人材育成に力を入れている企業の特徴とは?就活での見極め方と企業事例を解説

「この会社、ちゃんと育ててもらえるのかな」

就活生が企業を選ぶうえで、人材育成への取り組みは重要な判断基準のひとつです。教育制度が充実しているかどうかは、入社後の成長速度やキャリア形成に直結します。

岩元翔

キャリアアドバイザーコメント

日本次世代企業普及機構 代表理事 岩元 翔

「教育制度が充実しています」という言葉だけでは判断できません。面接では「入社後の研修内容」「キャリアマップの有無」「社員一人あたりの教育投資額」を具体的に確認しましょう。数字で答えてもらえる企業ほど、育成に本気で取り組んでいる証拠です。

◆ この記事でわかること

  • 人材育成とは何か・企業が取り組む目的
  • 人材育成に力を入れている企業の3つのポイント
  • 人材育成が進まない企業に多い2つの問題
  • 階層別の理想的な育成プログラム(新卒〜管理職・中途)
  • 就活で人材育成への取り組みを見極めるチェックポイント

人材育成とは?企業が取り組む目的

人材育成とは、さまざまなリソースを有効活用し、企業で活躍できる人材を育てていくことです。従業員は「資源」ではなく「資本・財産」だと考えられており、社内の適材適所に人を配置し、最大限の能力を発揮してもらうことが最大の目的です。

少子高齢化により労働力確保が難しくなる昨今、採用した人材のスキルを社内でいかに高められるかが経営戦略のカギになっています。

人材育成に力を入れている企業の3つのポイント

① キャリアマップを作成している

従業員のスキルを管理するために活用されるのがキャリアマップです。必要なスキルや能力が明確になることで、教育手段の決定・責任者の割り振り・教育コストの最適化が可能になります。

② 自社に合う研修プランを用意している

OJT・Off-JT・eラーニング・外部研修など、複数の手段を目的に合わせて使い分けている企業ほど育成の質が高い傾向があります。

③ 企業全体で取り組んでいる

人材育成は「企業が人を育てる」という意識を組織全体で持つことが重要です。各部署が独自に動くのではなく、会社の方針として全社的に推進されているかどうかがポイントになります。

人材育成が進まない企業に多い2つの問題

人材育成がうまくいかない理由

【出典】人材育成の現状と課題(厚生労働省)

① 育成の時間的余裕がない

業務が多忙すぎる職場では、駆け足のトレーニングになりがちでスキルを体得させることが難しいです。

チェックポイント:「残業が多い」「育成担当者が現場業務と兼任」という企業は、育成に十分な時間が割けていない可能性があります。

② 人材育成スキル・指導意識の不足

育成を担う人が従業員一人ひとりの特性・能力・不足スキルを把握できていないと育成の質が下がります。人材育成を企業選びの軸にするなら、企業規模に関わらず「具体的な制度があるか」を必ず確認することが大切です。

階層別の理想的な人材育成プログラム

階層別育成プログラムのイメージ

① 新卒社員の育成プログラム

◆ 新卒社員の育成内容例

  • 入社前:内定者研修
  • 入社直後:新入社員研修(経営理念・ビジネスマナー・基礎スキル)
  • 入社3か月以降:OJT研修・フォローアップ研修

② 若手〜中堅社員の育成プログラム

中堅社員は「育成の空白地帯」と呼ばれ、業務量の増大により育成が疎かになりがちな層です。中堅社員にもしっかり投資している企業は、教育レベルが高い会社といえます。

③ 中間管理職の育成プログラム

中間管理職は組織の要として、経営方針を現場に落とし込む重要な役割を担います。業務量を把握し無理のないプログラムを構築している企業が理想的です。

④ 中途採用社員の育成プログラム

即戦力として採用される中途社員でも、前職とのギャップや社内文化への適応に課題を感じるケースは多いです。離職防止のためにも丁寧な育成が必要です。

就活で人材育成への取り組みを見極めるポイント

◆ 企業の人材育成を見極める質問例

  • 入社後の研修はどのような内容・期間で実施されますか?
  • キャリアマップや目標管理制度はありますか?
  • 社員一人あたりの年間教育投資額はどのくらいですか?
  • 中堅社員向けの育成プログラムはありますか?
  • 入社5年目の先輩はどのような仕事を担当していますか?

人材育成を強みとするホワイト企業認定企業の事例

株式会社Maneql

未経験からさまざまなWEBマーケティングのスキルが身につく

株式会社Maneql

株式会社ニトリホールディングス

社員1人あたりの年間教育投資額は上場企業平均の約5倍

ニトリホールディングス

人材育成に強いホワイト企業一覧:人材育成を強みとする認定企業を見る

まとめ

人材育成 企業 まとめ

◆ この記事のまとめ

  • 人材育成の目的は「適材適所の配置」と「スキルの最大化」による利益向上
  • 育成に力を入れる企業はキャリアマップ・研修プラン・全社的な取り組みの3点が整っている
  • 育成が進まない企業は「時間的余裕のなさ」「指導スキル不足」が主な原因
  • 新卒〜管理職・中途まで階層別のプログラムを持つ企業が理想的
  • 面接では「具体的な数字・制度名」で答えてもらえるかを確認する
   
運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。