内定辞退の電話・メール例文と基本マナー|伝え方を完全解説

2025.04.16

書類選考や面接を経て、企業から内定通知を受けたとき——これまでの努力が報われた嬉しさと安堵感でいっぱいになりますよね。

しかし、複数の企業から内定をもらった場合は、どこかの企業を辞退しなければなりません。

お世話になった採用担当者への内定辞退の連絡は、心苦しく感じるもの。
ただ、社会人のマナーとしてきちんと伝えることが必要です。

この記事では、内定辞退の伝え方マナーから電話・メールの例文まで、すべてまとめて解説します。

◆ この記事でわかること

  • 内定辞退の基本マナー4つ
  • 電話で伝えるときの例文(会話形式)
  • 電話後に送るメールの例文
  • メールのみで伝える場合の例文(2パターン)
  • 辞退理由の正しい伝え方・NGな言い方

内定辞退の基本マナー4つ

内定辞退を伝える前に、まず押さえておきたい基本マナーを確認しましょう。

◆ マナー1:できるだけ早く連絡する

内定辞退の連絡は、決断したらすぐに行うのが鉄則です。

企業は内定者に対して入社準備を着々と進めています。
辞退を早めに伝えることで、企業は次の候補者を探す時間を確保できます。

逆に連絡が遅れると、採用計画に影響を与え、企業側の信頼を損ねる結果になりかねません。
感謝の気持ちを添えながら、誠実に早めに対応しましょう。

★ キャリアアドバイザーからのコメント(坂元 俊介)

内定辞退は、どんな企業にも起こりうることです。人事側としてもある程度の辞退は最初から想定しているため、学生が気にするほど企業側は実は気にしていません。

ただ、マナーとして1点だけ——「辞退が決まったら、なるべく早く伝える」ことが何より大切です。企業は辞退があれば選考を増やすなど動きを変える必要があるため、早めに伝えることが一番求められていることなのです。

◆ マナー2:メールより電話で伝える

就活が大変なのは、求職者だけではありません。
採用担当者は、日々の業務と並行して新入社員の受け入れ準備を進めています。

内定辞退を決めたら、電話で直接伝えるのが基本です。
メールでは担当者がすぐに確認できないケースもあり、他のメールに埋もれてしまうリスクもあります。

「一緒に働きたい」と内定を出してくれた企業に対して、誠意を持って直接伝えることが大切です。

◆ マナー3:「連絡しない」は絶対NG

内定辞退において最もタブーなのは「連絡をしないこと」です。

言いにくいのはわかります。でも、フェードアウトは社会人として絶対に避けるべき行為。
「どうせ入社しないから」という考えは通用しません。

書類選考・面接と時間を割いてくれた企業への礼儀として、誠意を持って辞退の意思を伝えることが必要です。

◆ マナー4:辞退理由は「一身上の都合」でOK

内定辞退の理由を細かく説明する必要はありません。
「一身上の都合により」——この一言で十分です。

「一身上の都合」とは「個人的・家庭的な理由で」という意味であり、詳細を話す義務はありません。

ただし、企業から理由を問われた場合は、失礼のない範囲で正直に答えましょう。

◆ 聞かれた場合に使える辞退理由の例

  • 就職活動を進める中で、他の企業との縁を感じた
  • 自身の適性や今後のキャリアについて考慮した結果
  • 大学院進学のため(該当する場合)

! 避けるべきNG理由

以下のような理由は、企業側に引き留める余地を与えてしまうため避けましょう。
説得されてさらに断りにくくなる状況を招きます。

  • ! 御社の採用基準や期待値に応えられるか不安になった
  • ! 御社で働いていけるか自信がなくなった
  • ! 御社の社員の方々についていけるか心配になった

内定辞退を電話で伝える場合

電話での伝え方と例文(会話形式)

内定辞退は、電話で直接伝えるのが基本です。

メールで伝えても問題はありませんが、内定を辞退することは企業に迷惑をかける行為です。
お世話になった採用担当者に、感謝とお詫びの気持ちを誠意を持って伝えましょう。

また、メールは他のメールに埋もれて見落とされるリスクがあります。
早急かつ確実に伝えるためにも、電話での連絡が基本です。

◆ 電話をかけるタイミングの目安

  • 平日の午前10時〜11時、または午後2時〜4時が理想
  • 始業直後・終業間際・昼休み時間は避ける
  • 企業の繁忙期や決算期は特に配慮する

■ 電話例文(会話形式)

あなた:
大変お世話になります。私、○○大学の○○と申します。
採用担当の○○様はいらっしゃいますか?

― 担当者に代わる ―

担当者:
お電話かわりました、○○です。お世話になっております。

あなた:
お世話になっております。内定の通知をいただきました○○大学の○○と申します。
今お時間よろしいでしょうか?

担当者:
はい、大丈夫です。

あなた:
ありがとうございます。この度は内定のご連絡をいただきありがとうございます。
大変光栄なお話ですが、一身上の都合により辞退させていただきたいと思い、ご連絡いたしました。
選考にお時間を割いていただいたにも関わらず、ご期待に沿えず大変申し訳ございません。

担当者:
とても残念です。よければ辞退の理由を聞いてもよろしいでしょうか?

あなた:
はい、御社と並行して選考が進んでいた企業があり、そちらからも内定をいただきました。
最後まで悩んだのですが、今後の自身のキャリアについて考えた結果、そちらの企業に入ることが自分にとって良い選択だという結論に至りました。
○○様には貴重なお時間をいただきながら、このような形になってしまい大変申し訳ございません。

担当者:
そうですか。残念ですが、承知いたしました。

あなた:
本来ならば直接お詫びに伺うべきところ、お電話でのご連絡となりましたことをお詫び申し上げます。

担当者:
いえいえ、わざわざお電話いただきありがとうございます。他社でも頑張ってください!

