OB/OG訪問とは?就活に役立つ理由・進め方・質問7選・例文を解説

「OB/OG訪問」は、企業の公式情報だけでは把握しきれない職場の雰囲気や働き方・実務の実態を、現場で活躍する先輩社員から直接話を聞ける貴重な機会です。

この記事では、OB/OG訪問とは何かを改めて確認するとともに、就活における意義・得られるメリット・訪問前の準備・当日の進め方・おすすめ質問7選・注意点まで具体的に解説します。

岩元翔

日本次世代企業普及機構 代表理事

岩元 翔

OB/OG訪問は「やった方がいい」というレベルではなく、ホワイト企業への就職を目指すなら積極的に活用すべき手段です。現場の声を聞くことで志望動機の説得力が格段に上がり、入社後のギャップも防げます。準備不足で臨むと貴重な時間を無駄にしてしまうため、この記事を参考に万全の準備で臨んでください。

◆ この記事でわかること

  • OB/OG訪問とは何か
  • OB/OG訪問の4つのメリット
  • OB/OGを探す5つの方法
  • 事前準備のポイント
  • 訪問の進め方(アポ取り〜お礼メールまで)とメール例文
  • おすすめ質問7選
  • 訪問時の注意点・マナー

OB/OG訪問とは

OB/OG訪問とは

OB/OG訪問とは、自分が興味を持っている業界や企業で実際に働いている先輩社員に話を聞くことです。就職活動中の学生が、働く現場でどのような業務が行われているのか・職場の雰囲気はどのようなものかといった実情を知ることができます。

OB/OG訪問をするメリット4つ

OB/OG訪問のメリット

① 実際に働いている方の生の声が聞ける

OB/OG訪問のメリットは、現場で働く社員のリアルな声に触れられることです。業界全体の動向や仕事内容・職種の特性などについて、実体験に基づく話を聞くことができ、自分の理解を深められます。その会社ならではの価値観や文化・人間関係なども見えてくるため、入社後のギャップを未然に防ぎやすくなります。

② 社員からの評価によっては選考に良い影響が出る

OB/OG訪問は単なる情報収集の場ではなく、企業と学生の信頼関係を築く機会としても機能します。訪問した際に受け答えや態度が好印象であれば、その情報が人事や採用担当者に伝わるケースも少なくありません。企業によってはOB/OG訪問を通じて早期から優秀な学生に目星をつけるところもあり、内定に直結するケースもあります。

③ 面接・エントリーシートの内容を考えるのに役立つ

訪問を通して得た情報は、具体的な志望動機や自己PRを考える際の材料です。社員が語った仕事内容や感じているやりがいなどを自分の言葉に落とし込むことで、よりリアリティのあるエントリーシートや面接回答を作成できるようになります。「なぜこの企業なのか」という納得感のある志望理由は採用担当者にも魅力的に映ります。

④ 面接の練習になる

社会人と一対一で話す経験は、それ自体が面接の練習になります。自己紹介や質問の投げかけ方・会話の流れなど、実践的なスキルを自然と身につけることができます。緊張感を伴う場に慣れておくことで、本番の面接でも落ち着いて対応できるでしょう。

OB/OGを探す方法5つ

OB/OGの探し方

① 大学の先輩

もっとも実践しやすいのが、ゼミやサークル活動でつながりのある先輩を頼る方法です。共通のバックグラウンドをもとに信頼関係が築きやすく、給与事情や残業の実態といった本音ベースの情報も聞きやすいでしょう。初めてOB/OG訪問を行う方にも向いています。

② 大学のキャリアセンター

多くの大学では、キャリアセンターがOB/OG訪問のサポートを行っています。訪問実績や企業ごとのリストを管理しており、適切な候補者を紹介してもらえる場合があります。ただし、個人情報保護の観点から連絡先は教えてもらえないこともあります。

③ 企業説明会・イベント

企業説明会でOB/OGを探す

就職活動中に参加する企業説明会や合同説明会などのイベントも、OB/OGと出会う貴重な機会です。会場で現役社員と直接話せる場面が多く、名刺交換をした相手にOB/OG訪問を相談できます。

④ 企業の人事

志望企業の人事部に直接問い合わせる方法もあります。企業によってはOB/OGを紹介してくれることもあります。すべての企業が対応しているわけではないため、公式サイトなどで対応可否を確認した上で連絡するのがマナーです。

⑤ マッチングサービス

近年は、OB/OG訪問に特化したマッチングサービスやアプリの活用も増えています。事前にOB/OGが「訪問を受け入れる意思」をもって登録しているため、話を聞いてもらえる可能性が高く、マッチングまでがスムーズです。

