就活生においてインターンシップは、実際に働いている人から話を聞けたり、仕事に参加させてもらったりと、さまざまな経験や体験をさせてもらえる貴重な機会です。そのような貴重な体験や経験をさせて貰った感謝の気持を、「お礼状」という形で企業に伝えたいと思う人も少なくないはずです。
しかし、お礼状とはどのようなものなのか、どのようにして作成し送ればいいかなど、不安になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、お礼状についてのさまざまなポイントをわかりやすく紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
インターンシップという貴重な体験をさせてもらったあとは、お世話になった企業、先輩たちにお礼を送るべきか迷いますよね。
結果から言うと、インターンシップ後のお礼状は出した方が良い!でしょう。
参加後のお礼状は必須とまでは言えないものの、出さないより出した方が良いに決まっています。送るべきか迷っている方はぜひ送りましょう。
インターンシップの場合は、お礼状を出すことで採用担当者に好印象を与えることができ、今後の就活で有利になる可能性があります。正直なところ、インターンシップ参加後にわざわざお礼状を出す就活生はそれほど多くないので、出さなかったからと言って特に印象が悪くなるわけではありません。
もしインターンシップ時に強い印象や思い通りの印象を残せなかったと思う人は、お礼状を送ることによって自分の印象を残せる可能性があります。
正直なところ、長期ならまだしも短期間のインターンシップではインターンシップ終了と同時に学生の存在が忘れられがちです。
せっかく時間をかけてインターンシップに参加したのに、それで得たメリットがインターンシップに参加しなかった人よりは好意的に受け取られるという程度ではもったいないです。しかし、お礼状を出しておけば採用担当者に「礼儀正しい学生だな」という好感からインターンシップにおける学生の様子がどうだったかを思い出し、より良い印象とともに記憶に残すことができるでしょう。
そもそもお世話になった人にお礼を言うのは当たり前のことですが、インターンシップに参加後はお礼状を出さない学生が多いからこそ、丁寧な行動が採用担当者の記憶に良い印象として強く残るわけです。
次に、お礼状を送るタイミングと形式を見ていきましょう。
いつまでに送るべきなのか、送り方はメール?手紙?迷う点を解決していきましょう!!
お礼状はインターンシップに参加した際の印象が鮮明に残っているうちに作成して送るのがベストでしょう。タイミングとしては、インターンシップ参加当日に作成し、翌日に出せればベストと言えるでしょう。
どうしても翌日までに送ることができない場合、遅くなったからと諦めず、遅くなってもお礼状は必ず書くべきだと考えておいてください。お礼状が遅れる場合は最初の一文に、「連絡が遅れてしまい申し訳ありません」などと加えるといいでしょう。
1Dayや短期間のインターンシップでは、お礼状を出さない人も多いと思います。しかし、お礼状は感謝の気持を伝えるものですので、参加した期間に関係なくお礼状を出すようにしましょう。
お礼状と聞くと、少し堅苦しく便箋に手書きで書いて封書で出すイメージが強いかもしれません。
しかしインターネットが普及してきた現代では、メールによるお礼状が主流となりました。手書きの手紙よりメールのほうが手間が少なく、すぐに書いてすぐに送信できる点がメリットだからです。
手書きのお礼状は、企業側に丁寧な印象を与えられる可能性がアップします。
しかし丁寧にしようとするあまり、お礼状を出すことが遅れてしまうようであればメールで送るほうがいいでしょう。書く側・読む側、お互いの手間や負担を考えると、おのずと手書きよりもメールでのお礼状のほうが重宝される理由も見えてくるかもしれません。
本人も手間がかからない、企業側もメールの場合は思いついた時に探し出せると言ったお互いメリットがあるので、形式は強くこだわる必要はなさそうです。
上記で、お礼状を書く形式は特に気にする必要はないと述べましたが形式によって抑えるポイントが異なってきます。
ここでは、例文と併せて書く際のポイントもしっかり理解しておきましょう。
件名:【インターンシップのお礼】○○大学□□学部▲△学科の△△太郎
本文:
株式会社○□○
人事部 ○○様
謹啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
X月XX日のインターンシップに参加いたしました、○○大学の△△と申します。
先日はお忙しい中、丁寧なご指導をいただきまして誠にありがとうございました。
今回のインターンシップを通じて、○○業界で働くことの魅力や、
○○という職業のやりがいについて実感いたしました。
今回の貴重なプログラムを通じて、
貴社でぜひ働きたいという思いがよりいっそう強くなりました。
また、インターンシップにて学んだことを糧に、
これからの就職活動に励んでいきたいと思っております。
○○様をはじめ多くの社員の方にお世話になり、大変感謝しております。
ご多用の折、丁寧にご指導いただいたこと、心より感謝申し上げます。
取り急ぎお礼を申し上げたく、メールにて失礼いたします。
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○○大学□□学部▲△学科