あなた:
お心遣いのお言葉までいただき、本当にありがとうございます。それでは失礼いたします。

電話後に必ずメールを送る【例文】

電話で内定辞退を伝えたあとは、補足としてメールを送るのがマナーです。
口頭でのやりとりは記録に残らないため、メールで改めて連絡することで双方の確認が取れます。

■ 電話後メール例文

件名:内定辞退のご連絡(○○大学 ○○太郎)

○○株式会社 人事部
○○様

大変お世話になっております。
○○大学の○○と申します。

先程はご多忙の中、お電話にてご対応いただき誠にありがとうございました。

この度は貴社より光栄なご連絡をいただきながら、
内定を辞退させていただきますこと誠に申し訳ございません。

書類選考や面接など、貴重なお時間を割いてくださったにも関わらず、
このようなご連絡になりますことを大変心苦しく感じております。

面接をご担当いただいた○○様をはじめ、
採用に関わってくださった皆さまには、心より感謝しております。

最後になりますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

—————————————–
○○ 太郎(○○ タロウ)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:090-○○○○-○○○○
メール:○○○○○○@○○○○○○.co.jp
—————————————–

内定辞退をメールのみで伝える場合

電話で伝えるのが基本ですが、以下のような場合はメールでの連絡でも問題ありません。

◆ メールで伝えてもよいケース

  • 電話が苦手で強い抵抗感がある
  • 電話をかけたが採用担当者につながらなかった
  • 企業側がメール連絡を希望している

パターン1:内定通知メールへの返信として送る場合【例文】

■ メール例文(内定通知への返信)

件名:内定辞退のご連絡(○○大学 ○○太郎)

○○株式会社 人事部
○○様

大変お世話になっております。
○○大学の○○と申します。

この度は内定のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。

ご多忙かと思いましたので、メールにて失礼いたします。
今回は内定をいただいたにも関わらず誠に恐縮ですが、
自身の適性や今後について考慮した結果、
貴社への入社を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

本来であれば貴社へお伺いし直接お詫びするところではございますが、
メールでのご連絡となりましたこと何卒ご容赦いただければと存じます。

私のために貴重なお時間を取っていただいたにも関わらず、
このようなお返事となり大変申し訳ございません。

採用に関わってくださった関係者の皆様には心より感謝しております。
最後になりますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。

—————————————–
○○ 太郎(○○ タロウ)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:090-○○○○-○○○○
メール:○○○○○○@○○○○○○.co.jp
—————————————–

★ 企業から了承の返信が届いたら

辞退を了承する返信が届いた場合、さらに返信する必要はありません。
担当者の負担になるため、了承メールを受け取った時点でやりとりを終了しましょう。

パターン2:電話がつながらなかった場合【例文】

■ メール例文(電話がつながらなかった場合)

件名:内定辞退のご連絡(○○大学 ○○太郎)

○○株式会社 人事部
○○様

大変お世話になっております。
○○大学の○○と申します。

先ほどお電話させていただきましたが、ご多忙のようでしたのでメールにて失礼いたします。

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
このような光栄なお知らせをいただきながら大変恐縮ですが、
検討の結果、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

お忙しい中、選考に貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、
このようなご連絡になり大変申し訳ございません。

本来であれば貴社へお伺いし直接お詫びするところではございますが、
メールでのご連絡となりましたこと何卒ご容赦いただければと存じます。

採用に関わってくださった皆様には心より感謝しております。
最後になりますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

—————————————–
○○ 太郎(○○ タロウ)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:090-○○○○-○○○○
メール:○○○○○○@○○○○○○.co.jp
—————————————–

◆ 電話がつながらなかった場合の対応手順

  • 1. 電話に出た方(受付など)に、担当者宛にメールを送る旨を伝える
  • 2. 「後ほど○○様宛にメールをお送りしますので、ご確認いただきますようお伝えください」と一言添える
  • 3. 電話を切ったら速やかにメールを送信する

転職の場合の内定辞退はどうする?

ここまで新卒向けの内容で解説してきましたが、転職活動での内定辞退も基本マナーは同じです。

ただし、転職の場合は以下の点に気をつけましょう。

◆ 転職での内定辞退で注意すること

  • 転職エージェント経由で応募した場合は、エージェントに辞退連絡を入れる(エージェントが企業へ伝えるケースが多い)
  • 2026年現在、同業界は狭いため、辞退後も誠実な対応が将来に影響することがある
  • 内定承諾書に署名・捺印後でも法的には辞退可能だが、できるだけ早い連絡が必要

まとめ

◆ この記事のまとめ

  • 内定辞退は決断したらすぐに連絡するのが最大のマナー
  • 伝え方は電話が基本、その後メールで記録を残す
  • 辞退理由は「一身上の都合」でOK。引き留められる理由は避ける
  • 「連絡しない」は社会人として絶対にNG
  • 転職の場合はエージェント経由の連絡フローに注意

お世話になった担当者への内定辞退は、誰でも心苦しいものです。
ただ、企業側にとっても内定辞退は珍しいことではなく、誠実に早めに伝えることが何より大切です。

丁寧な言葉遣いで、きちんとマナーを守って伝えることが社会人としての第一歩。
みなさんの就職・転職活動が、納得のいく形になることを願っています。

   
運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。