OB/OG訪問の事前準備

OB/OG訪問の事前準備

① 業界・企業の分析を行う

最初に取り組むべきは、訪問先となる企業やその業界に関する情報収集です。業界全体の構造やトレンドを把握することで、企業の立ち位置や競合との差別化のポイントが見えてきます。ホームページ・ニュースリリース・採用情報などを丁寧に読み込み「この企業ならでは」と思える特徴を探しましょう。企業のことを十分に理解せずに訪問すれば、相手に対する敬意を欠いた印象を与えてしまう可能性があります。

② 質問を考える

会話を実りあるものにするには、あらかじめ質問を整理しておくことが欠かせません。自分が何を知りたいのか・どのような答えを得たいのかを明確にした上で質問を構成することが大切です。調べればわかるような内容ばかりだと、せっかくの機会を活かしきれないため注意しましょう。

OB/OG訪問の進め方

OB/OG訪問の流れ

ステップ① アポイントを取る

OB/OG訪問はまず、相手にアポイントを取るところから始まります。基本的にはメールが一般的ですが、電話番号しか分からない場合は電話での依頼も検討しましょう。メールは件名・本文ともに内容がわかりやすく、丁寧で誠実な文面を心がけましょう。

■ アポイントメールの例文

【件名】OB訪問のご相談(■■大学・田中太郎)
株式会社△△ マーケティング本部 ブランド戦略部
〇〇 〇〇 様

はじめまして。突然のご連絡、失礼いたします。
■■大学 文学部 メディアコミュニケーション学科に在籍しております田中太郎と申します。

このたび、大学の卒業生紹介冊子で〇〇様のお名前と現在のお仕事を拝見し、ご連絡を差し上げました。

私は現在、広告・マーケティング業界を中心に就職活動を進めており、なかでも生活者の「気持ちの動き」を捉えるブランディングに強い関心を持っております。現場でご活躍されている先輩として、〇〇様がどのようにブランドと向き合っておられるのか、ぜひ直接お話を伺いたく存じます。

ご多忙のところ大変恐縮ですが、もし30分ほどお時間を頂戴できるようでしたら、4月22日(月)〜5月1日(水)の平日午後のうち、ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。

突然のお願いでご負担をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

田中太郎
■■大学 文学部 メディアコミュニケーション学科 3年
TEL:080-1234-5678 Mail:xxxxx@xx.ac.jp

ステップ② 質問リスト・リマインドメールを送付する

アポイントが確定したら、訪問の1週間前から数日前の間に、当日伺いたい内容を簡潔にまとめた「質問リスト」を送付しましょう。相手も準備がしやすくなり、会話がより深まります。また前日にはリマインドとして日時や場所を再確認するメールを送ると丁寧です。

■ 質問リスト送付メールの例文

【件名】OB訪問当日のご質問事項について(◆◆大学 佐藤太一)

◇◇株式会社 クリエイティブ戦略部 〇〇 〇〇 様

お世話になっております。◆◆大学 経営情報学部 ビジネスデザイン学科の佐藤太一と申します。このたびはOB訪問のお時間をいただき、誠にありがとうございます。当日のご面談がより有意義なものとなるよう、事前にお伺いしたい内容を共有させていただきます。

・□□様が現在の職種に就かれたきっかけや、やりがいを感じる場面について
・業界全体の変化のなかで、御社が大切にされている考え方や価値観について
・新卒として入社した際に、意識しておくと良いことについて

どうぞよろしくお願いいたします。

佐藤 太一 ◆◆大学 経営情報学部 ビジネスデザイン学科
TEL:080-1234-5678 Mail:xxxxx@xx.ac.jp

■ リマインドメールの例文

【件名】明日のOB訪問についてのご連絡(◇◇大学 田中優希)

■■株式会社 営業戦略部 〇〇 〇〇 様

お世話になっております。◇◇大学 経済学部 経営学科の田中優希と申します。明日は予定通り、15:00に〇〇カフェ(新宿駅東口店)でお待ちしております。改めて、明日お会いできることを楽しみにしております。

どうぞよろしくお願いいたします。

田中 優希 ◇◇大学 経済学部 経営学科 3年
TEL:080-1234-5678 Mail:xxxxx@xx.ac.jp

ステップ③ 訪問する

OB/OG訪問当日の進め方

訪問当日は、時間に余裕をもって行動することが大切です。対面の場合は待ち合わせ場所に10分程度早めに到着するよう心がけましょう。オンラインの場合も5分前には入室しておくとスマートな印象を与えられます。事前に用意した質問リストに沿って会話を進め、メモを取りながら話を聞きましょう。

