大学に入学して数か月が経ち、いよいよ待ちに待った初めての長期休暇――。
長い夏休みを迎える大学1年生の方にとって、この時期はワクワクして過ごす特別な時間でしょう。部活動や補習、宿題の予定が詰まっていた高校の夏休みとは異なり、大学の夏休みは自由度が非常に高く、何をして過ごすかは完全に自分次第です。「あれもやりたい」「これもやりたい」と、イメージを膨らませている方も多いのではないでしょうか。
しかし、自由度の高さゆえに「どう過ごしたらいいかわからない……」「有意義に使えなかったらどうしよう……」と不安を感じる方も多いかもしれません。
そこで今回は、大学生が夏休みを充実して過ごすための方法を10個厳選し、夏休みの有意義な過ごし方について解説します。
目次
大学の夏休みは、一般的に7月中旬~9月中旬の間に設定されています。期間はおおよそ1か月半から2か月で、高校の夏休みよりも長く、自由に使える時間が圧倒的に多いのが特徴です。
ただし、大学によって若干の差があり、国公立大学の場合は7月中旬から9月下旬までとやや長めに設定されるケースが多いようです。私立大学では、8月初旬から9月中旬までが主流です。
多くの大学では、夏休み前には「前期試験(期末試験)」が実施され、試験の終了とともに正式に夏休みに入ることになります。
初めて迎える長期休暇。何をするかで夏休みの価値は大きく変わります。ここでは、大学1年生におすすめしたい過ごし方を10項目に分けてご紹介します。
大学生の夏休みは、まとまった長期休暇がとれる貴重なタイミングです。社会人になるとこのような休みは取りづらいため、旅行を楽しむには絶好のチャンス。国内旅行であれば友人と観光地を巡ったり、実家に帰省してのんびり過ごしたりするのも良いでしょう。
一方で、海外旅行もこの時期だからこそおすすめ。異文化に触れることで視野が広がり、語学学習への意欲や将来へのヒントが得られることもあります。
韓国、台湾、グアムなどは渡航のハードルも低く、初めての海外旅行でも安心できそうです。
サークルや部活動への積極的な参加も、夏休みの充実度を高めてくれます。
大学では多くのサークルが夏合宿を企画しており、海や川に出かけてバーベキューをしたり、レクリエーションを楽しんだりと、大学生ならではの非日常体験が待っています。
特に1年生のうちは、人間関係が広がる大きなチャンスでもあります。夏休みをきっかけに、同じ趣味を持つ仲間と深い関係を築ける可能性も高いでしょう。
長期休暇中は、普段よりも多くシフトに入ることができるため、アルバイトに集中して取り組むのも有意義です。収入を得ることはもちろん、社会経験を積む絶好の機会でもあります。
夏休みならではの季節限定バイトにも注目です。たとえば、夏祭り・花火大会の運営、リゾート地での住み込みバイト(リゾバ)など、非日常な環境で働くことで、日頃は味わえない貴重な経験ができます。
一見ハードルが高そうに見えるヒッチハイクですが、大学生だからこそ挑戦できる人生経験でもあります。予定通りにいかないこと、初めて会う人との出会い、道中で起こるさまざまな出来事が、自分を大きく成長させてくれるでしょう。
社会人になると時間の融通が利かないため、ヒッチハイクのような自由度の高い旅が難しくなります。もちろん安全性には十分に配慮した上で、友人と一緒に挑戦してみるのもおすすめです。
普段は忙しくて本を読む時間が取れない人も、夏休みこそ読書習慣をつけるチャンスです。本を読むことで、語彙力や文章力、論理的思考力が身につき、ストレス解消にもつながります。
活字に対して苦手意識がある人は、まずは自分の好きなテーマや趣味に関連した本、あるいは著名人が書いたエッセイなどから始めるのがおすすめ。1日30分〜1時間、読書の時間を決めて習慣化すると効果的です。
筋トレは、身体の健康を維持するだけでなく、メンタル面にも良い影響を与えてくれます。集中力の向上、自信の獲得、生活リズムの改善など、多くのメリットがあります。
筋トレの成果は一般的に3か月後に見え始めると言われているため、夏休みは、まとまった期間を使って習慣化を始めるには最適です。家トレから始めてみたり、思い切ってジムに通い始めたりするのも良いでしょう。
就職活動を見据えて、夏休みに資格の勉強を始めるのもおすすめです。特に、TOEICは多くの業界・企業で採用される指標のひとつで、早いうちから対策を始めておくと大きなアドバンテージになります。