●● 太郎
TEL:090-0000-0000
Email:xxxxx@xxxxx.jp
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ポイント
1.件名
件名はどんな内容で誰から送られてきたメールなのか、一目でみて分かるようにしましょう。
2.宛名・挨拶文
いきなりお礼の内容を書きはじめるのではなく、送り先の宛名や時節にあった挨拶文を続けて書くことがマナーとされています。
3.名乗り
大学名からはじめ、学部や学科、最後にフルネームで名前を書き入れます。
多くの人がインターンシップに参加している場合など、省略すると誰かわからなくなりますので略さず書き入れるようにしてください。
4.本文
本文では感謝の気持ちとお礼、インターンシップの内容に関する感想とそこから発展した今後の目標や抱負などを、わかりやすく簡潔にまとめて書き入れます。
5.結びの言葉
冒頭の挨拶同様、本文のあとに結びの言葉を書き入れます。奇をてらわず、ビジネスマナーのテンプレートなどをうまく流用するといいでしょう。
6.署名
最後にご自身の署名を入れて終了です。署名はできるだけシンプルなスタイルにしておきましょう。装飾などを入れてしまうとプライベート感が出てしまい、印象を悪くしてしまう可能性もありますので気をつけましょう。
手書きの手紙でお礼状を作成する場合も、書く内容はメールとはあまり大差はありません。書きやすいので横書きにしたくなるかもしれませんが、一般的には縦書きが推奨されます。また便箋や封筒は真っ白の無地のものを使用するようにしましょう。便箋のサイズはB5サイズが適しています。
ポイント
1.頭語
書き出しとなる冒頭の挨拶になる言葉です。「拝啓」や「拝呈」などが基本的な頭語としてよく使われます。
2.時候の挨拶
ビジネスマナーに沿った挨拶の1文を書きます。季節に沿ったものでも構いませんが、汎用性の高い1文でも問題ないでしょう。
3.名乗り
メールと同じく、大学名からはじめて学部学科、続けて名前をフルネームで書き入れます。こちらもすべて省略せず書き入れるようにしましょう。
4.本文
今回の例文は「グループディスカッション形式」のインターンシップに参加した場合の例文です。
参加したプログラムの形式や経験に沿った1文を入れ、そこから派生した感想や今後の抱負などを織り込めば、企業側の印象もよくなるでしょう。
5.結語
書き出しで登場した「頭語」の対になる挨拶の言葉です。結語の例として「拝啓」では「敬具」、「拝呈」では「敬白」にするといいでしょう。
6.日付・署名・宛名
文末にお礼状を作成した日付、大学名・学部・学科、ご自身のフルネームをそれぞれ書き入れて完成です。
1.宛先住所
送り先を書くときは手元に住所が記載されているものを用意し、記載されている情報が正確かどうかを事前にネットなどできちんと調べておいてから書くようにしましょう。
企業からの情報だけでは、稀にビル名やオフィスのある階数が省かれて表記されていることもありますので要注意です。
「株式会社」なども「(株)」などと省略をせず、社名の前・後ろ、どちらにつくのかも確認しておきましょう。
部署名なども省略しないように注意が必要です。番地に関しては漢数字を使用し、丁寧に書くことを心がけましょう。
2.宛名
宛名は住所より大きめの文字で書き、誰宛に送るかもしっかり確認してから書きはじめましょう。敬称は、個人宛の場合は「様」で、企業全体に宛てる場合や部署宛に送るのであれば「御中」になります。
3.切手
封書の場合、長辺23.5cm・短辺12.0cm・厚さ1cm・重さ50gまでであれば定形郵便として扱われます。同じ定形郵便でも重さが50gまでか25gまでかで切手の金額が変わりますので、郵便局で測ってもらい、その場で必要な金額の切手を購入すれば手間も省けるでしょう。
万が一郵便局で直接出せない場合は、多めの金額で切手を貼り、キャラクターものや記念切手は避け、シンプルなデザインの切手がオススメです。
4.差出人住所・名前
差出人の住所や名前は封筒の裏面に書き入れます。差出人となるご自身の住所なども、宛先を書くときと同じく省略はせずに、番地やマンション名などまで丁寧に書くように意識しましょう。
差出人の住所と名前の書き方については、裏面中央に書く方法と、向かって左下部分に書く方法があります。書きやすさを考えると、左下に住所・大学名と学部名・名前をそれぞれ改行して、小さめの文字で記入してください。
裏面向かって左上にポストに投函する日付を書き入れることも忘れないようにしましょう。また、封筒裏面画像を参考に封をしたことを示す「〆」しめの文字を書き込むことも忘れないようにしましょう。
インターンシップ参加後のお礼状の書き方やポイントはいかがでしたか?
インターンシップに参加した企業宛に送るお礼状を作成できるスキルは、今後のビジネスシーンでも必要になります。この機会に勉強しておくとプラスになるでしょう。
慣れない職業体験のあと、すぐにお礼状の作成となると疲れてしまうかもしれませんが、感謝の気持を伝えるためにはスピード感が重要です。しかしスピード感を意識するあまり雑になってはいけません。丁寧な文章を心がけ、誤字脱字がないよう注意してください。
感謝の気持を素早く伝えることも就職活動の一環です。社会人になるための心構え・経験だと考え、頑張ってお礼状を作成しましょう。