ステップ④ お礼の連絡をする

OB/OG訪問が終わったら、1時間以内を目安にお礼メールを送りましょう。感謝の気持ちだけでなく、印象に残った話や得た学びを書き添えると丁寧さが伝わります。

■ お礼メールの例文

【件名】OB訪問の御礼(◯◯大学 高橋太郎)

◆◆株式会社 企画開発部 〇〇 〇〇 様

お世話になっております。◯◯大学 国際社会学部 グローバル政策学科の高橋太郎です。本日はご多用のところ、OB訪問の機会をいただき誠にありがとうございました。

なかでも「新規事業は立ち上げて終わりではなく、走らせ続ける力が問われる」というお話には、仕事に対する覚悟と責任感の重要性を実感し、大変印象に残っております。本日伺ったお話をもとに、今後の企業研究や自己分析にもさらに力を入れて取り組んでまいります。

改めまして、貴重なお時間とご経験を共有いただきましたことに、心より御礼申し上げます。

高橋太郎 ◯◯大学 国際社会学部 グローバル政策学科
TEL:080-1234-5678 Mail:xxxxx@xx.ac.jp

OB/OG訪問でおすすめの質問7選

OB/OG訪問おすすめ質問

OB/OG訪問では質問内容の「質」が特に重要です。自分の企業選びや選考時に活用できるよう意識して質問を準備しておきましょう。

◆ OB/OG訪問おすすめ質問7選

  • ① 入社を決めた理由:数ある会社の中からなぜその企業を選んだのかを聞くことで、より明確な志望動機を構成する参考になる
  • ② 就活中の体験談:OB/OGが経験した苦労や行動を知ることで就活に挑む心構えとモチベーション向上につながる
  • ③ 入社後に必要となるスキル:事前にスキルを把握することで自己PRに活かせる。努力中であることをアピールする材料にもなる
  • ④ 仕事のやりがい:職場環境・社風・企業カラー・働き方に関する情報が得られ、自分の価値観との「ズレ」を把握できる
  • ⑤ 仕事上での苦労・大変だと感じていること:入社後に起こり得る苦労を事前に知っておくことで心構えができる
  • ⑥ 社内風土や雰囲気:ホームページでは掴みにくい社内の実態を知ることで、入社後のギャップを防げる
  • ⑦ 会社の今後の方向性:自分のビジョンと企業の方向性にズレがないか確認でき、入社後の抱負を語る際の材料になる

! 質問時の2つの注意点

  • ホームページや求人サイトで調べればわかることは聞かない:限られた時間内で実際に働いている人にしかわからないことを中心に聞く
  • 質問の優先順位を決めておく:時間切れになることを想定し、最も聞きたいことから順番に聞く

OB/OG訪問をする際の注意点・マナー

OB/OG訪問の注意点

◆ 訪問時のマナー5つ

  • 服装はスーツが好ましい:第一印象がその後の会話の雰囲気に大きく影響する。清潔感のあるすっきりとした装いを心がける
  • 時間厳守を徹底する:電車の遅延や道に迷う可能性も想定して余裕をもって行動する
  • 挨拶をしっかりする:明るくはきはきと自分の名前を伝え、感謝の意を示す
  • 名刺を正しく受け取る:両手で丁寧に受け取り、受け取った名刺はすぐにはしまわず机の上に置く
  • メモを取る:「メモを取ってよろしいでしょうか」と一言断るとより丁寧な印象になる

まとめ

◆ この記事のまとめ

  • OB/OG訪問は現場社員のリアルな声を聞き、入社後のギャップ防止・ES作成・面接練習にもなる
  • 探し方は大学の先輩・キャリアセンター・説明会・人事・マッチングサービスの5つ
  • 事前準備は業界・企業分析と質問整理が重要。調べればわかることは聞かない
  • 進め方はアポ取り→質問リスト送付→当日訪問→1時間以内のお礼メールが基本
  • おすすめ質問は入社理由・体験談・必要スキル・やりがい・苦労・社風・会社の方向性の7つ
  • 当日はスーツ着用・時間厳守・丁寧な挨拶・名刺の正しい受け取り・メモ取りがマナー

OB/OG訪問は自身の成長と就職活動の成功に向けて貴重なツールです。準備を万全に整えて、ぜひ積極的に取り組んでみてください。

   
運営者情報

日本次世代企業普及機構 代表理事岩元 翔

東証1部上場企業の求人広告会社にて新卒・中途採用のコンサルティング業務を学び、その後ITベンチャー企業にて自社採用業務、教育業務に従事。2020年には一般財団法人日本次世代企業普及機構の代表理事に就任。これまでの経験、実績を活かし、経営者や従業員にとって道しるべとなる「ホワイト企業指標」を作り上げた。