そのほかにも、簿記、ITパスポート、秘書検定など、文理問わず大学生に人気の資格は多数あります。資格を取得することで、履歴書に書ける実績が増えるだけでなく、自信や知識の幅も広がります。
まとまった時間が必要な運転免許の取得も、夏休み中に済ませてしまうと後が楽になります。特に合宿免許は、短期間で集中して学べるうえ、費用も安く抑えられるため、学生にとって人気が高い方法です。
数週間の合宿生活は、小旅行気分も味わえる楽しい経験になるだけでなく、他大学の学生と交流する良い機会にもなります。
ボランティアは、単なる「無償の労働」ではなく、多くの学びと出会いのある経験です。地域の清掃活動、障がい者施設でのサポート、子ども向けのイベントスタッフなど、多岐にわたる活動があります。
異なる世代や価値観を持つ人々と関わることで、社会への理解が深まり、自分の将来を考えるヒントになることも多いでしょう。まずは「自分がどのように社会に関わりたいか」を考えて、興味のあるボランティアに挑戦してみるのがおすすめです。
夏休みは、語学力を高めたい人や海外に興味がある人にとって、短期留学のベストシーズンです。1〜4週間ほどのプログラムが多く、授業と文化体験を通じて、生きた語学力や国際感覚を養うことができます。
費用も長期留学に比べて抑えられており、大学が主催する短期プログラムも豊富にあるため、担当教授に相談してみると良いでしょう。
大学1年生にとって就職活動はまだ先の話に思えるかもしれませんが、実は早期からの準備が差を生む時代です。夏休みを活用して、少しだけ未来の自分を意識して行動してみましょう。
就活の準備としておすすめの方法を紹介します。
就活における自己分析とは、自分の性格や価値観、行動傾向を客観的に見つめ直すプロセスです。自分がどんなことにやりがいを感じるのか、どんな働き方が向いているのかを把握することは、今後の進路選択に直結します。
方法はさまざまですが、過去の経験をノートに書き出す、自己分析ツールを使う、性格診断テストを試すなど、気軽に始められるものも多くあります。
また、友人や仲間と就職や将来のことについて話し合ったり、ディベートをしたりするのも、新しい自分を発見するきっかけになります。
世の中にはどんな業界があり、どんな仕事があるのか、大学1年生のうちから情報収集を始めておくことで、将来の視野が格段に広がります。興味を持った業界について調べるだけでも、自分の「向き・不向き」が見えてくるはずです。
ニュースや企業HP、就職情報サイトなどで情報収集するほか、オープンカンパニーやセミナーに参加するのもおすすめ。
また、ビジネスに関する情報を収集する際は、起業も視野に入れておくと、自分の人生の可能性を知ることができたり、本当にやりたい仕事を発見したりするきっかけが生まれやすくなります。
大学の先輩で、すでに社会で活躍している人たちから話を聞くのも有意義な就活準備です。働く現場のリアルを知ることで、ネットでは得られない貴重な情報が得られます。
大学のキャリアセンターやOB・OG訪問用のマッチングサービスを活用すれば、1年生でも先輩とのつながりを持つことは十分可能です。長期休暇中に得た人脈が、将来の人生に大きく影響するかもしれません。
近年では、大学1年生でも参加できるインターンシップが増えてきました。企業によっては「学年不問」として受け入れており、実際の仕事を体験することができます。
1日完結の短期インターンから、実務に関わる長期インターンまで形式はさまざまです。いずれにせよ、夏休みという長期休暇を活用して一歩先を行く経験を積んでおくことで、将来の就活に自信が持てるようになるでしょう。
大学1年生の夏休みは、人生の中でも特に自由かつ柔軟に過ごせる時間です。この期間をどう過ごすかで、今後の大学生活や将来への道筋が大きく変わる可能性があります。旅行や読書、アルバイトといった自分を豊かにする経験や体験はもちろん、少し先の未来を意識した就活の準備を始めてみるのもおすすめです。
この夏をきっかけに、「自分はどんな人間なのか」「どんな将来を歩みたいのか」を考え始めましょう。夏休みを有意義に過ごしたその先に、後悔のない大学生活と、自分らしいキャリアがきっと待っています。