を多角的に判断できます。

📝 企業選びでの使い方

採用ページで7観点を確認 — 各カテゴリの記載があるか

具体的な数値の有無を確認 — 残業時間・有給取得率・離職率など

第三者認定の有無を確認 — ホワイト企業認定・くるみん・えるぼし・健康経営優良法人

OB訪問・説明会で実態を確認 — 制度が実際に機能しているか

この基準を満たしている認定企業は、ホワイト企業認定の認定企業一覧で確認できます。AIを使った企業見極めはAIでホワイト企業を見抜く方法で詳しく解説しています。

11. 企業経営者の方が自社改善に活用する方法

経営者の方は、この7カテゴリを自社の働き方改革の指針として活用できます。各カテゴリで自社がどこまで対応できているかを点検し、不足部分を改善することで、採用力・定着率・従業員満足度の向上につながります。

🏢 経営者の方の活用ステップ

① 7カテゴリで自社を自己診断

② 不足部分を特定し、改善計画を策定

③ 制度導入だけでなく、運用・実績まで作る

④ ホワイト企業認定の取得を検討

ホワイト企業認定 審査基準に関するQ&A(13問)

Q1. ホワイト企業認定とは何ですか?

ホワイト財団が「家族や社会に応援される、次世代に残していきたい企業」を第三者として認定する制度です。求人票の自己申告でなく、第三者審査を経るため客観性があります。

Q2. 審査基準は何カテゴリ?

7カテゴリです。①人材育成/働きがい ②柔軟な働き方 ③多様な価値観の尊重 ④健康経営 ⑤リスクマネジメント ⑥未来を創るビジネスモデル ⑦労働法遵守。

Q3. 2026年7月の改定では何が変わった?

主な変更点は2つの名称変更です。「ビジネスモデル/生産性」→「未来を創るビジネスモデル」(社会的価値の創出という経営の意義を明示)、「ダイバーシティ&インクルージョン」→「多様な価値観の尊重」(より日本語で分かりやすく)。さらに各設問の内容も詳細化され、「制度の有無」より「実際に機能しているか」を見る基準になりました。

Q4. 残業時間の基準はありますか?

あります。原則として月の法定時間外労働45時間未満を求めています。これは過労死ライン(月80時間)の半分以下にあたります。

Q5. 離職率の基準はありますか?

入社1年以内の離職率が10%以内を基準としています。新卒・中途を問わず、入社後の早期定着が見られる企業を評価します。

Q6. 「柔軟な働き方」では何を見る?

テレワーク・フレックス・長時間労働是正・副業許可・育児/介護の上乗せ制度などです。働き方の選択肢があるかを総合的に審査します。

Q7. 多様性の審査では何を見る?

女性活躍・LGBTQ+/SOGI対応・66歳以上の雇用・外国籍従業員の環境・障がい者雇用率です。法定要件を超えた取り組みを評価します。

Q8. 「健康経営」では何を見る?

健康経営方針・カスハラ対策・メンタルヘルス対策・運動機会・治療と仕事の両立・定期健診受診率です。心身両面の支援体制を評価します。

Q9. 経営の安定性も審査基準に含まれる?

含まれます。経常利益の連続黒字・売上成長率・自己資本比率などを審査します。企業が持続することは、長く働ける前提条件です。

Q10. 公的認定があれば自動的に認定されますか?

自動ではありません。くるみん・えるぼし・健康経営優良法人などの公的認定は加点要素ですが、ホワイト企業認定は独自の7カテゴリで総合判断します。

Q11. 就活生はこの基準をどう使えばいい?

企業選びのチェックリストとして使えます。採用ページや求人票を7観点で確認し、数値・第三者認定・実態(OB訪問)で裏取りすれば、客観的に企業を見極められます。

Q12. 認定された企業はどこで確認できる?

ホワイトキャリアの認定企業一覧で公開しています。業界・地域別に検索でき、各企業の取り組み内容も確認できます。

Q13. なぜこの基準が信頼できるのですか?

ホワイト財団は累計3,625社以上を審査し、650社以上を認定してきました。第三者の立場で運用しており、企業の自己申告でなく書類・実績の確認を経て認定する点が、客観性の根拠です。

まとめ

2026年7月改定のホワイト企業認定 審査基準7カテゴリは、「働きやすい職場」を多角的に評価する指標です。就活生・転職者は企業選びの軸として、企業経営者は自社改善の指針として活用できます。表面的な制度の有無でなく、実際に機能しているかを見るこの基準は、長く働ける会社を選び・つくるための土台になります。

📌 この記事のまとめ

  • 2026年7月、ホワイト企業認定の審査基準が改定された
  • 新基準は7カテゴリ:人材育成/働きがい・柔軟な働き方・多様な価値観の尊重・健康経営・リスクマネジメント・未来を創るビジネスモデル・労働法遵守
  • 「ビジネスモデル/生産性」→「未来を創るビジネスモデル」、「ダイバーシティ&インクルージョン」→「多様な価値観の尊重」へ名称変更
  • 各設問の内容がより詳細化され、判定基準が明確に
  • 「制度の有無」より「実際に機能しているか」を重視
  • 就活生は企業選びのチェックリストとして活用できる
  • 企業経営者は自社改善の指針として活用できる

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運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。

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